話題株ピックアップ【夕刊】(1):ニチイ学館、アニコムHD、LINE

注目
2018年3月29日 15時14分

■ニチイ学館 <9792>  1,194円  +88 円 (+8.0%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

ニチイ学館<9792>は急反発。SMBC日興証券が28日付で投資評価「2」を継続し、目標株価を1170円から1300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、介護部門の大幅超過達成の一方、その他の事業部門の未達(特に教育部門)を予想し、18年3月期営業利益予想を90億円から88億円(前期比2.1倍)と微減額したが、19年3月期はヘルスケアや教育部門を中心とした減額幅を、介護部門の増額幅が上回るとして、同100億円から110億円(前期比25%増)に引き上げている。

■アニコムHD <8715>  4,375円  +275 円 (+6.7%)  本日終値

アニコム ホールディングス<8715>が4日続伸し新高値。同社と富士フイルムホールディングス<4901>傘下の富士フィルムの共同出資会社である「セルトラスト・アニマル・セラピューティクス」(横浜市)は「動物への本格的な再生医療をスタート」したと発表した。具体的には、セラトラスト社は犬の眼疾患である難治性の乾性角結膜炎(KCS)を対象に細胞を用いた治療法の有効性を確認した。今回確立した治療法を用いた診療をセラトラスト社の「動物再生医療センター病院」で28日から開始した。

■JUKI <6440>  1,473円  +50 円 (+3.5%)  本日終値

JUKI<6440>は大幅反発。きょう付の日刊工業新聞で「2018年12月期の設備投資を前期比2倍の40億円に引き上げる」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、4月にプリント基板製造工場にモデルラインを構築してシステム販売を後押しするほか、工業用ミシンの生産能力増強などに振り分けるという。IoTの進展で機器のデータを活用して生産を効率化する需要が高まっていることから、従来の機器単体からネットワークを含めたシステム販売に力を入れているとしており、投資の増額分はシステム提案の強化などに用いられるとしている。

■KLab <3656>  1,708円  +35 円 (+2.1%)  本日終値

KLab<3656>が3日続伸。28日の取引終了後、自社株取得枠の設定を発表したことを好感する買いが入った。35万株(発行済み株式数の0.94%)、5億円をそれぞれの上限としており、取得期間は4月23日から6月30日まで。

■久光製薬 <4530>  8,140円  +160 円 (+2.0%)  本日終値

久光製薬<4530>は3日続伸。28日の取引終了後、集計中の18年2月期連結業績について、売上高従来予想の1470億円から1480億円(前の期比1.4%増)へ、営業利益が241億円から265億円(同0.7%増)へ、純利益が185億円から192億円(同5.9%減)へ上振れたようだと発表しており、これを好材料視した買いが入った。インバウンド需要などを追い風に一般用医薬品「サロンパス」が好調に推移し、売上高が計画を上回ったことに加えて、販管費が計画を大幅に下回ったことが上方修正の要因としている。

■LINE <3938>  4,160円  +80 円 (+2.0%)  本日終値

LINE<3938>が反発。28日の取引終了後、同社と野村ホールディングス<8604>は、証券ビジネスを中心とした金融事業で業務提携の検討を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。5月末をメドにLINEが51%、野村が49%を出資して共同出資会社「LINE証券」を設立する予定で、LINEプラットフォーム上で証券や投資信託の売買の仲介や投資コンサルティングサービスを提供する方針。「LINE」の既存ユーザー層の資産形成を中心とした潜在的な金融サービスへのニーズに対して、「LINE」が持つ豊富なユーザーベースやユーザビリティの高いUI(ユーザインターフェース)/UX(ユーザエクスペリエンス)と、野村グループが培ってきた金融ビジネスのノウハウを生かすことで、新しい金融サービスを提供するとしている。

■北の達人 <2930>  760円  +11 円 (+1.5%)  本日終値

北の達人コーポレーション<2930>が4日続伸で上値指向を強めてきた。720~730円近辺で収れんする5日・25日移動平均線を上に抜け、今月19日につけた戻り高値818円も意識される局面にある。健康食品や化粧品の通販を展開するが製造は外部委託ながら自社で企画しており、顧客ニーズに沿うものしか作らないというコンセプトが特長で、品質の高さを背景にリピーターが多い。また、独自のマーケットデータベースによる分析で高効率な経営を行い業績拡大が顕著となっている。18年2月期は本業のもうけを示す営業利益が前期比2.6倍の14億1600万円を見込んでいる。

■NTTデータ <9613>  1,103円  +11 円 (+1.0%)  本日終値

NTTデータ<9613>に強気評価が出ている。岩井コスモ証券は28日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は1500円としている。同社はシステムインテグレーター(SI)専業の国内最大手。「働き方改革」などに取り組む企業のIT投資増加が追い風に働くと指摘。ホワイトカラーの事務作業を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)製品の拡大にも注目している。海外事業を牽引役に中期的な成長が期待できるITサービス企業として高評価している。

■アスクル <2678>  3,540円  +35 円 (+1.0%)  本日終値

28日、アスクル <2678> が3月度(2月21日~3月20日)の単体売上高が前年同月度比20.1%増になったと発表したことが買い材料視された。主力分野のBtoB事業が同12.2%増と伸びたうえ、成長分野のLOHACOも前年のASKUL Logi PARK首都圏での火災影響の反動があったものの同2.3倍に拡大、再成長の軌道に乗ってきたとしている。

■JXTG <5020>  637.6円  +4.4 円 (+0.7%)  本日終値

JXTGホールディングス <5020> が反発。28日、18年3月期の連結最終利益を従来予想の3000億円→3350億円に11.7%上方修正。増益率が2倍→2.2倍に拡大し、7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。第4四半期における資源価格や石油製品マージンの状況に加え、事業ポートフォリオの再構築などを踏まえ、最終利益を上方修正した。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の18円→19円に増額修正した。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の1.75%にあたる6000万株(金額で300億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことも好感された。なお、取得した自社株は11月7日付ですべて消却するとしている。

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