話題株ピックアップ【夕刊】(1):トーセイ、ソウルド、タカラバイオ

注目
2018年4月10日 15時15分

■トーセイ <8923>  1,478円  +202 円 (+15.8%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

トーセイ <8923> が続急騰。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が9日付で投資判断「Buy(買い)」を継続し、目標株価を1600円→1800円に引き上げたことが買い材料視されたようだ。リポートでは、製薬会社の旧本社ビル売却や私募ファンドのアクイジションフィーなどで、18年11月期第1四半期が2ケタ営業増益を達成したことを評価。棚卸不動産の増加なども踏まえ、18年11月期以降の利益予想を上方修正した。また、M&Aによる物件確保など将来の収益源を積み上げていることも評価ポイントに挙げている。

■ソウルドアウト <6553>  4,685円  +635 円 (+15.7%) 一時ストップ高   本日終値

ソウルドアウト<6553>が一時ストップ高に買われ上場来高値を更新。東海東京調査センターが9日付で投資判断「アウトパフォーム」、目標株価6000円として新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同社は2017年7月に上場。「地方および中堅・中小企業支援」に特化したインターネット関連事業を手掛けており、Webマーケティング支援を柱に人材紹介や研修サービスの提供、顧客の生産性向上支援まで、中堅・中小企業の成長フェーズに合わせたサービスを提供している。会社側では18年12月期に31.6%増収、26.4%営業増益を見込んでいるが、同センターでは33%増収、32%営業増益を予想。19年12月期、20年12月期も売上高、営業利益ともに同30%程度の拡大を見込んでおり、高成長が継続すると見込んでいる。

■リソー教育 <4714>  868円  +65 円 (+8.1%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

リソー教育<4714>は大幅続伸。9日の取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想で、売上高242億円(前期比7.2%増)、営業利益25億1000万円(同16.3%増)、純利益15億円(同8.6%増)を見込み、年間配当は同2円増の30円とする予定であることが好感された。成長戦略として打ち出した「首都圏サテライト校戦略(首都圏空白市場の開拓)」を引き続き進める一方、主力事業のTOMAS(完全1対1の進学個別指導塾)、名門会(100%プロ社会人家庭教師)、伸芽会(名門小学校受験・幼稚園受験指導)で差別化で生徒数の拡大を図り業績向上を狙う。また、生徒数の伸びが顕著な新規事業の受験対応型長時間英才託児事業「伸芽'Sクラブ(しんが~ずくらぶ)」やマンツーマン英会話スクール「インターTOMAS」の収益力強化を図ることも増益に貢献する見通しだ。なお、18年2月期決算は、売上高225億8400万円(前の期比8.7%増)、営業利益21億5800万円(同5.2%増)、純利益13億8100万円(同8.3%増)だった。

■コジマ <7513>  400円  +20 円 (+5.3%)  本日終値

コジマ<7513>が大幅続伸。同社が9日取引終了後に発表した18年8月期第2四半期累計(17年9月~18年2月)決算が、売上高1186億700万円(前年同期比6.3%増)、営業利益13億4700万円(同6.2倍)、純利益9億200万円(同9.0倍)と大幅増益だったことが好感された。消費者の高画質・高機能商品に対する需要の高まりや新製品の発売で、4Kテレビを含む映像商品やスマートフォンが好調に推移した。また、店舗展開として、10月5日に「コジマ×ビックカメラ 西友二俣川店」、11月24日に「コジマ×ビックカメラ プライムツリー赤池店」を開店(閉店1店舗)したことや、引き続き、ビックカメラ流の体験提案型の売り場や豊富な商品を扱う「コジマ×ビックカメラ店」への転換を進めたことも寄与した。18年8月期通期の業績予想は従来見通しを据え置き、売上高2420億円(前期比4.0%増)、営業利益38億円(同38.4%増)、純利益22億円(同6.9%減)を見込んでいる。

■エリアリンク <8914>  3,910円  +170 円 (+4.6%)  本日終値

エリアリンク<8914>が4連騰で年初来高値を更新、時価はリーマン・ショック前の2007年12月以来約11年4カ月ぶりの高値圏に浮上した。世界的な金利上昇局面が意識されているが、日本では日銀総裁に金融緩和政策に肯定的な黒田東彦氏が再任されたほか、副総裁に雨宮正佳氏、若田部昌澄氏の両氏で脇を固めており、当面の間はリフレ路線の継続が見込まれている。加えてインバウンド特需に伴い地方の地価も上昇傾向にあり、不動産流動化を手掛ける企業にとっても追い風が強い。そのなか、不動産サブリースを手掛ける同社は「2025年12月期に貸し収納スペースの室数を前期実績比3.6倍の約30万室に引き上げる計画にあるなど積極的な戦略を打ち出しており、中期成長期待が強い」(国内中堅証券)との見方があり、株高トレンドに反映されている。 

■ヒノキヤグループ <1413>  4,200円  +180 円 (+4.5%)  本日終値

ヒノキヤグループ<1413>は6日続伸。ただ、PERは13倍台と依然として割安水準にある。同社は4日、22年12月期を最終年度とする新たな中期5カ年経営計画を発表した。それによると、最終年度に売上高2000億円(17年12月期1050億円)、経常利益150億円(同62億7800万円)を目指す。主力の注文住宅事業で、高品質住宅の拡販とエリア拡大戦略を推進し、17年度2698棟の実績に対し、22年度は4400棟の販売を目指す。桧家住宅FC事業では、グループの未出展エリアを中心に加盟店の拡大を図り、900棟の販売を目指す。一方、不動産事業では戸建分譲住宅の販売棟数および土地分譲取扱件数を拡大し、17年度498棟の実績に対し、900棟の販売を目指す。

■フジ <8278>  2,434円  +102 円 (+4.4%)  本日終値

フジ<8278>が6日続伸で年初来高値を更新。9日取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想で、売上高3220億円(前期比1.6%増)、営業利益86億円(同18.8%増)、純利益61億円(同8.8%増)と、5期連続で最高益を更新する見込みであることが好感された。主力のスーパーマーケット事業では、生鮮部門やデリカ部門で独自性を発揮するほか、頻度品を中心に価格競争力を向上させることで店舗の集客力を高める。店舗戦略としては、フジ波止浜店を新設し、フジ宇和島店とスーパーABC上一万店の建て替え新設を行う予定。一方、店舗の改装を積極的に行い、既存店の活性化と収益力の向上を図る。なお、18年2月期業績は売上高3166億3800万円(前の期比0.2%減)、営業利益72億3800万円(同0.5%増)、純利益56億200万円(同16.4%増)となった。同社はあわせて19年2月期から21年3月期までの3カ年の中期経営計画を発表した。21年3月期の数値計画は売上高3330億円、営業利益100億円、純利益71億円を見込んでいる。

■タカラバイオ <4974>  2,275円  +75 円 (+3.4%)  本日終値

タカラバイオ<4974>が大幅高で7連騰、連日の年初来高値更新となった。同社は遺伝子工学を活用した治療の実用化に向け研究開発を進捗させている。9日取引終了後、大塚ホールディングス<4578>子会社の大塚製薬と「NY-ESO-1・siTCRおよびCD19・CAR遺伝子治療薬」に関する共同開発・独占販売契約結んだことを発表。これにより大塚製薬から契約一時金とマイルストーン達成金、合計で最大約63億円を受領することになり、株価を強く刺激した。

■マニー <7730>  4,355円  +135 円 (+3.2%)  本日終値

マニー <7730> が大幅続伸し、上場来高値を更新した。同社は6日に18年8月期上期(17年9月-18年2月)の決算を発表。経常利益は前年同期比1.3%増の24.2億円となり、従来の7.4%減益予想から一転して増益で着地した。前日は大幅安で始まったものの、終盤にかけて切り返しプラスで引けた。この日もその流れを引き継ぐ格好となっている。18年8月期上期は海外大口顧客向けアイレス針の販売が好調だったほか、眼科ナイフや中国向けデンタル関連製品なども伸び、営業2ケタ増益を達成。為替差損益が悪化したことで経常利益の伸び率は1%にとどまったが、堅調な決算を好感する買いが向かった。

■洋缶HD <5901>  1,637円  +47 円 (+3.0%)  本日終値

東洋製缶グループホールディングス<5901>が続伸。きょう付の日本経済新聞で「2019年3月期は、連結営業利益が前期推定比13%増の340億円程度になりそうだ」と報じられており、好業績見通しを好材料視した買いが入った。記事によると、自動車の電動化に伴い、リチウムイオン電池向けの部材販売が拡大するという。また、為替相場が円高で推移していることも原材料費の圧縮を通じて利益を押し上げるとしている。

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