話題株ピックアップ【夕刊】(3):小野薬、高島屋、LINE

注目
2018年4月10日 15時23分

■小野薬品工業 <4528>  2,958.5円  -414.5 円 (-12.3%)  本日終値  東証1部 下落率2位

小野薬品工業<4528>が急落。9日の米株式市場では大手製薬会社メルクの株価が急伸。がん免疫療法薬「キイトルーダ」が、肺がん患者への臨床試験で好結果を発表したことを評価する買いが流入した。キイトルーダは、小野薬品のがん免疫薬「オプジーボ」の競合製品であり、この日の株式市場では「メルク買い・小野薬売り」の動きが出た様子だ。

■4℃ホールデ <8008>  2,548円  -292 円 (-10.3%)  本日終値  東証1部 下落率5位

4℃ホールディングス<8008>が大幅続落。9日の取引終了後に発表した18年2月期連結決算が、売上高480億6000万円(前の期比3.5%減)、営業利益61億200万円(同6.5%減)、純利益52億9300万円(同6.7%増)となり、10期ぶりに営業減益となったことが嫌気された。主力のジュエリー事業で、ブライダルジュエリーの回復に時間を要していることに加えて、最大需要期である12月のクリスマス商戦の売り上げが計画を下回ったことが響いた。アパレル事業は、商品提案力と海外生産拠点を生かした主力得意先との取り組み強化が奏功したほか、アージュで「パレット」の出店拡大を進めたことから好調に推移したが、ジュエリー事業の不振をカバーするには至らなかった。なお、19年2月期業績予想は、売上高490億円(前期比2.0%増)、営業利益61億5000万円(同0.8%増)、純利益53億5000万円(同1.1%増)を見込むが、営業利益は微増益であることから、これを評価する動きは限定的となっているようだ。

■高島屋 <8233>  946円  -89 円 (-8.6%)  本日終値  東証1部 下落率7位

高島屋<8233>は大幅反落で年初来安値を更新。9日の取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想で、売上高9190億円(前期比1.2%増)、営業利益300億円(同15.1%減)、純利益185億円(同21.8%減)と9期ぶりの営業減益を見込むことが嫌気された。国内百貨店事業でインバウンド需要を前期比15.1%増の560億円と見込んでいるほか、3月の東館に続き9月に「日本橋高島屋ショッピングセンター」の新館開業を予定することから売上高は増収を見込む。ただ、「日本橋高島屋SC」開業のための設備投資やコスト増、タイ・バンコクの「サイアム高島屋」の開業費用、決済手段の多様化などへの投資が利益を圧迫する。なお、18年2月期決算は、売上高9495億7200万円(前の期比2.8%増)、営業利益353億1800万円(同3.9%増)、純利益236億5800万円(同13.4%増)だった。

■マネックスグループ <8698>  472円  -36 円 (-7.1%)  本日終値  東証1部 下落率9位

マネックスグループ<8698>が3日ぶりに反落した。同社は、先週末6日に仮想通貨交換業者のコインチェック(東京・渋谷)を完全子会社化すると発表した。これを受け、株価は急伸したが高値では利益確定売りが出るなど強弱感も対立している。SMBC日興証券は10日、目標株価を250円から490円に引き上げたが、投資評価は「2」を継続した。「同社株をさらに強気でみるためにはリスクが晴れる必要がある」と指摘している。同証券では、コインチェックには「集団訴訟リスク」「みなし業者リスク」「顧客流出リスク」があるとみている。ただ、これらのリスクは各種報道で懸念されているものより小さい可能性があり、「アップサイドを加味すれば総じて適切な買収と評価できる」としている。様々な課題をクリアし買収シナジーが生まれることを前提にしたブルシナリオの理論株価は1520円としており、「第二の創業」に向けたポテンシャルにも期待している。

■LINE <3938>  4,125円  -165 円 (-3.9%)  本日終値

LINE<3938>が安い。KDDI<9433>とNTTドコモ<9437>、ソフトバンクグループ<9984>の3社はきょう、携帯電話番号だけでメッセージがやり取りできるSMS(ショートメッセージサービス)の機能を進化させた新サービス「+メッセージ(プラスメッセージ)」を、5月9日から開始すると発表。これを受けて競争激化などが懸念されたようだ。従来のSMSでも他社携帯電話番号宛てに最大全角70文字のテキストと絵文字を送受信することはできたが、「+メッセージ」ではau、ドコモ、ソフトバンクの携帯3社の顧客間であれば、文字数を気にすることなく携帯電話番号宛てにチャット形式でメッセージや写真、動画を送受信できるようになる。

■楽天 <4755>  800.3円  -28.4 円 (-3.4%)  本日終値

楽天<4755>が3日続落し年初来安値を更新した。総務省が9日、同社子会社の楽天モバイルネットワークに対して、第4世代移動通信システム基地局開設に関する認定書を交付したことで、国内4社目となる携帯電話事業者が誕生することが正式に決定したが、これを受けて今後の設備投資負担による業績への影響を警戒した売りが出たようだ。なお同社では、19年10月のサービス開始を目指しており、同件に関する資金最大6000億円のうち、楽天が最大2000億円をハイブリッドファイナンスなどで調達することで同額を楽天モバイルネットワークに出資し、残額は楽天モバイルネットワークが銀行借入などを活用して調達するとしている。

■オンキヨー <6628>  164円  +48 円 (+41.4%) 一時ストップ高   本日終値

オンキヨー<6628>が急騰。きょう付の日本経済新聞で「中国家電大手のTCL集団と業務提携する」と報じられており、これを好材料視した買いが入っている。記事によると、高性能スピーカーを搭載したテレビの共同開発や米国でのTCLの販路の活用、オンキヨーブランドの一部製品の生産委託などで連携するという。同社は、米楽器メーカー、ギブソンと資本関係にあったが、3月末までにほぼ解消していることから、TCL集団を新たなパートナーとすることで業績の立て直しを進めるようだ。

■バルクホールディングス <2467>  311円  +80 円 (+34.6%) ストップ高   本日終値

バルクホールディングス<2467>がストップ高。9日の取引終了後、サイバートレーニング事業を共同で推進しているイスラエルのサイバージム・コントロール社が、CIO Applications誌によって、サイバーセキュリティー分野における世界トップ25社の1つにランクインされたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。また、サイバージム社と共同で米国に設立した子会社ストラテジック・サイバー・ホールディングス(SCH)社について、18年3月末をメドに追加ファイナンスを実施する予定としていたが、SCH社の資本政策を含む事業戦略に関する最適なストラクチャーについて、より十分な検討を行う必要性が生じたとして、資本政策の再検討を含め協議・検討を継続することになったとあわせて発表した。

■ワンダコーポ <3344>  2,010円  +400 円 (+24.8%) ストップ高   本日終値

ワンダーコーポレーション<3344>がストップ高。ペッパーフードサービス<3053>が9日の取引終了後、同社と「いきなり!ステーキ」のフランチャイズ契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。ワンダーCo.店舗の敷地内に、「いきなり!ステーキ」を出店し集客効果や相乗効果を狙うという。第1号店として、「WonderGOO ひたち野うしく店」敷地内のうどん屋「イチカバチカ」の跡地に「ひたち野うしく店」を6月1日に開店する予定としている。

●ストップ高銘柄

サムシング <1408>  669円  +100 円 (+17.6%) ストップ高   本日終値

ブティックス <9272>  5,130円  +705 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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