話題株ピックアップ【夕刊】(3):久光薬、ドンキHD、デザインワン
■久光製薬 <4530> 8,060円 -480 円 (-5.6%) 本日終値
久光製薬<4530>が大幅続落。10日の取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想で、売上高1485億円(前期比0.4%増)、営業利益240億円(同8.9%減)、純利益192億円(同0.4%増)と営業減益を見込むことが嫌気された。薬価引き下げの影響などで医療用医薬品は減収を見込む一方、一般用医薬品は訪日外国人に「サロンパス」シリーズが人気となっていることなどから伸長を見込むほか、米国でも主成分を増やした高機能製品も堅調が見込まれる。ただ、販売促進費や広告費を積み増すことから、営業減益を余儀なくされる見通しだ。なお、年間配当は前期比50銭増の82円50銭を予定している。18年2月期決算は、売上高1478億7000万円(前の期比1.3%増)、営業利益263億4500万円(同0.2%増)、純利益191億1900万円(同6.3%減)だった。
■ドンキHD <7532> 5,790円 -210 円 (-3.5%) 本日終値
ドンキホーテホールディングス<7532>や花王<4452>、ニトリホールディングス<9843>といった好業績内需株が安い。これまで米中貿易摩擦懸念で自動車や電機といった景気敏感株が買いにくくなるなか、好業績内需株が上昇基調にあった。しかし、「10日の中国・習近平国家主席の講演を契機に、上昇基調を強めてきた好業績内需株を売り景気敏感株を買う動きが強まっている」(アナリスト)という。ただ、この物色対象の交代の流れが続くかは不透明で「シリア情勢の行方などで為替相場がどう動くかが大きなポイントとなる」(同)と見られている。
■デザインワン・ジャパン <6048> 1,301円 +205 円 (+18.7%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
デザインワン・ジャパン <6048> が一時ストップ高に買われた。10日に発表した18年8月期上期(17年9月-18年2月)の経常利益(非連結)が前年同期比25.1%増の3.5億円に伸びて着地したことが買い材料視された。主力とする店舗情報口コミサイト「エキテン」の有料店舗会員数やオプションプランの利用店舗数が増加したことが寄与。増収効果で本社移転に伴う設備費用や賃料増加などを吸収し、上期の過去最高益を達成した。なお、通期計画の6.5億円に対する進捗率は54.4%に達し、4年平均の46.3%も上回っている。
■エコス <7520> 1,509円 +231 円 (+18.1%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
エコス<7520>が急騰。同社は茨城県と東京都を基盤とする中堅食品スーパーだが、低価格戦略が奏功して客数増加に結びつけている。10日取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想は売上高にあたる営業収益が1200億円(前期比2.3%増)と増収を確保、最終利益は24億円(同15.2%増)と2ケタ増益を見込んでいる。18年2月期の最終利益は20億8300万円(同34.2%増)だったことから、連続の2ケタ増益を達成する見通しとなった。また、株主還元にも積極的で前期年間配当を従来計画比5円増配の30円としたことも評価材料となった。
■太洋工業 <6663> 684円 +100 円 (+17.1%) ストップ高 本日終値
太洋工業<6663>はストップ高。10日の取引終了後、熱硬化性の弾性フィルム上に電子回路を形成した「低反発FPC(フレキシブルプリント配線板)」を開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。新製品は、柔軟性・伸縮性に富み、スプリングバック性が低いことが特徴。ウエアラブル電子機器、特に身体などの立体的な部位に貼付して使用する生体情報取得用ウエアラブル電子機器への採用が期待されている。
■ニューテック <6734> 1,148円 +150 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値
ニューテック<6734>はストップ高。9日の取引終了後、アドソル日進<3837>と高信頼性大容量パソコン「セキュアサバコン」を共同開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。新製品は、ニューテック製コントローラを搭載したサーバクラスのパソコン「サバコン」と、アドソル日進の「セキュア・レスキュー」を組み合わせたもので、アドソル日進が日本国内独占販売権を有する米リンクス・ソフトウエア・テクノロジーズ社のハイパーバイザーベースのセキュリティーソリューション「LynxSECURE」を活用し、セキュリティーリスクが存在するWindowsXPやサポート終了後のWindows7などのレガシーOSを隔離、遮断することでサイバー攻撃リスクを解消し安全な運用を可能にする製品。ニューテックでは初年度販売目標は5000万円としており、5月9日~11日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「第20回データストレージEXPO」に同製品を出展する予定だ。
■AMBITION <3300> 2,422円 +216 円 (+9.8%) 本日終値
10日、AMBITION <3300> [東証M]が4月25日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■シグマ光機 <7713> 2,347円 +172 円 (+7.9%) 本日終値
10日、シグマ光機 <7713> [JQ]が決算を発表。18年5月期第3四半期累計(17年6月-18年2月)の連結経常利益が前年同期比61.3%増の12.1億円に拡大して着地したことが買い材料視された。半導体やFPD関連の旺盛な設備投資需要を背景に、組込用レンズユニットなどの販売が拡大し、15.0%の大幅増収を達成。生産の効率化やコスト削減を進めたことも増益の要因となった。通期計画の13.1億円に対する進捗率は92.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
●ストップ高銘柄
バルクホールディングス <2467> 391円 +80 円 (+25.7%) ストップ高 本日終値
サムシング <1408> 769円 +100 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース