【投資部門別売買動向】売り圧力が強かった海外勢が現物、先物ともに買い越す (4月第1週)

市況
2018年4月14日 6時50分

●売り圧力が強かった海外投資家が現物、先物ともに買い越す

東証が12日に発表した4月第1週(2日~6日)の投資部門別売買動向によると、米株市場の乱高下にもかかわらず底堅さを発揮して日経平均株価が続伸したこの週は、海外投資家が2週連続で買い越した。買越額は前週比32.7倍の1584億円に急拡大し、1月1週以来3ヵ月ぶりの大きさとなった。先物の投資部門別売買動向でも日経平均先物とTOPIX先物の合計が前週の1兆0089億円の巨額な売り越しから2644億円の買い越しに転じており、海外投資家の売りが一巡した可能性がある。証券会社の自己売買部門は5週連続で買い越し、買越額は611億円と前週の164億円から大幅に増えた。

一方、個人投資家が2週連続で売り越し、売越額は1264億円と前週の388億円から3.3倍に膨らんだ。投資信託部門は2週ぶりに売り越し、売越額が523億円だった。

年明けから売り圧力が強かった海外投資家が現物、先物ともに買い越したことで相場は底堅さを発揮した格好だ。

■投資部門別売買代金差額 (4月2日~6日)

東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全52社)]

※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し

  海外投資家 信託銀行 個人合計 [  現金  信用 ] 日経平均 ( 前週比 )

4月 ―――

第1週     1,584    280  ▲1,264 [ ▲1,714   449 ] 21,567円 ( +113 円)

3月 ―――

第4週      48     9   ▲388 [   240  ▲629 ] 21,454円 ( +836 円)

第3週    ▲4,541    99   4,478 [  3,316  1,162 ] 20,617円 ( -1058 円)

第2週    ▲1,728   ▲203   ▲756 [ ▲1,311   554 ] 21,676円 ( +207 円)

第1週    ▲3,754    414    713 [   738  ▲24 ] 21,469円 ( +287 円)

2月 ―――

第4週    ▲3,484   ▲267   3,359 [  1,646  1,712 ] 21,181円 ( -711 円)

第3週    ▲1,132   1,132    815 [   481   334 ] 21,892円 ( +172 円)

第2週     ▲362    38    850 [   897  ▲47 ] 21,720円 ( +337 円)

第1週    ▲6,446    917   7,458 [  5,644  1,813 ] 21,382円 ( -1891 円)

1月 ―――

第5週    ▲3,525   1,787   2,733 [   984  1,748 ] 23,274円 ( -357 円)

第4週    ▲3,560    313   1,817 [   144  1,672 ] 23,631円 ( -176 円)

第3週    ▲2,222    505   ▲229 [  ▲624   394 ] 23,808円 ( +154 円)

第2週     ▲316   ▲121   1,774 [   196  1,577 ] 23,653円 ( -60 円)

第1週     4,851    35  ▲5,746 [ ▲4,578 ▲1,167 ] 23,714円 ( +949 円)

12月 ―――

第4週     ▲22   ▲65  ▲1,186 [ ▲1,534   347 ] 22,764円 ( -137 円)

第3週     1,223    239  ▲3,340 [ ▲3,574   234 ] 22,902円 ( +349 円)

第2週     ▲122    991   ▲826 [ ▲1,984  1,158 ] 22,553円 ( -257 円)

第1週    ▲2,168   2,689   ▲750 [ ▲1,046   296 ] 22,811円 (  -7 円)

※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。

※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。

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