今週の【早わかり株式市況】 1ヵ月半ぶり2万2000円台回復、海外勢の買い戻し続く

市況
2018年4月21日 6時40分

今週の株式市場は、新年度入りからの海外投資家の買い戻しが続き、日経平均株価は4週続伸し、約1ヵ月半ぶりに2万2000円台を回復した。

週初の16日は14日に実行された米英仏によるシリアへの軍事攻撃を受けて中東リスクが意識されたものの、売り圧力は限定的で買い優勢となり日経平均は続伸した。

翌17日は米国で17日-18日に行われる日米首脳会談を控え様子見ムードが強い中、日経平均は小幅に3日続伸。ただ、東証1部の値下がり銘柄数が1500弱と値上がり数を大きく上回り、全体では中小型株を中心に売り優勢だった。18日は米メディアが「CIA長官が北朝鮮の金正恩委員長と面会した」と報じたことを受け、米朝の関係改善が進むとの期待が高まり買いが広がった。前日の米株高や為替の円安も追い風に日経平均は大幅高となり約1ヵ月半ぶりに2万2000円台を回復した。先物に絡んだ買い戻しも上げ幅を加速させた。19日は日米首脳会談を無難に通過したことで終始買い優勢となり5日続伸した。ただ、後場は戻り売りに押され伸び悩んだ。

週末の20日は方向感に欠ける展開となる中、米半導体株安が波及し半導体関連株が売られ6日ぶりに小幅反落した。

日経平均株価は、前週比383円(1.76%)高の2万2162円と4週続伸して取引を終えた。週間の値幅は588円と、前週の416円から拡大した。

来週は海外投資家の買い戻しが一巡する可能性があるほか、日経平均が75日移動平均線と交差してきており、上値が重い展開になりそうだ。

重要イベントとしては、国内では26日-27日開催の日銀金融政策決定会合や27日朝に発表される3月鉱工業生産指数が注目される。また、25日からは3月期決算の発表が本格化する。海外では26日に開催されるECB理事会のほか、27日発表の米国1-3月期GDPや同日に行われる韓国と北朝鮮の南北首脳会談に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(4月16日~20日)

【↑】 4月16日(月)―― 続伸、シリア空爆の影響は限定的も上値は重い

日経平均 21835.53( +56.79)  売買高13億1043万株 売買代金 2兆0388億円

【↑】 4月17日(火)―― 小幅に3日続伸、日米首脳会談控え様子見ムード

日経平均 21847.59( +12.06)  売買高13億5346万株 売買代金 2兆1246億円

【↑】 4月18日(水)―― 310円高で4日続伸、北朝鮮リスク後退で買い広がる

日経平均 22158.20( +310.61)  売買高14億5861万株 売買代金 2兆5467億円

【↑】 4月19日(木)―― 5日続伸、日米首脳会談通過で海外勢買い戻しも上値は重い

日経平均 22191.18( +32.98)  売買高15億7719万株 売買代金 2兆5927億円

【↓】 4月20日(金)―― 6日ぶり小反落、半導体関連株が安い

日経平均 22162.24( -28.94)  売買高14億2499万株 売買代金 2兆4976億円

◆セクター・トレンド(4月16日~20日)

(1)郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など海運株が2週連続で業種別上昇率トップ

(2)JXTG <5020> など石油、石油資源 <1662> など鉱業株も大幅続伸

(3)住友鉱 <5713> など非鉄、神戸鋼 <5406> など鉄鋼といった素材株が買われた

(4)ヤマトHD <9064> など陸運、ユニファミマ <8028> など小売りといった内需株も高い

(5)トヨタ <7203> など自動車、日立 <6501> など電機といった輸出株は総じて低調

(6)金融株はオリックス <8591> などその他金融、第一生命HD <8750> など保険は堅調も

三井住友FG <8316> など銀行、野村 <8604> など証券株はさえない

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