30日の米国市場ダイジェスト:NYダウは148ドル安、大型M&Aを嫌気

市況
2018年5月1日 7時47分

■NY株式:NYダウは148ドル安、大型M&Aを嫌気

30日の米国株式相場は下落。ダウ平均は148.04ドル安の24163.15、ナスダックは53.53ポイント安の7066.27で取引を終了した。複数の主要企業決算が好感され、買いが先行。通信セクターの大型買収成立が嫌気されたほか、明日から2日間にわたり開催されるFOMCの結果発表や、今週の決算発表の動向を見極めたいとの思惑から、午後にかけて上げ幅を縮小し、下落に転じた。セクター別では、消費者・サービスやテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で電気通信サービスや自動車・自動車部品が下落した。

通信大手のTモバイル(TMUS)とスプリント(S)は、260億ドル相当の株式交換で買収合意したものの、当局の承認取得が困難であるとの見方が多いほか、一部格付会社が財務負担を考慮して格下げを検討しており、両社とも下落。競合のベライゾン(VZ)やAT&T(T)も軟調。アルミ応用製品のアルコニック(ARNC)は、通期の業績見通しを引き下げ急落。バイオ医薬品のセルジーン(CELG)は、モルガンスタンレーが同社の多発性硬化症治療薬の新薬承認に最長3年を要する可能性を指摘し軟調推移。一方で、ファストフードのマクドナルド(MCD)は、決算内容が好感され上昇。小売大手のウォルマート(WMT)は、英同業のセインズベリーに傘下の小売業者アズダの売却で合意し買われた。

明日、米国による鉄鋼・アルミへの新たな関税策の導入に関して、オーストラリア、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、EU、メキシコ、韓国を適用除外とする暫定措置が失効する(韓国のみ適用除外の継続が決定)ことから、トランプ政権の追加発表に注目が集まりそうだ。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米金利先高観後退せず、ドル下げ渋り

4月30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円45銭まで上昇後、109円09銭まで反落し109円33銭で引けた。予想を下回った米国の経済指標や中東情勢の緊張を警戒して、ドルは伸び悩んだ。しかし、米国の金利先高感は根強く、ドルは底堅い展開となった。ユーロ・ドルは、1.2064ドルまで下落後、1.2106ドルまで反発し、1.2078ドルで引けた。ユーロ・円は、132円24銭から131円87銭まで下落し、132円04銭で取引を終えた。中東の地政学的リスクへの警戒感が高まり、安全逃避的な円買いが優勢となった。ポンド・ドルは、1.3724ドルから1.3786ドルまで上昇した。ユーロ売り・ポンド買いがやや目立った。ドル・スイスは、0.9921フランまで上昇後、0.9889フランまで反落した。

■NY原油:反発で68.57ドル、イラン情勢悪化への懸念消えず

NY原油先物6月限は反発(NYMEX原油6月限終値:68.57 ↑0.47)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比+0.47ドルの68.57ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて69.34ドルまで買われた。イスラエル首相はイランには核兵器開発の計画があったと述べたことなどから、イラン核合意から米国が離脱するとの思惑が消えていないことが要因。ただ、69ドル台では利食い売りが観測されていることや、NYダウの反落を受けて原油先物の上げ幅は縮小した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.92ドル -0.23ドル(-0.76%)

モルガン・スタンレー(MS) 51.62ドル -0.24ドル(-0.46%)

ゴールドマン・サックス(GS)238.33ドル -1.47ドル(-0.61%)

インテル(INTC) 51.62ドル -1.11ドル(-2.11%)

アップル(AAPL) 165.62ドル +2.94ドル(+1.81%)

アルファベット(GOOG) 1017.33ドル -12.72ドル(-1.23%)

フェイスブック(FB) 172.00ドル -1.59ドル(-0.92%)

キャタピラー(CAT) 144.36ドル -0.36ドル(-0.25%)

アルコア(AA) 51.20ドル -0.40ドル(-0.78%)

ウォルマート(WMT) 88.46ドル +1.17ドル(+1.34%)

スプリント(S) 5.61ドル -0.89ドル(-13.69%)

《HT》

提供:フィスコ

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