2日の香港市場概況:ハンセン0.3%安で3日ぶり反落、カジノ銘柄は逆行高

市況
2018年5月2日 18時00分

休場明け2日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比84.57ポイント(0.27%)安の30723.88ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が137.80ポイント(1.12%)安の12193.59ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は1043億3300万香港ドルに拡大している(4月30日の売買代金は936億3400万香港ドル)。

利食い売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数は2営業日で2.7%上昇し、4月の高値水準に達していた。米中閣僚による通商協議を3日に控えていることも気がかり。中国が知的財産権を侵害しているとして、トランプ大統領が中国製品に対して高関税を課すと表明したことに端を発し、両国間で報復措置の応酬が続いている。通商協議では両国ともに強硬姿勢で臨むとの観測があり、1度の会議では歩み寄りがみられないとの見方も広がった。通貨安も不安視。香港ドルの対米ドルレートは、ペッグ制の安値下限レンジで再び推移している。

ハンセン指数の構成銘柄では、本土大手行の交通銀行(3328/HK)が2.3%安、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が2.1%安、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が1.8%安、香港不動産の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.7%安と下げが目立った。

セメントや鉄鋼、非鉄の素材セクターも安い。中国建材(3323/HK)が4.1%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.2%、鞍鋼(347/HK)と中国アルミ(チャルコ:2600/HK)がそろって1.8%ずつ下落した。

半面、マカオ・カジノセクターは高い。澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が5.1%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.7%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.2%ずつ値を上げた。マカオの4月カジノ売上高が前年同月比で27.6%増加し、市場予想(15~18%増)を上回ったことが好感されている。

一方、本土市場は小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.03%安の3081.18ポイントで取引を終えた。資源・素材株が安い。ITハイテク関連株、発電株、海運株なども売られた。半面、医薬品株はしっかり。保険株や証券株、自動車株、交通インフラ株、食品・飲料株なども物色された。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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