NY株式:NYダウは91ドル高、ハイテク株売りが重しに
11日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は91.64ドル高の24831.17、ナスダックは2.09ポイント安の7402.88で取引を終了した。4月輸入物価指数が予想を下振れ、利上げ観測の後退から買いが先行。しかしながら、原油相場の下落やハイテク株に売りが広がり、上値の重い展開となった。セクター別では、電気通信サービスや医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で半導体・半導体製造装置や食品・飲料・タバコが下落した。
半導体のエヌビディア(NVDA)は、4-6月期の業績見通しが嫌気され、下落。同業アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)も軟調推移。セキュリティソフトのシマンテック(SYMC)は、内部監査の結果次第では過去の財務諸表を訂正する可能性があり、決算発表時にアナリストの質問を受け付けなかったことが嫌気されて大幅下落。小売のコールズ(KSS)は、クレディスイスによる投資判断引き下げを受け、売られた。クラウドストレージのドロップボックス(DBX)は、上場後初の決算を発表したが、一部アナリストが業績見通しに懐疑的な見方を示し下落。一方で、競合のベライゾン(VZ)は、JPモルガンによる投資判断引き上げを受け、上昇した。
トランプ大統領は、処方箋薬などの薬価抑制に積極的に取り組むことを発表した。製薬会社に薬価を明示するよう義務付けるほか、薬剤給付管理など中間業者のコスト削減にも取り組む意向。但し改革には時間を要するとの見方から、関連企業の株価は一時下落後、上昇に転じた。
Horiko Capital Management LLC
《SK》
提供:フィスコ