「ブロックチェーン」関連相場、国策追い風に本格化へ 電子政府でも必須に<注目テーマ>

特集
2018年5月15日 12時20分

★人気テーマ・ベスト10

1 人工知能

2 5G

3 ブロックチェーン

4 全固体電池

5 仮想通貨

6 情報セキュリティ

7 半導体製造装置

8 カジノ関連

9 原油高メリット

10 TOPIXコア30

みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「ブロックチェーン」が3位となっている。

ブロックチェーンとは「分散型台帳」とも訳されるが、取引などの記録をコンピューターのネットワーク上で管理する技術で、ビットコインなど仮想通貨の普及局面で一躍脚光を浴びた。世界に点在するコンピューターにデータを分散し、多くの参加者が取引記録を共有して互いに監視しながら正しい情報を鎖(チェーン)のようにつないで蓄積する。銀行のような中央集権を置かずに、破壊や改ざんなどが不可能なネットワークを作るというコンセプトであり、権限が1カ所に集中しないためシステム障害など突発的リスクに強く、低コストで金融サービスなどを展開することが可能となる。

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンク各社もブロックチェーンの研究に経営資源を注いでいる。三菱UFJは独自で開発を進める「MUFG」コインの実用化を目指しており、来年にも10万人規模の大規模な実証実験を行う予定にあることが伝わっている。

また、ブロックチェーン仮想通貨などフィンテック分野だけでなく、他のさまざまな産業で応用が期待されている技術だ。ヘルスケアや物流、電力取引、小売りなど多くの分野で普及が模索されている。

さらに、安倍政権でもこれを積極的に活用しようという動きが出ている。自民党は4月24日に経済構造改革に関する特命委員会を開催したが、その主要テーマとなっているのが電子政府(デジタルガバメント)の推進である。文書の電子化は時代の趨勢ともいえるが、電子化した文書は改ざんがしやすく、この課題クリアに向けてブロックチェーン技術が重要な役割を担う可能性が高い。

関連銘柄に対する物色の矛先も徐々に広がりをみせている。ブロックチェーン推進協会を主宰するインフォテリア<3853>をはじめ、さくらインターネット<3778>やアイリッジ<3917>、セレス<3696>、GMOペイメントゲートウェイ<3769>、GMO TECH<6026>、メタップス<6172>、ネクストウェア<4814>、ソルクシーズ<4284>、ロックオン<3690>などのほか、金融系システムに強いアイエックス・ナレッジ<9753>やクロスキャット<2307>、研究拠点を設立し人材育成も進めるアイル<3854>。さらにラック<3857>やセキュアヴェイル<3042>、インテリジェント ウェイブ<4847>などセキュリティー関連にもマーケットの視線が向いている。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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