8日の米国市場ダイジェスト:NYダウは75ドル高、重要イベント控えて上値重い

市況
2018年6月11日 7時57分

■NY株式:NYダウは75ドル高、重要イベント控えて上値重い

8日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は75.12ドル高の25316.53、ナスダックは10.44ポイント高の7645.51で取引を終了した。G7首脳会議を控えて、通商問題を巡る各国との対立が懸念され、売りが先行。午後にかけて小幅上昇に転じたものの、米朝首脳会談、FOMC結果を見極めたいとの思惑から、上値の重い展開となった。セクター別では、食品・飲料・タバコや家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で半導体・半導体製造装置やテクノロジー・ハード・機器が下落した。

電子署名アプリのドキュサイン(DOCU)は、決算内容が予想を上回り、上昇。家庭用品のプロクター&ギャンブル(PG)は、アクティビスト投資家で同社取締役に選出されたペルツ氏が事業分割を提案しており、一部アナリストが各部門・事業の価値合計が104ドル相当との予想を示したことで、堅調推移。一方で、半導体のブロードコム(AVGO)は、決算内容が嫌気され、下落。携帯端末のアップル(AAPL)は、今年後半に発売予定の新型iPhone向け部品の発注を前年比で2割減少させたと日経新聞が報じ、売られた。

通信大手のベライゾン(VZ)は、同社が主導的地位を目指す第5世代移動通信規格(5G)を管轄するニューネットワーク・テクノロジー部門の責任者であるハンス・ベストベリ氏を次期CEOに指名する人事を発表した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:G7や米朝首脳会談への懸念がくすぶり伸び悩み

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円60銭まで上昇後、109円34銭まで反落し109円45銭で引けた。予想を上回った米国の4月卸売在庫改定値を受けた米債利回りの上昇に伴いドル買いが優勢となった。しかし、先進7カ国(G7)首脳会議や米朝首脳会談への懸念がくすぶり伸び悩んだ。ユーロ・ドルは、1.1736ドルまで下落後、1.1778ドルまで上昇し1.1770ドルで引けた。ユーロ・円は、128円40銭から128円95銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.3355ドルまで下落後、1.3418ドルまで反発した。

欧州連合(EU)と英国の離脱交渉において、アイルランド国境の扱いに関する方針がまとまらず、交渉の長期化に警戒感が広がりポンド売りに拍車がかかった。ドル・スイスは、0.9842フランから0.9888フランまで上昇した。

■NY原油:小幅安で65.74ドル、中国の原油輸入減少などが嫌気される

8日のNY原油先物7月限は小幅安(NYMEX原油7月限終値:65.74 ↓0.21)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比-0.21ドルの65.74ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて65.15ドルまで下落した。中国の5月原油輸入減少の報道が嫌気されたようだ。ただ、石油輸出国機構(OPEC)加盟国やロシアによる原油増産の有無を見極める必要があるとの見方は残されていること、翌週に重要なイベントがいくつか予定されていることから、この日は短期筋のポジション調整的な売買が主体となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.01ドル -0.08ドル(-0.27%)

モルガン・スタンレー(MS) 51.91ドル -0.23ドル(-0.44%)

ゴールドマン・サックス(GS)233.39ドル -0.06ドル(-0.03%)

インテル(INTC) 55.05ドル -0.83ドル(-1.49%)

アップル(AAPL) 191.70ドル -1.76ドル(-0.91%)

アルファベット(GOOG) 1120.87ドル -2.99ドル(-0.27%)

フェイスブック(FB) 189.10ドル +0.92ドル(+0.49%)

キャタピラー(CAT) 155.32ドル -0.97ドル(-0.62%)

アルコア(AA) 48.52ドル -0.67ドル(-1.36%)

ウォルマート(WMT) 84.36ドル -0.59ドル(-0.69%)

スプリント(S) 5.17ドル -0.05ドル(-0.96%)

《HT》

提供:フィスコ

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