利益成長【青天井】銘柄リスト〔番外編〕 29社選出 <成長株特集>

特集
2018年6月10日 19時30分

6月3日から3回にわたって配信した「利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】」では、18年1-3月期の経常利益が全四半期ベースで過去最高益を5%以上、上振れて更新した銘柄を対象にお届けしました。本特集では、これまでの対象からは外れたものの、18年1-3月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ通期計画も最高益を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップしてみた。

下表では、時価総額3000億円未満の中小型株を対象に、本決算月にかかわらず、直近3ヵ月実績の1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を“5%未満”ながら上回った銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している29社を選び出し、1-3月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップとなった太陽工機 <6164> [JQ]はDMG森精機 <6141> グループの研削盤メーカー。1-3月期(第1四半期)は産業機械関連向け研削盤の販売台数が増加したうえ、複数台ロット生産による生産効率の向上も寄与し、経常利益は過去最高益を5.0%上回る4.6億円で着地。第1四半期業績の好調を踏まえ、早くも通期の同利益予想を上方修正した。株価は決算発表後に急騰し上場来高値をつけたあと調整局面が続くが、指標面では予想PER12.0倍、配当利回り2.5%と妙味があり再浮上が期待される。

2位の中央自動車工業 <8117> [東証2]は国内の新車総販売台数が増加するなか、高機能コーティング剤など自動車用品の販売が伸び、1-3月期(第4四半期)経常利益は3四半期ぶりに過去最高益を更新した。株価は好調な業績を背景に上場来高値を更新中だ。3位のメンバーズ <2130> はデジタルマーケティング支援の専任チームで大企業のWebサイトを運用するEMC事業を主力とするほか、正社員型人材派遣サービスも展開している。1-3月期(第4四半期)は企業のIT人材不足が深刻化するなか、人材派遣サービスでデジタルクリエイター数を大幅増員したことが奏功し、デジタル人材事業の収益が大きく伸びた。

4位の椿本興業 <8052> はチェーンやモーターなどの動伝機器の販売を主力とする機械商社。1-3月期(第4四半期)は省力化投資や半導体需要の拡大などを背景とする旺盛な設備投資需要が追い風となり、経常利益は四半期ベースの最高益を更新、通期でも18年3月期は10年ぶりの最高益を果たした。株価は1993年以来、実に25年ぶりの高値圏で推移しているが、指標面では予想PER9.6倍と割安感が強く、さらなる上値が期待できそうだ。同じく専門商社である11位の明治電機工業 <3388> も予想PERは10.8倍と低位にある。1-3月期(第4四半期)は自動車や電気・電子・半導体、工作機械関連向けに制御・産業機器の販売が好調で、12年ぶりに過去最高益を塗り替えている。

7位のハウスドゥ <3457> は不動産売買仲介の「ハウスドゥ」を全国にフランチャイズ展開している。1-3月期(第3四半期)はテレビCMなどの広告宣伝効果でフランチャイズ店舗数の拡大基調が続いたうえ、ハウス・リースバック事業で不動産ファンドへ物件を売却したことも収益を押し上げた。ハウス・リースバックは所有不動産を売却した後も賃貸として住み続けることができる画期的なシステムで、不動産売買における新たな需要の取り込みに成功している。

9位に入ったのはステーキ・ハンバーグ店をチェーン展開するブロンコビリー <3091> 。1-3月期(第1四半期)は昨年9月に導入した平日限定ランチ効果で客数が大きく伸び、売上高、経常利益ともに過去最高を記録した。18年12月期は年間15店舗の出店を計画、経常利益は前期比19.2%増の30億円と2期ぶりの最高益更新を見込んでいる。

●“青天井”シリーズ ─────

利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 34社選出

利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第2弾 34社選出

利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第3弾 28社選出

も併せてご覧ください。

┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想

コード 銘柄名     上振れ率 1-3月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER

<6164> 太陽工機      5.0   463   441   20.2   1190   990 12.0

<8117> 中央自       4.8  1057   1009    6.6   4100   3847 13.3

<2130> メンバーズ     4.7   313   299   20.2   798   664 28.5

<8052> 椿本興       4.5  1115   1067   17.8   4350   3693  9.6

<6745> ホーチキ      4.2  3095   2971    5.1   5700   5422 13.8

<2453> JBR       4.1   385   370   38.7   1320   952 28.5

<3457> ハウスドゥ     4.0   414   398   60.7   1900   1182 36.7

<4659> エイジス      3.4  1535   1485    7.0   3541   3309 14.4

<3091> ブロンコB     3.2   800   775    6.9   3000   2807 34.6

<3107> ダイワボウ     2.7  6572   6401   15.5  16500  14291 12.6

<3388> 明治電機工業    2.6  1049   1022    4.3   3140   3010 10.8

<4595> ミズホメディ    2.4   552   539    7.8   917   851 37.4

<5393> ニチアス      2.4  6106   5962    0.9  22000  21804 12.6

<6436> アマノ       2.2  5369   5254    4.2  15700  15060 21.4

<6541> グレイス      1.9   164   161   19.9   495   413 71.2

<3359> タイセイ      1.8   166   163    4.2   344   330 25.7

<3835> eBASE     1.7   480   472    7.5   1050   977 24.3

<6824> 新コスモス     1.6   981   966    1.9   2683   2633 12.1

<6028> テクノプロH    1.4  3056   3015   15.1  11000   9559 31.5

<3173> コミニックス    1.3   228   225   24.3   1040   837 11.6

<2307> クロスキャト    1.1   284   281    2.8   760   739 24.5

<6030> アドベンチャ    0.7   151   150   22.2   500   409  164

<2477> 手間いらず     0.6   175   174   25.5   600   478 48.7

<3934> ベネフィJ     0.5   204   203   13.4   838   739 13.4

<7575> 日本ライフL    0.4  2857   2846    7.0  11482  10730 27.5

<6534> DACHD     0.3  2670   2662   13.6  10000   8799 30.8

<3294> イーグランド    0.3   353   352    4.4   1245   1192  8.8

<3076> あいHD      0.2  2544   2539   10.1   9800   8900 18.7

<8137> サンワテク     0.1  1373   1372    3.5   4500   4349  8.2

※ 2017年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

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