話題株ピックアップ【夕刊】(1):フリービット、Jエレベータ、丹青社
■フリービット <3843> 1,391円 +269 円 (+24.0%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
フリービット <3843> が急騰。8日大引け後に発表した18年4月期の連結経常利益は前の期比76.7%増の14.2億円で着地。続く19年4月期も前期比64.8%増の23.5億円に拡大し、10期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期はインターネット市場の拡大を背景に、広告配信最適化システムを展開するアドテクノロジー事業の成長が継続する。また、前期下期から業績が大きく改善しているヘルスケア事業と、モバイル事業の黒字転換を見込む。
■Jエレベータ <6544> 2,385円 +330 円 (+16.1%) 本日終値
ジャパンエレベーターサービスホールディングス<6544>が急騰。SMBC日興証券は8日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は2720円としている。同社は、エレベーターの保守・保全・リニューアルを展開しており、独立系ではシェアトップ。昨年3月に東証マザーズに新規上場している。同証券では、「エレベーター保守・保全市場においてコスト意識の高まりを背景に、これまでの大手メーカー系列会社優位の状況から、価格競争力、技術力を併せ持った独立系メンテナンス会社優位へと変化していく」ことを予想。同社のポジショニングは相対的に高まっていくとみている。19年3月期の連結営業利益は会社予想16億円に対し17億5000万円(前期比29%増)、20年3月期の同利益は今期推定比24%増の21億7000万円を見込んでいる。
■ポールHD <3657> 2,315円 +230 円 (+11.0%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>が大幅続伸。同社が8日取引終了後に発表した19年1月期の第1四半期(2~4月)連結決算は、売上高が54億9800万円(前年同期比10.3%増)と2ケタ増収を達成し、営業利益も5億4400万円(同9.0%増)と2ケタ近い増益だった。ソフトの不具合検査を行うデバッグ事業を主力とするがスマートフォン向けゲームなどで需要は増勢にある。また、スマートフォンアプリ開発のトライフォートと資本・業務提携、人工知能(AI)を利用した自動QAサービスの開発などで連携することを発表、これも株価を刺激した。
■丹青社 <9743> 1,529円 +128 円 (+9.1%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
丹青社 <9743> が急伸。8日大引け後に発表した19年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益が前年同期比53.7%増の25億円に拡大して着地したことが買い材料視された。良好な市況を背景に、空港関連施設、ホテル、オフィス、テーマパークなどの新改装案件が伸びたうえ、文化施設の大型案件も増加し、12.6%の大幅増収を達成したことが寄与。上期計画の28.1億円に対する進捗率は89.3%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■サムティ <3244> 2,273円 +146 円 (+6.9%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
サムティ<3244>が大幅高で4日続伸、テクニカル的にも2100円近辺のもみ合いを大きく上に放れてきたことで注目が集まっている。今週14~15日に日銀金融政策決定会合が予定されているが、現状維持の可能性が高いとみられ、これまで通り低金利環境の継続が見込まれる。貿易摩擦問題などで輸出株には慎重姿勢もみられるが、内需株で低金利による調達金利コストの低位安定が見込まれる不動産セクターには追い風が続く。同社は首都圏や関西エリアを地盤に中古マンション再生などを主力とし、不動産流動化関連の有望株としてマーケットの注目度は高い。18年11月期第1四半期は収益不動産の販売拡大を受け営業利益段階で前年同期比43%増と急拡大している。通期計画の110億円予想は上振れする可能性もある。
■エイチーム <3662> 2,592円 +166 円 (+6.8%) 本日終値
エイチーム <3662> が急伸。8日大引け後に発表した18年7月期第3四半期累計(17年8月-18年4月)の連結経常利益が前年同期比37.1%増の38.5億円に拡大して着地したことが買い材料視された。引っ越し料金の高騰を背景に、引っ越し比較・予約サイトの利用件数が増加し、手数料収入が伸びたことが寄与。ゲーム部門とブライダル部門の広告宣伝費が減少したことも大幅増益に貢献した。通期計画の47億円に対する進捗率は82.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■イトクロ <6049> 6,550円 +370 円 (+6.0%) 本日終値
教育関連などのポータルサイトを運営するイトクロ<6049>が高い。同社は8日取引終了後に、18年10月期第2四半期累計(17年11月~18年4月)の単独決算を発表。営業利益は11億1100万円(前年同期比6.8%増)となり、通期計画19億円に対する進捗率は58.5%となった。売上高は22億4600万円(同11.0%増)で着地。「塾ナビ」や「みんなの学校情報」、「家庭教師比較ネット」、「医学部受験マニュアル」など主要ポータルサイトの売り上げが堅調に推移したことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■高松グループ <1762> 3,220円 +150 円 (+4.9%) 本日終値
高松コンストラクショングループ<1762>が反発し実質上場来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が8日付で、投資判断「ホールド」を継続し、目標株価を3600円から3900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、東京を中心とする賃貸マンションの受注拡大などにより、中期的な利益成長を予想。青木あすなろ建設<1865>の震災復旧関連工事は一服したが、高松建設グループの賃貸マンションを中心に業績が拡大するとみて、19年3月期営業利益予想を141億円から150億円へ、20年3月期を同150億円から155億円へ、21年3月期を同158億円から160億円へ上方修正している。
■カチタス <8919> 4,550円 +195 円 (+4.5%) 本日終値
カチタス<8919>が大幅高で4連騰、新値街道に復帰している。実質6月商いとなった5月29日以降は動きを一変、きょうまでの10営業日で前日比マイナス圏に沈んだのはわずか1日のみ。この間に株価水準を2割近く切り上げた。日銀の金融政策決定会合を今週14~15日に控えるが、黒田総裁をはじめ脇を固める副総裁もリフレ推進派であり、低金利政策の継続に変化はないとみられる。戸建てリノベーション販売で業界トップに位置する同社にとっても追い風環境が続く。19年3月期は前期比15.3%営業増益に通しにあるが、中期的な成長余力は依然として大きい。地方都市郊外には現在約650万戸の空き家があり、しかも年間60万戸ペースでその数が増加している現状にある。月間400万戸ペースでリノベーション販売の能力を持つ同社は、これをビジネスの糧に業容拡大路線が見込まれている。
■ソフトウェア・サービス <3733> 7,200円 +200 円 (+2.9%) 本日終値
ソフトウェア・サービス<3733>は3日ぶりに反発。8日取引終了後に発表した第2四半期累計(17年11月~18年4月)単独決算が、売上高87億4000万円(前年同期比18.9%増)、営業利益19億2700万円(同59.1%増)、純利益13億4000万円(同59.6%増)と大幅営業増益となったことが好感された。電子カルテ市場における競争は激化しているものの、期初の受注残高が前年同期比5割増の40億円強あったことが寄与。また、新規の受注だけでなく既存顧客サポートへの強化を図ることで、上期受注高は同9.9%増と順調に推移した。なお、18年10月期通期業績予想は、売上高200億円(前期比36.8%増)、営業利益39億6000万円(同52.0%増)、純利益27億6800万円(同46.8%増)の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース