来週の株式相場見通し=貿易摩擦懸念し下値模索、米中の対応姿勢を注視

市況
2018年6月22日 17時35分

来週(25~29日)の東京株式市場は、米国と中国など主要国との貿易摩擦問題が深刻化する懸念が継続することが予想され、米中両国の輸入関税課税に対する姿勢をにらみながらの神経質な推移となりそうだ。当面は、トランプ米大統領が知的財産権侵害を巡って、第一弾として打ち出した総額500億ドルの中国製品に対する輸入関税を予定通り7月6日に発動するかに関心が集まっている。

来週は、積極的に買い上がる要素に乏しいことから、下値模索の傾向が強まることになりそうだ。日経平均株価の想定レンジは2万2000~2万2700円とする。

市場関係者からは「今週の後半3日間(20~22日)の東証1部市場の動きを振り返ると、株価指数先物主導の動きが鮮明となっていた。20日と21日に買われた日経平均への寄与度の高い数銘柄が、22日にはほぼそのまま反落している。そのなかで気になるのが、トヨタ自動車<7203>など大手自動車株と銀行株の下げが加速している点だ。自動車株は貿易摩擦が不安視され、銀行株は新興国の景気鈍化懸念による与信リスクが背景にある」との見方が出ていた。

日程面では、6月14・15日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」(25日)、5月の企業向けサービス価格指数(26日)、5月の小売売上高、株主総会集中日(28日)、5月の鉱工業生産・労働力調査・有効求人倍率、6月の消費者態度指数(29日)に注目。

海外では、独6月のIfo景況感指数、米5月の新築住宅販売件数(25日)、米6月のCB消費者信頼感指数(26日)、米5月の耐久財受注(27日)、米1~3月期のGDP確定値(28日)、EU首脳会議(28~29日)、米5月の個人所得・個人支出(29日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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