明日の株式相場見通し=米中貿易摩擦を警戒し売り優勢、極端な買い手控え状態に
あす(26日)の東京株式市場は、買い手掛かり材料の乏しいなかで、米中貿易摩擦深刻化への警戒感が根強いなか、売り優勢の展開で日経平均株価は3日続落となりそうだ。きょう朝方に米トランプ政権が、ハイテク製品などの中国輸出や、中国による対米投資の制限を検討していると伝えられ、これを嫌気して上海総合指数など中国株式市場が下落したことも、日本株の売りに拍車を掛けた。
市場関係者からは「きょうの東証1部の売買代金は1兆9932億円と2兆円を下回る薄商いとなった。売買代金上位には圧倒的に値下がり銘柄が多く、自動車、金融、半導体、精密機器といった業種の主力銘柄が、買いもの薄のなか比較的小口の売りで値を消す地合いとなっている。取り立てて、際立つマイナス材料が出ていないなかでの軟調相場だけに、プラス展開へのきっかけも探りにくい」との見方が出ていた。
週明け25日の東京株式市場は終始売り優勢の展開となり、日経平均株価は途中下げ渋る場面もあったが、終盤一段安となり、安値圏で着地する形となった。日経平均株価終値は、前週末比178円68銭安の2万2338円15銭と続落した。
日程面では、国内外での紙パルプ卸売業を手掛ける国際紙パルプ商事<9274>が東証1部に新規上場する。そのほかに、5月の企業向けサービス価格指数に注目。海外では、米6月のCB消費者信頼感指数、米4月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)