話題株ピックアップ【夕刊】(1):エーザイ、クスリアオキ、大陽日酸
■エーザイ <4523> 9,206円 +1,500 円 (+19.5%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
エーザイ<4523>が急反騰、年初来高値を大幅に更新した。きょう寄り前に、同社と米バイオジェンが発表したアルツハイマー病に対する新規モノクローナル抗体「BAN2401」の開発状況を巡り、事前設定した重要なエンドポイントを達成するトップライン結果を取得したことを開示、これが材料視された。
■クスリアオキ <3549> 7,740円 +1,000 円 (+14.8%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率4位
クスリのアオキホールディングス <3549> がストップ高。5日大引け後に発表した18年5月期の連結経常利益は前の期比13.5%増の126億円で着地。続く19年5月期も前期比7.0%増の135億円に伸び、9期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は新規エリアへの進出を含めドラッグストア80店舗の新規出店を計画し、16.1%の増収を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比2円増の18円に増配する方針としたことも支援材料となった。
■大陽日酸 <4091> 1,670円 +176 円 (+11.8%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
大陽日酸<4091>が急騰。5日の取引終了後、産業ガス世界大手の米プラクスエア社(コネチカット州)から、欧州事業の一部を約50億ユーロ(約6400億円)で買収すると発表しており、業容拡大への期待から買いが入った。今回買収するのは、プラクスエア社の欧州事業のうちドイツ・スペイン・ポルトガル・イタリア・ノルウェー・デンマーク・スウェーデン・オランダ・ベルギーの産業ガス事業と、英国・アイルランド・オランダ・フランスにおける炭酸ガス事業、およびヘリウムに関連する事業。今回の買収により大陽日酸は、未参入であった欧州地域で一定シェアの事業を獲得し、グローバル化を大きく進めることになるとしている。
■ラウンドワン <4680> 1,748円 +123 円 (+7.6%) 本日終値
ラウンドワン<4680>は3日ぶりに反発。5日の取引終了後に発表した6月度の売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比1.0%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。全国的に週末が好天に恵まれる日が多かったことや、サッカーワールドカップのテレビ放映に伴い来場に影響があったものの、前年に比べて休日が1日多かったことが寄与した。
■SHIFT <3697> 4,835円 +310 円 (+6.9%) 本日終値
SHIFT<3697>が大幅反発。この日、グループ各社の専門領域とグループ企業ならではの包括的な業務連携を生かし、多くの企業が抱えるシステム性能の各種問題解決に向けたトータルソリューション「システム性能改善サービス」を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同サービスは、「システム性能の改善支援/トラブルシュートサービス」などを専門とするAiritech(東京都新宿区)が今年4月にグループ参画したのに伴いスタートした。SHIFTが発注元企業の抱えるシステム性能に関わる課題やニーズを把握し、グループ間の情報連携、マネジメント業務を行うほか、Airitechなどグループ各社は、それぞれの専門領域に注力した業務を実施するという。これにより、これまで難易度の高いマルチベンダー体制でシステム改善に取り組んでいた多くの企業は、SHIFTに窓口を一元化することで、膨大なコミュニケーションコストを大幅に削減することが可能になるほか、情報のスムーズな連携により、プロジェクト全体の生産性向上を実現するとしている。
■ジンズ <3046> 6,840円 +430 円 (+6.7%) 本日終値
ジンズ<3046>が4日続伸。5日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高(速報値)で、既存店売上高が前年同月比7.2%増と6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。5月31日に発売した「コンビネーションエアフレーム&メタル」など、トレンドを取り入れながらも手軽な価格の商品が好調。また、6月14日に発売した、世界的プロダクトデザイナーであるコンスタンティン・グルチッチ氏と協業したラウンド型のメガネ「JINS×Konstantin Grcic」が好評だったことも寄与した。
■東海カーボン <5301> 2,008円 +98 円 (+5.1%) 本日終値
東海カーボン<5301>が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は5日、同社株のレーティングを新規「オーバーウエート」でカバレッジを開始した。目標株価は2790円とした。黒鉛電極などへの需要拡大が市場の注目を集めるなか中国勢による増産が懸念視されているが、同証券では「中国環境規制強化に伴う黒鉛電極の需給タイト感は根強く値崩れリスクは小さい」と指摘。非黒鉛電極のカーボンブラックとファインカーボンも堅調な需要を見込んでいる。同証券では18年12月期の連結営業利益を前期比6.0倍の690億円(会社予想637億円)、19年12月期は同846億円を見込んでいる。
■キユーピー <2809> 2,915円 +130 円 (+4.7%) 本日終値
キユーピー<2809>が3連騰。5日の取引終了後、18年11月期の連結業績予想について、営業利益を330億円から335億円(前期比7.2%増)へ上方修正したことが好感された。米国の乾燥卵相場の上昇や付加価値品の伸長などで、上期業績が計画を上回って推移していることが要因。なお売上高は、国内鶏卵相場下落の影響を受けたものの、中食市場向けのカット野菜や総菜が好調に推移していることでほぼ計画通りで進捗しており、5800億円(同3.3%増)を据え置いている。また、純利益も186億円(同2.8%増)で据え置いた。同時に発表した第2四半期累計(17年12月~18年5月)決算は、売上高2850億400万円(前年同期比2.8%増)、営業利益159億6100万円(同7.9%増)、純利益90億7000万円(同12.7%増)だった。
■ネットワンシステムズ <7518> 1,879円 +71 円 (+3.9%) 本日終値
ネットワンシステムズ<7518>が大きく切り返してきた。クラウドコンピューティングやセキュリティーなどネットワーク環境の構築に強みを持っており、あらゆるものをオンライン化するIoTの普及でビジネスチャンスが膨らんでいる。サイバーセキュリティーでは、18年度予算として727億円の政府予算が投入されており、民間企業および官公庁や自治体からの受注実績が豊富な同社には追い風が強い。19年3月期営業利益は前期比34%増の110億円予想と100億円の大台に乗せてくる見通し。
■SUMCO <3436> 2,233円 +76 円 (+3.5%) 本日終値
SUMCO<3436>、アドバンテスト<6857>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置や半導体材料を手掛ける銘柄に買いが優勢。前日の米国株市場ではNYダウなど主要指数がそろって上昇、半導体関連株が買いを集めフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反発した。マイクロン・テクノロジーが中国の裁判所から一部製品の販売差し止めを命じられた件で、影響は軽微との声明を発表、これが投資家のセンチメントを改善させ関連株全般を押し上げた。東京市場でも半導体関連株は底値圏で売り一服感が出ており、目先買い戻す動きが優勢となった。
株探ニュース