話題株ピックアップ【夕刊】(3):オプトラン、朝日インテク、トヨタ
■オプトラン <6235> 4,410円 +40 円 (+0.9%) 本日終値
オプトラン<6235>が続伸。東海東京調査センターが6日付で、投資判断「アウトパフォーム」、目標株価5550円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同社は、デジカメやスマホに使う光学薄膜部材の成膜装置を製造販売しており、主要顧客は米アップルなど。会社側では18年12月期営業利益を前期比11%増と予想しているが、足もとで中国メーカーからの引き合い、受注が増加していることから、同センターではこれを保守的とみて同64%増と見込んでいる。
■朝日インテック <7747> 4,185円 +30 円 (+0.7%) 本日終値
朝日インテック<7747>が続伸。前週末6日の取引終了後、PTCA(経皮的冠動脈形成術)治療に適した医療機器などの研究開発を手掛ける米レトロバスキュラー社の株式を取得し子会社化したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。これまでも朝日インテックとレトロ社は、PTCA治療製品に関する開発で協力関係にあったが、さらに協力関係を深め、レトロ社のプラズマ・エネルギーに関する技術と朝日インテックの保有する技術を融合することで、CTO(長期間完全に閉塞した状態の病変)領域の治療成績の向上につながる画期的な医療機器を実現することが可能だと判断したという。なお、取得価額は2587万9000ドル(約28億円)。
■トヨタ自動車 <7203> 7,210円 +48 円 (+0.7%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が頑強な値動き。米中貿易摩擦の問題は輸出セクターにとって買い手控え要因だが、同社の中国での新車販売台数は6月月次で前年同月比2ケタ伸長と好調をキープしている。前週末6日の米中両国の追加関税発動については足もとで株価への織り込みが進んでいたほか、為替も1ドル=110円台半ばの推移と大きな変動はなく、空売りポジションをとっていた向きの買い戻しが株価に浮揚力を与えている。6日付日本経済新聞の電子版が「トヨタ自動車と中国・広州汽車集団(広汽)の合弁会社、広汽トヨタ自動車は広州市の工場を増強する。生産能力を2割増の60万台規模に高め、追加増強も検討するとみられる。投資額は400億円強に達する見通し」と伝えており、したたかな中国での戦略がプラス材料視されている。
■技研製作所 <6289> 2,036円 -419 円 (-17.1%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
技研製作所 <6289> が急反落し、年初来安値を更新した。6日大引け後に発表した18年8月期第3四半期累計(17年9月-18年5月)の連結経常利益が前年同期比16.9%減の33.1億円で着地したことが嫌気された。主力の建設機械事業でジャイロパイラーなど大型機の納品が第4四半期にずれ込んだことが響いた。圧入工事事業で人件費などの販管費が増加したことも利益を圧迫した。通期計画の58.5億円に対する進捗率は56.7%にとどまり、計画未達を懸念する売りが向かった。
■オンワード <8016> 704円 -133 円 (-15.9%) 本日終値 東証1部 下落率3位
オンワードホールディングス <8016> が急反落し、約3ヵ月ぶりに年初来安値を更新した。6日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比15.6%減の41.2億円で着地したことが売り材料視された。アパレル関連事業で主力ブランド「23区」「組曲」などの売上高が前年実績を下回ったうえ、非アパレル関連もリゾート事業でグアムへの日本人旅行者が減少し減収減益となったことも響いた。また、販管費が増加したことなども利益を圧迫した。
■吉野家ホールディングス <9861> 1,809円 -297 円 (-14.1%) 本日終値 東証1部 下落率4位
6日に決算を発表。「3-5月期(1Q)経常は赤字転落で着地」が嫌気された。吉野家ホールディングス <9861> が7月6日大引け後(16:00)に決算を発表。19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常損益は4400万円の赤字(前年同期は8億3700万円の黒字)に転落した。
■チヨダ <8185> 2,173円 -263 円 (-10.8%) 本日終値 東証1部 下落率6位
チヨダ<8185>が急落し連日の年初来安値更新。前週末6日の取引終了後、19年2月期の連結業績予想について、売上高を1282億円から1219億8200万円(前期比4.4%減)へ、営業利益を76億円から36億7800万円(同40.0%減)へ、純利益を47億円から28億円(同39.7%減)へ修正したことが嫌気された。在庫調整に伴う仕入れ抑制の影響や、積極的に在庫処分を進めたことが売上高総利益率を悪化させた。また、子会社マックハウス<7603>で、売上構成比の高い5月に大幅な減収となったことも響いたとしている。なお、同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高325億8500万円(前年同期比8.9%減)、営業利益20億5300万円(同41.4%減)、純利益17億5400万円(同29.4%減)だった。
■あさひ <3333> 1,443円 -68 円 (-4.5%) 本日終値
あさひ<3333>が後場マイナスに転じた。午後1時ごろに発表した6月度の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比10.2%減となり、3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。客単価は同6.0%増と伸長したものの、客数が16.2%減と大きく落ち込んだ。なお、全社売上高も同6.1%減と3カ月ぶりに前年割れとなった。
■ベステラ <1433> 1,563円 +300 円 (+23.8%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
ベステラ<1433>ストップ高。同社はプラント解体工事を手掛けており、業績は化学プラントの繰り越し工事の進捗で堅調な推移が見込まれている。6日取引終了後に日立プラントコンストラクションと原子力発電設備解体事業で業務提携したことを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。株価は6月中旬以降大きく下押したが、前週5日の年初来安値1227円がダメ押しとなり、目先底入れ反転の動きとなっている。
■栄電子 <7567> 518円 +80 円 (+18.3%) ストップ高 本日終値
栄電子<7567>が続急騰、カイ気配のまま水準を切り上げストップ高水準に到達する異彩の強さをみせている。独立系の電子部品商社で半導体装置向け中心にスイッチング電源やコネクターに強みを持つ。世界的に半導体需要は旺盛で同社の収益環境にも追い風が強い。19年3月期は本業のもうけを示す営業利益が前期比35%増の2億3800万円を計画、PBR1倍割れで再び見直し機運が台頭している。昨年10月にわずか7営業日で株価を3倍化させた急騰習性が魅力。
■データセクション <3905> [東証M] 687円 +100 円 (+17.04%) ストップ高 本日終値
データセクション <3905> [東証M]が買い気配でスタート。日本経済新聞が7日付で「KDDIは東証マザーズ上場でビッグデータ分析を手がけるデータセクションに出資する」と報じたことが買い材料視されたようだ。報道によると「7月中旬にデータセクションの発行済み株式の2割弱を取得する。取得額は15億円弱の見込み。生産ラインに監視カメラを設置して不良品を見抜く工場向けのIoTサービスなどを共同開発する」という。同社はソーシャルメディア分析をはじめとするビッグデータの収集・調査・ 分析を手掛け、マーケティングリサーチやリスクモニタリング、AIによる画像解析などに強みを持つ。KDDIとの資本提携やIoT分野の事業拡大に期待する買いが向かった。
●ストップ高銘柄
アスコット <3264> 343円 +80 円 (+30.4%) ストップ高 本日終値
YKT <2693> 442円 +80 円 (+22.1%) ストップ高 本日終値
ビート <9399> 506円 +80 円 (+18.8%) ストップ高 本日終値
前田製作所 <6281> 647円 +100 円 (+18.3%) ストップ高 本日終値
など、11銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース