日経平均は大幅に4日続伸、こう着感強めるが23000円回復へ期待高まる/ランチタイムコメント

市況
2018年7月18日 12時18分

日経平均は大幅に4日続伸。223.84円高の22921.20円(出来高概算6億株)で前場の取引を終えている。

17日の米国市場でNYダウは55ドル高と4日続伸、ナスダック総合指数は過去最高値を更新した。パウエル連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で米景気の堅調さを強調し、緩やかな利上げ継続を支持したことが好感された。また、主要企業の決算に対する期待も引き続き相場を押し上げた。為替市場では米利上げ継続の観測が広がったことから円相場が一時1ドル=113円台まで下落し、本日の日経平均は米株高や円安を好感して220円高からスタートした。前場は22900円を挟んで堅調に推移し、22949.32円(251.96円高)まで上昇する場面もあった。

個別では、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、エーザイ<4523>などが堅調だった。指数寄与度の大きいファーストリテ<9983>、前日まで大きく売られていた安川電<6506>は2%超の上昇。村田製<6981>などのハイテク株も上げが目立つ。前沢社長がプロ野球球団運営に意欲を示したスタートトゥ<3092>だが、日経平均採用候補との見方も広がり買いを集めた。また、SKジャパン<7608>が連日でストップ高を付け、東証1部上昇率トップとなった。一方、任天堂<7974>が反落したほか、東海カーボ<5301>、キーエンス<6861>、JT<2914>などが軟調。JTは健康増進法改正案の成立見通しを受けて売られたようだ。ソニー<6758>や武田薬<4502>は小安い。セクターでは、石油・石炭製品、ゴム製品、水産・農林業などが上昇率上位で、その他も全般堅調。鉱業など4業種が下落した。

日経平均は直近の戻り高値水準で節目として意識される23000円に迫り、急ピッチの上昇に対する短期的な過熱警戒感もあって利益確定売りが出やすいところだろう。ここまで日経平均の上下の値幅は75円ほどにとどまっており、ややこう着感の強い展開となっている。ただ、ここ数日は海外投資家の先物買いなどから後場強含む場面が多く見られ、23000円台回復への期待が高まりそうだ。為替の円安推移が出遅れ感の強かった自動車株などの見直しにつながっている。また、アジア市場では中国・上海総合指数が4日ぶりに反発しており、中国景気の減速懸念から前日まで売りがかさんだ設備投資関連株にも買い戻しの動きが見られる。通商問題などへの懸念を抱えつつも、目先は米国を中心とした景気の底堅さが意識されているようだ。

新興市場でもマザーズ指数や日経ジャスダック平均が反発した。ただ、マザーズ指数は朝方の買いが一巡すると伸び悩んでいる。主力大型株に関心が向かいやすい状況だが、個人投資家が中小型株に対し、需給面で選別色を強めているとみておきたい。(小林大純)

《AK》

提供:フィスコ

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