日経平均は4日ぶり反発、円高一服やアジア株高で買い戻し優勢だが/ランチタイムコメント

市況
2018年7月24日 12時18分

日経平均は4日ぶり反発。137.04円高の22534.03円(出来高概算6億2000万株)で前場の取引を終えている。

週明け23日の米国市場ではNYダウが13ドル安と3日続落する一方、ナスダック総合指数は4日ぶりに反発するなど高安まちまちだった。ただ、決算発表した米アルファベット(グーグル)が時間外取引で大きく買われたこと、為替市場で円高が一服したことなどが支援材料となり、本日の日経平均は自律反発に期待した買いが先行して158円高からスタートした。寄り付き後は通商問題への警戒感や主力企業の決算を見極めたいとの思惑などから伸び悩む展開となった。中国・人民元安も警戒材料となり上げ幅を19円高まで縮める場面があったものの、前引けにかけてはアジア株高を背景に再び強含んだ。

個別では、三菱UFJ<8306>、みずほ<8411>、三井住友<8316>といった金融株が前日に続き買われたほか、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>などが堅調。コマツ<6301>は3%超高となった。業績上方修正の昭和シェル<5002>や塩野義薬<4507>、業績観測報道の花王<4452>も好感した買いが入った。また、第1四半期が大幅な営業増益となったコーエーテクモ<3635>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。一方、レーティング引き下げ観測のファーストリテ<9983>やエーザイ<4523>のほか、東海カーボ<5301>、村田製<6981>などがさえない。ソニー<6758>は小安い。また、楽天<4755>は3%超安と下げが目立った。セクターでは、その他金融業、海運業、石油・石炭製品などが上昇率上位。反面、空運業や食料品など4業種が小幅に下げた。

日経平均は前日、300円安と下げがきつかったため、本日はアジア株高など外部環境の落ち着きが買い戻しの動きにつながっているものとみられる。日銀による金融緩和策見直しへの思惑から金融株の買い戻しが続いていることも、投資家心理の持ち直しに寄与するだろう。ただ、明日から主力企業の決算発表が本格化するとあって、積極的な上値追いは手掛けづらい。買い戻し主導での日経平均の目先の戻りメドは5日移動平均線の位置する22640円あたりとみておきたい。今後は決算内容を受けた個別物色が中心の相場展開となりそうだ。

新興市場ではマザーズ指数が強い動きを見せている。SOSEI<4565>やサンバイオ<4592>といったバイオ株の一角が大きく買われ、マザーズ指数を押し上げた。ただ、マザーズ市場では本日もバンクオブイノベ<4393>が新規上場するなどIPO(新規株式公開)ラッシュが続いており、需給面で指数の本格的な戻りは期待しにくいだろう。(小林大純)

《AK》

提供:フィスコ

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