話題株ピックアップ【夕刊】(1):イーレックス、コーテクHD、コマツ

注目
2018年7月24日 15時15分

■イーレックス <9517>  1,293円  +147 円 (+12.8%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

イーレックス<9517>が急動意。時価は17年5月以来1年2カ月ぶりの高値圏に浮上した。記録的な猛暑が続いているが、世界的に地球温暖化の影響が出ている現状において、脱炭素を進めるために再生可能エネルギー普及への取り組みも進んでいる。東京都では2020年に太陽光発電などの再生可能エネルギーの電力利用割合を15%程度に引き上げる目標を掲げている。東京電力も水力や洋上風力発電などの再生可能エネルギーに重点を置く姿勢が伝わっており、こうした流れを受け、株式市場でも関連銘柄へのマークが強まっている。そのなか、イーレックスは代理店を通じ余剰電力を買い取り顧客に販売する新電力の一角でバイオマスの自社電源を保有しており、同関連有力株として頭角を現してきた。

■コーテクHD <3635>  2,435円  +250 円 (+11.4%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

コーエーテクモホールディングス<3635>が急騰。23日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高81億900万円(前年同期比24.4%増)、営業利益22億9400万円(同2.3倍)、純利益28億3800万円(同7.2%減)と大幅営業増益となったことが好感された。主力のエンタテインメント事業で、スマートフォンゲームの運営収入が増加したことに加えて、IP許諾のロイヤルティー収入が増加し、全体の売上高および利益を押し上げた。なお、19年3月期通期業績予想は、売上高410億円(前期比5.3%増)、営業利益120億円(同2.5%増)、純利益125億円(同4.0%減)の従来見通しを据え置いている。同時に、9月30日を基準日として1対1.2株の株式分割を実施すると発表しており、これも好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げ、より投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的としている。

■サンバイオ <4592>  2,805円  +189 円 (+7.2%)  本日終値

サンバイオ<4592>が大幅反発。23日の取引終了後、慶応義塾大学医学部と「SB623」の認知症を適応症とした共同研究に関する契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では現在、独自開発の再生細胞薬SB623について、慢性期脳梗塞(米国)および慢性期外傷性脳損傷(日米)を対象に臨床試験を実施している。今回の共同研究では、SB623について、慶応大学医学部生理学教室(岡野栄之教授)において認知症モデル動物を用いて治療効果を評価し、臨床試験に進むための必要なデータの取得を目指す。同社では今後、こうした協力を通じてSB623のアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症などの認知症を適応症とした開発を進めるとしている。

■セプテニHD <4293>  246円  +15 円 (+6.5%)  本日終値

セプテーニ・ホールディングス<4293>が反発。同社はきょう、感情データの分析・活用を専門とするEmotion Tech(東京都千代田区)とピープルアナリティクスに関する共同研究を開始すると発表。Emotion Techが持つNPS(ネット・プロモーター・スコア:ロイヤルティーを数値化する指標)を活用した感情データの分析技術や従業員エンゲージメントの定量化の知見と、セプテーニグループが保有する成長度合いの定量化の知見を組み合せ、共同で人材のパフォーマンスを評価する新たな手法の開発を目指すとしている。

■コマツ <6301>  3,337円  +172 円 (+5.4%)  本日終値

コマツ<6301>、日立建機<6305>など建機株が後場一段高に買われた。市場では「米中貿易摩擦で逆風環境にあった中国だが、景気減速懸念を受けて政府が景気テコ入れ策に動くとの思惑が浮上していた。具体的な話はまだ伝わっていないが、きょうの国務院で財政政策を積極化するとの方針が示され、現地では政策発動を織り込む形で上海総合指数が上昇している」(準大手証券ストラテジスト)という。コマツは6月28日、日立建機も7月9日に年初来安値をつけてまだ日が浅く、戻り相場初動との認識が買い戻しや値ごろ感からの追随買いを誘導している。

■堺化学工業 <4078>  3,250円  +130 円 (+4.2%)  本日終値

堺化学工業<4078>が反発、年初来高値を更新した。同社は23日の取引終了後、自社株取得枠の設定を発表した。80万株(発行済み株式数の4.57%)、20億円をそれぞれの上限としており、取得期間は7月24日から12月20日まで。この日は、自社株買いによる株式需給の好転を評価した買いが流入した。

■東映アニメーション <4816>  3,375円  +135 円 (+4.2%)  本日終値

東映アニメーション<4816>が後場上げ幅を拡大。この日、東京都練馬区の大泉スタジオ敷地内に新施設「東映アニメーションミュージアム」を28日にオープンすると発表しており、これを好感した買いが入った。同施設は、14年9月に休館した「東映アニメーションギャラリー」をリニューアルして、オープンするもの。ミュージアムには、これまで同社が製作した数多くの作品の制作資料の展示や、作品を検索したり映像を観ることができる巨大タッチモニターがあるほか、イベントスペースでは企画展「プリキュアあそべるひろば」を開催中としている。

■弁護士ドットコム <6027>  3,530円  +130 円 (+3.8%)  本日終値

弁護士ドットコム<6027>が反発し、年初来高値を更新。金融とITを融合したFintechベンチャーのTranzax(東京都港区)はきょう、弁護士ドットコムと業務提携すると発表。Tranzaxは9月をメドに、弁護士コムが提供しているWeb完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」の利用者に、受注時点での資金調達を可能にする「POファイナンス」の提供を開始するとしている。

■ファナック <6954>  21,440円  +780 円 (+3.8%)  本日終値

ファナック<6954>、安川電機<6506>が高い。ここ、米中貿易摩擦懸念から中国関連銘柄には逆風が強かったが、足もと空売りの買い戻しを絡めて切り返しに転じている。市場では「中国の景気減速懸念がいわれるなか、その対策として中国政府がテコ入れ政策を打ち出すとの思惑が働いている。こちらにはまだはっきりとした動きは伝わっていないが、現地では既にそれを織り込む形で株式市場に資金が流入しており、東京市場もこの流れに追随する動きとなっている」(準大手証券ストラテジスト)という。

■ベクトル <6058>  2,367円  +82 円 (+3.6%)  本日終値

ベクトル<6058>は反発。この日、中国4番目の事業拠点となる深セン事務所を開設し、活動を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では今回の深セン事務所の開設により、現地で事業を展開している日系企業へのサービス提供に加え、地域に根ざした情報収集により、現地ハイテク企業との提携によるサービス領域の拡大を図るとしている。

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