ジェイテック Research Memo(1):技術者派遣、請負事業を主力とし、「技術商社」を標榜

特集
2018年7月27日 15時00分

■要約

ジェイテック<2479>は技術者派遣、請負事業を主力とし、「技術商社」を標榜している企業。1996年に創業して以来、技術職知財リース専門のソリューションカンパニーとしてパートナーシップを築きながら発展を遂げてきた。とりわけ、自動車関連、精密、半導体分野に強み持っており、技術職知財リース事業を手掛ける(株)ジェイテックアーキテクト、一般派遣やエンジニアの派遣事業を手掛ける(株)ジェイテックアドバンストテクノロジといった関連企業で展開している。

製造業向けの技術開発や製品設計などを行う高度技術者をテクノロジストと称し、その派遣及び業務請負がビジネスの主力だが、これらは失業率が落ち着くような好景気時の人手不足の時ほど人材確保が困難となるため、経済指標全般が堅調な時は同社の収益は厳しくなる傾向が強い。

現在のように顧客の大手メーカーの業績が上向くなかでは、ライバルの技術者派遣企業との競争が激化するのみならず、顧客との間でも技術系人材の争奪が激しさを増す。派遣業界は現在、冬の時代にあると言える。こうした状況下において、テクノロジストの確保は極めて難しい。そこで、同社では技術職知財リース事業のほか、独自開発の多言語対応注文支援システム「グルくる(R)」や派遣会社向け勤怠管理クラウドサービス「staff-one」を展開する新規事業と、派遣・請負事業のすそ野拡大へと事業領域の拡大を目指している。

「グルくる(R)」に関しては、2016年1月に特許を取得、事業拡大に向けて注力中。また、2012年にLIXILグループ<5938>から買収したジェイテックアーキテクトを軸に建設関連の技術者派遣・請負に関し、LIXILグループ以外へも拡大に取り組んでいる。さらに、ジェイテックアドバンストテクノロジがイベント支援スタッフや携帯ショップ支援スタッフなどの一般派遣事業や、ポスティング請負事業なども展開。事業をテクノロジスト、エンジニア、一般派遣の「3層構造」とし、より幅広い人材ニーズに柔軟に対応できる事業体制を整えている。また、一般派遣は、中高年の社員の受け皿として終身雇用にも活用する考えだ。建築関連においては、一般建設業許可を取得しており、自社建設請負事業も可能となっている。さらに、介護ビジネスの拡大にも引き続き力を注いでいく。

■Key Points

・2018年3月期は減収減益で着地

・技術職知財リース事業の強化を維持しながら、新規事業である「グルくる(R)」と、派遣・請負事業のすそ野拡大において積極的な戦略を展開

・2020年3月期には売上高3,470百万円、営業利益111百万円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)

《TN》

提供:フィスコ

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