話題株ピックアップ【夕刊】(3):塩野義、コクヨ、M&Aキャピ

注目
2018年7月30日 15時21分

■塩野義製薬 <4507>  5,916円  +161 円 (+2.8%)  本日終値

塩野義製薬<4507>が後場上昇。午後1時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高885億2400万円(前年同期比18.0%増)、営業利益276億4600万円(同72.9%増)、純利益318億9200万円(同99.2%増)と大幅増益だったことが好感された。戦略品である中枢神経系用薬サインバルタやインチュニブ、消化器官用薬スインプロイクが順調推移した一方、循環器官用薬クレストールやイルベタンの後発品の影響が大きく、国内医療用医薬品は落ち込んだが、オピオイド誘発性便秘症治療薬スインプロイクに関する米パデュー社との業務提携解消に伴い、パデュー社から一時金を受領したことに加えて、抗HIV薬テビケイおよびトリーメクのグローバル販売の順調な拡大と、抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザ錠のグローバル開発の順調な進捗に伴い、提携先であるロシュ社よりマイルストンを受領したことが利益を押し上げた。なお、19年3月期通期業績予想は、売上高3480億円(前期比1.0%増)、営業利益1200億円(同4.1%増)、純利益1145億円(同5.2%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、860万株(発行済み株数の2.74%)、または500億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は7月31日から12月20日までで、これにより取得した自社株を含む900万株の自社株を来年1月31日付で消却するとあわせて発表している。

■コクヨ <7984>  1,959円  +45 円 (+2.4%)  本日終値

コクヨ<7984>が後場に入ってプラス圏に浮上。同社はきょう正午に、18年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表。営業利益は136億8000万円(前年同期比6.6%増)となり、従来予想125億円から上振れ着地した。売上高は1670億8100万円(同0.8%増)で、従来予想の1663億円を上回った。オフィス家具販売が好調に推移したほか、コストダウンなど売上総利益率にこだわった施策の推進などが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■三菱UFJ <8306>  703.2円  +11.2 円 (+1.6%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が全体下げ相場のなかで強さを発揮。前週23日にマドを開けて買われた後もマーケットの視線は熱く、戻り高値圏で売り物をこなしており、きょうは5月24日以来約2カ月ぶりとなる700円台を回復した。売買代金は東証1部全銘柄中で断トツとなっており、注目度の高さを映している。前週末の米国株市場ではハイテク株中心に売られ主要指数は下落したものの、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、シティグループなど大手金融機関は揃って上昇、東京市場でもこの金融株高の流れが波及している。あすまでの日程で行われている日銀の金融政策決定会合ではETFの購入配分をTOPIXのウエートを高める方向で修正するとの観測が出ており、その場合は同社株など時価総額の大きいメガバンクには有利な条件となる。また、一部では現行の金融政策についても金利上昇の容認を示唆する動きがでるのではないかとの見方もあり、銀行株にとってはポジティブな思惑として働いている。

■MonotaRO <3064>  5,680円  +50 円 (+0.9%)  本日終値

MonotaRO<3064>が5日続伸し、連日の年初来高値更新となった。前週末27日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算が、売上高516億9400万円(前年同期比23.7%増)、営業利益67億1000万円(同20.5%増)、純利益46億500万円(同16.1%増)と大幅増益となったことが好感された。検索エンジンへのインターネット広告の出稿や自社ウェブサイトを検索エンジンで上位に現すための検索エンジン最適化(SEO)などに取り組んだことや、全国でテレビCMを放映した効果で、登録会員数が同10.7%増の303万1950口座と300万口座を突破したことが業績向上に寄与した。また、取扱商品および在庫商品の拡充を進めたことも奏功した。なお、18年12月期業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高1094億6900万円(前期比23.9%増)、営業利益142億4900万円(同20.4%増)、純利益100億4400万円(同18.7%増)を見込んでいる。同時に、9月30日を基準日として1対2株の株式分割を実施すると発表しており、これも好材料視されたようだ。投資単位当たりの金額を引き下げることで、より投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的としている。

■ゲオホールディングス <2681>  1,449円  +12 円 (+0.8%)  本日終値

ゲオホールディングス<2681>が反発。前週末27日の取引終了後、8月31日付で448万9012株(発行済み株数の9.28%)の自社株を消却すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。なお、消却後の発行済み株数は4386万9688株となる予定だ。

■メルカリ <4385>  4,720円  +35 円 (+0.8%)  本日終値

メルカリ<4385>は続伸。28日の日本経済新聞朝刊で、「今秋にも旅行関連事業に参入する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、新規事業を開発する子会社ソウゾウが手掛ける予定で、まずは旅行業免許のいらない領域を対象とする方針だという。また、将来的に旅行業自体に参入する可能性もあるとしており、業容拡大への期待が高まっているようだ。

■M&Aキャピ <6080>  8,140円  -1,500 円 (-15.6%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率5位

M&Aキャピタルパートナーズ <6080> がストップ安。27日大引け後に発表した18年9月期第3四半期累計(17年10月-18年6月)の連結経常利益が前年同期比9.7%減の27.3億円だったことを嫌気する売りが殺到した。単体のM&A成約件数は第3四半期累計期間で過去最高となる77件を達成したものの、子会社レコフで前年同期に成約した業界再編型の大型案件がなくなった影響が大きく、減収減益での着地となった。通期計画の38.7億円に対する進捗率は70.6%にとどまり、計画未達を懸念する売りが向かったようだ。

■JSP <7942>  2,843円  -447 円 (-13.6%)  本日終値  東証1部 下落率6位

JSP<7942>が急反落し年初来安値を更新。前週末27日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、売上高を1200億円から1181億円(前期比3.3%増)へ、営業利益を95億円から75億円(同17.6%減)へ、純利益を70億円から55億円(同19.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。韓国における経済停滞の影響や発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」の需要減少などで、売上高が当初予想を下回る見通しに加えて、原燃料価格の上昇に対する価格転嫁ができない製品があることが要因としている。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高280億8100万円(前年同期比1.8%増)、営業利益12億9700万円(同41.7%減)、純利益11億200万円(同35.4%減)だった。

■アマノ <6436>  2,312円  -363 円 (-13.6%)  本日終値  東証1部 下落率7位

27日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は17%減益で着地」が嫌気された。アマノ <6436> が7月27日大引け後(15:00)に決算を発表。19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比16.6%減の15.8億円に減り、4-9月期(上期)計画の62億円に対する進捗率は25.6%にとどまり、5年平均の30.6%も下回った。

⇒⇒アマノの詳しい業績推移表を見る

■大日本住友製薬 <4506>  2,205円  -319 円 (-12.6%)  本日終値  東証1部 下落率9位

27日に決算を発表。「4-6月期(1Q)税引き前は36%減益で着地」が嫌気された。大日本住友製薬 <4506> が7月27日大引け後(15:30)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。19年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益は前年同期比35.5%減の206億円に落ち込み、4-9月期(上期)計画の330億円に対する進捗率は62.5%となった。

⇒⇒大日本住友製薬の詳しい業績推移表を見る

■ イーブック <3658>  1,585円  +300 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値

イーブックイニシアティブジャパン<3658>がストップ高。前週末27日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)単独決算は、売上高32億7700万円、営業利益2億1000万円、純利益1億4900万円で、今期から単独での業績を開示することから前年同期との比較はないが、前年同期の連結との比較では22.8%増収で営業利益は6.4倍に伸長したことが好感された。マンガを中心にラインアップを順調に拡大させたことや、海賊版サイト閉鎖の好影響もあって主力の電子書籍事業が配信、提供ともに好調に推移した。また、ヤフー<4689>グループの諸サービスとの連携を積極的に推進した結果、クロスメディア事業も堅調に推移した。

■ 寺岡製作所 <4987>  763円  +100 円 (+15.1%) ストップ高   本日終値

寺岡製作所<4987>がストップ高。同社は梱包用のほか、電機・電子用の粘着テープ専業メーカーで車載用やスマートフォン向けなどで高水準の需要を確保している。27日取引終了後、19年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算を発表。売上高は59億3300万円(前年同期比9.9%増)と2ケタ近い増益となり、営業利益は5億7800万円(同2.1倍)、最終利益は4億8800万円(同2.4倍)と急拡大した。これが短期資金攻勢の手掛かりとなった。

●ストップ高銘柄

ヒガシトゥエンティワン <9029>  605円  +100 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

東日システム <3316>  661円  -150 円 (-18.5%) ストップ安   本日終値

など、2銘柄

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.