ユーロ週間見通し:もみ合いか、トルコリスクを意識した売り継続の可能性

通貨
2018年8月11日 15時38分

■弱含み、トルコ債務懸念で売り強まる

先週のユーロ・ドルは弱含み。トルコリラの急落で、「欧州中央銀行(ECB)はイタリアなどの欧州系銀行のトルコ向け債権に懸念を強めている」との一部報道を受けて、ユーロ売りになった。節目の1.15ドルを割り込んだことで、ユーロ売りが加速した。取引レンジ:1.1388ドル-1.1628ドル。

■下げ渋りか、自律反発期待の買いが入る可能性も

今週のユーロ・ドルは下げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め継続方針でドル買い基調は継続しよう。一方、ユーロは1.13ドル台後半で押し目買いが入るとの見方が出ており、新たなユーロ売り材料が提供されない場合、自律反発を期待したユーロ買いは増える可能性がある。

予想レンジ:1.1350ドル-1.1550ドル

■軟調推移、トルコリスクを意識したユーロ売り強まる

先週のユーロ・円は軟調推移。中国の輸入増加を好感したユーロ買いが観測されたが、トルコリラの急落で、欧州中央銀行(ECB)は一部欧州系銀行のトルコ向け債権に懸念を強めているとの報道を受けて、リスク回避的なユーロ売り・円買いが強まった。イタリアの財政赤字拡大観測もユーロ売り材料となった。取引レンジ:126円01銭-129円46銭

■もみ合いか、トルコリスクを意識した売り継続の可能性

今週のユーロ・円はもみ合いか。ユーロ圏4-6月期域内総生産改定値などの経済指標が市場予想と一致しても、欧州中央銀行(ECB)の慎重姿勢に変わりはなく、ユーロ買いは限定的となりそうだ。トルコリスクを意識したユーロ売りがすみやかに縮小するとの見方は少ないこともユーロの反発を抑える一因となりそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・14日:6月鉱工業生産(前年比予想:+2.7%、5月:+2.4%)

・14日:4-6月期域内総生産改定値(前年比予想:+2.1%、速報値:2.1%)

・16日:6月貿易収支(5月:+165億ユーロ)

予想レンジ:125円00銭-128円00銭

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.