話題株ピックアップ【夕刊】(1):キョウデン、任天堂、セブン銀
■キョウデン <6881> 699円 +37 円 (+5.6%) 本日終値
キョウデン<6881>が急反発。同社は9日、19年3月期第1四半期(4~6月)連結決算を発表した。売上高は139億7500万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は11億2800万円(同73.3%増)、最終利益は8億2200万円(同69.8%増)と大幅増益を達成した。主力の電子事業では、プリント配線基板の材料となる銅張積層板のコストアップが懸念されたものの、国内で試作開発の小ロット案件の受注が好調に推移したことや、内製化による原価低減、自動化設備による生産性向上などが寄与している。また、海外では主として車載関連部品を扱うタイ工場の業績が引き続き順調に推移していることが貢献している。
■任天堂 <7974> 36,670円 +1,230 円 (+3.5%) 本日終値
任天堂<7974>が続伸。売買代金は10時30分時点でNEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>を上回り、全上場銘柄中でトップとなっていた。8月に入り株価は下値を探る展開にあったが、前週末を境に空売りの買い戻しや値ごろ感からの買い戻しが入っている。中国ではゲーム事業が国の管轄から党の管轄へと移行するなか、当局のゲームライセンス承認の凍結の動きが同社株にも逆風材料として意識されたが、市場では「任天堂は中国向けの比重がそれほど大きくなく、影響は限定的。目先は中国と関係の強いゲーム関連株に連れ安した分のリバウンドをとる動き」(国内ネット証券アナリスト)という。
■セブン銀行 <8410> 349円 +9 円 (+2.7%) 本日終値
セブン銀行<8410>が5日続伸。大和証券が17日付で、投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を370円から380円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。同証券によると、19年3月期の連結純利益は米国子会社FCTIが悪化するも単体の上振れで純利益は会社計画の268億円に対して概ね計画並の267億円を予想。20年3月期は、減価償却費減少などによる単体の増益に加えて、FCTIの改善から増益率が高くなると予想。さらに21年3月期は次世代ATM設置に伴う減価償却費増を吸収して増益を維持するとともに、FCTI単体での黒字化を想定しているとして、20年3月期純利益を297億円、21年3月期を同316億円と予想している。
■共英製鋼 <5440> 2,114円 +52 円 (+2.5%) 本日終値
共英製鋼<5440>が3日続伸。前週16日取引時間中の1908円をターニングポイントに底値圏での日足3陽連を形成しつつあり、戻りに拍車がかかってきた。新日鉄住金系列の電炉会社で鉄筋用棒鋼で強みを持つ。18年3月期営業利益は前の期比47%減益と低迷したが、19年3月期は原料価格の上昇を製品価格転嫁で相殺し、前期比53%増益予想とV字回復を果たす見込み。米国では子会社のビントンスチールがインフラ投資需要などを背景に好調な鋼材需要を取り込むことに成功しており、今後にも期待がかかる。
■LINE <3938> 4,700円 +115 円 (+2.5%) 本日終値
LINE<3938>は続伸。17日の取引終了後、ウォルト・ディズニー・ジャパン(東京都港区)と協力し、LINE公式アカウント「LINEファンアカウント」を活用した月額/年額会員サービス「Disney×LINE」をスタートしたと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。「Disney×LINE」は、LINE公式アカウントを月額制にしたアカウント「LINEファンアカウント」を活用したディズニーファンのためのサービス。会員は、ディズニーキャラクターたちの限定スタンプや「LINE」の画面デザインを変更できるLINE着せかえなど、ここでしか手に入らないアイテムを毎月受け取ることができるとしており、新サービスによる業績への貢献が期待されている。
■王子ホールディングス <3861> 723円 +10 円 (+1.4%) 本日終値
王子ホールディングス<3861>や日本製紙<3863>など製紙大手が堅調。18日付の日本経済新聞朝刊で、「政府はプラスチックごみによる海洋汚染の深刻化を受けて削減に向けた対策に乗り出す。年内にも数値目標を盛り込んだ対応策をまとめる」と報じられており、代替品としての紙需要が増加するとの思惑が働いているようだ。記事によると、プラごみによる海洋汚染の深刻化を受けて、数値目標を挙げて削減に向けた対策に乗り出すという。また、このニュースを受けて、紙の需要量拡大期待から国際紙パルプ商事<9274>も買われている。
■日本電気硝子 <5214> 3,500円 +25 円 (+0.7%) 本日終値
日本電気硝子<5214>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で、投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を2900円から3300円へ引き上げたことが強材料視されているようだ。。同証券では、18年12月期決算で発表される次期中計で株主還元拡大やROE向上を意識した内容が盛り込まれる場合や、ガラスファイバ事業の欧州拠点および米国拠点の利益率向上が今後の注目点になると予想している。
■コマツ <6301> 3,032円 +16 円 (+0.5%) 本日終値
コマツ<6301>、日立建機<6305>が続伸。米中貿易摩擦問題は、中国と米国の通商担当者の間で11月の多国間首脳会議をメドに貿易摩擦解消に向け前向きな動きをみせていることが伝わり、これが日米とも中国関連株に追い風材料として意識されている。米国株市場では前週末に建機最大手のキャタピラーが買われており、この流れを引き継いだ形だ。ただし上値も重い。軟調を極める上海株市場の動向は気になるところで、取引時間中は上海総合指数を横目に神経質な値動きも予想される。
■あい ホールディングス <3076> 2,248円 -193 円 (-7.9%) 本日終値 東証1部 下落率6位
あい ホールディングス<3076>は大幅反落。前週末17日の取引終了後に発表した18年6月期決算は、売上高545億6000万円(前の期比8.9%増)、営業利益89億8400万円(同5.7%増)、純利益61億2500万円(同2.2%増)となり、従来予想の営業利益95億円を下回って着地したことが嫌気されている。セキュリティー機器やカード機器およびその他事務用機器などが伸長した半面、情報機器事業で開発費用が増加したほか、計測機器および環境試験装置事業が苦戦したことなどが利益を圧迫した。なお、19年6月期の連結業績予想は、売上高575億円(前期比5.4%増)、営業利益95億円(同5.7%増)、純利益66億円(同7.7%増)を見込み、年間配当は前期比2円増の40円を予定している。また同社は20日、米インテグレーテッド・メディア・テクノロジーの子会社であるGOXDテクノロジー社と業務提携すると発表した。GOXD社の日本での独占代理店として同社製品やシステムの拡販を行うとともに、グループ会社の見果てぬ夢と連携しIoT時代に向けた新しい映像サービスのビジネスモデルを展開することを目的としているという。
株探ニュース