話題株ピックアップ【夕刊】(3):鳥居薬、日製鋼、KOA

注目
2018年8月28日 15時20分

■鳥居薬品 <4551>  2,360円  -343 円 (-12.7%)  本日終値  東証1部 下落率2位

鳥居薬品<4551>が急反落し年初来安値を更新。JT<2914>が27日の取引終了後、米製薬大手のギリアド・サイエンシズと、抗HIV薬6品の日本国内における製造販売提携を解消する交渉に入ったと発表。日本国内における販売は鳥居薬品が行っていることから、影響を懸念した売りが出たようだ。ギリアド社が、新規抗HIV薬「ビクタービ」の国内での承認取得および販売を日本法人を通じて行うと決定したことを受けて、ライセンス契約の解消を提案してきたという。JTとギリアド社は03年に提携し、日本における抗HIV薬6品の製造販売をJTに委託。販売を担当する鳥居薬による抗HIV薬の売り上げは17年12月期で197億円に上る。

■日本製鋼所 <5631>  2,734円  -55 円 (-2.0%)  本日終値

日本製鋼所<5631>が反落。SMBC日興証券が27日付で、投資評価「1」を継続しつつ、目標株価を4900円から3500円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では第1四半期決算を受けて、19年3月期におけるEVセパレータ用フィルムシート装置の受注高予想を380億円から130億円に引き下げた。従来は19年3月期下期から受注が回復すると予想していたが、セパレータ価格の下落により、中国セパレータメーカーの投資が再開されるタイミングは20年3月期以降にずれ込むと予想。19年3月期に受注残を消化することで、フィルムシート装置の売上高は19年3月期の280億円から、20年3月期は180億円と大きく減少すると予想し、19年3月期の営業利益予想を257億円から255億円へ、20年3月期を同305億円から255億円へ下方修正している。

■KOA <6999>  2,163円  -21 円 (-1.0%)  本日終値

KOA<6999>は反落。27日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、純利益を23億8000万円から8億4000万円(前年同期比59.1%減)へ下方修正したことが嫌気された。「リニア抵抗器」をめぐる米国集団民事訴訟について和解したことに伴い、和解金20億5300万円を特別損失に計上することが要因としている。なお、売上高280億円(同8.7%増)、営業利益26億5000万円(同0.3%増)は従来予想を据え置いた。

■アウンコンサルティング <2459>  337円  +80 円 (+31.1%) ストップ高   本日終値

アウンコンサルティング<2459>がストップ高。同社は27日、中国の決済サービス大手ラカラの日本法人と一次代理店契約を締結したと発表。これが株価を刺激したようだ。今回の契約締結は、日本国内で電子決済「支付宝(アリペイ)」や「微信支付(ウィーチャットペイ)」の普及を推進することが目的。同社はこれまで培ってきたインバウンドマーケティング経験やノウハウをもとに、加盟店増加の推進とラカラのメディアで中国向けインバウンドマーケティングを強化するとしている。

■Jストリーム <4308>  616円  +100 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値

Jストリーム<4308>がストップ高。27日の取引終了後、同社が提供する「マルチCDN」サービスが、テレビ朝日ホールディングス<9409>傘下のテレビ朝日の動画配信サイト「テレ朝動画」や番組宣伝動画などの動画配信基盤に導入されたと発表した。同社では、米セデクシス社が提供するマルチCDNサービスを提供しており、同サービスを利用することで、複数のCDNを利用し、高速かつ安定した動画配信を実現できるという。

■エスイー <3423>  625円  +68 円 (+12.2%)  本日終値

エスイー <3423> [JQ]が急騰。27日大引け後、9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。株式分割に伴い、年間配当を従来計画の18円→10円に修正。年間配当は実質11.1%の増額となることも好感されたようだ。

■アールビバン <7523>  730円  +34 円 (+4.9%)  本日終値

アールビバン <7523> [JQ]が高い。27日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の2.35%にあたる30万株(金額で2億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は9月3日から9月28日まで。

■ルーデン <1400>  800円  +37 円 (+4.9%)  本日終値

ルーデン・ホールディングス<1400>が4連騰。同社は不動産決済用の仮想通貨発行に注力の構えをみせている。そのなか、27日取引終了後に電子トークン「ルーデンコイン」発行に向けてシンガポールに子会社を設立することを発表、これが株高を助長する材料となった。ルーデンコインは海外でのみ発行を予定しており、このシンガポール子会社を拠点に海外の投資家に限定して勧誘・販売を行う見通し。

■セック <3741>  4,245円  +170 円 (+4.2%)  本日終値

セック<3741>が5連騰で新値追い。同社は27日、ロボットに搭載可能なコンピュータビジョンソフトウェア「Rtrilo(アールトリロ)」の販売を開始したと発表。これが材料視されたようだ。「Rtrilo」は、ディープラーニング技術や各種画像処理を組み合わせて、カメラからの動画・静止画から特定の物体や領域を抽出し、高度なロボットの制御を可能にするコンピュータビジョンソフトウェア。適用シーンとしては、工場内の無人搬送車やロボットによる食器などの把握、農業向けの雑草・穀物の識別、警告ランプなどのアラート情報の管理者へのリアルタイム通知などを想定している。

■フライト <3753>  1,211円  +41 円 (+3.5%)  本日終値

フライトホールディングス<3753>が大幅反発。27日の取引終了後、傘下のフライトシステムコンサルティングが、非接触充電機能搭載のビジネス向けIPテレフォニー(インターネットを活用した音声通話サービス)用ハンドセット「Elite Station(エリート・ステーション)」を9月に発売すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。新製品は、IPテレフォニーを導入している企業向けに、従業員が使用しているスマートフォン・タブレット・パソコンなどとBluetooth連携が可能なハンドセットタイプ。これにより、従来の高額なビジネスフォンの導入コストを抑え、使用中の通信機器を有効に資産活用できるメリットがある。また、専用の充電クレードルは非接触充電の標準規格である「Qi」に対応しており、スマートフォンを充電しながら通話が可能となり、デスク周りの省スペース化や忙しいエグゼクティブ・営業担当者のスマートな働き方を推進するとしている。

●ストップ高銘柄

ZUU <4387>  6,590円  +1,000 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値

メドレックス <4586>  1,065円  +150 円 (+16.4%) ストップ高   本日終値

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

ブロードバンドタワー <3776>  274円  -80 円 (-22.6%) ストップ安   本日終値

日本テレホン <9425>  825円  -150 円 (-15.4%) ストップ安   本日終値

など、2銘柄

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