UMN Research Memo(5):2019年12月期までの事業資金は確保

特集
2018年8月29日 15時24分

■財務状況

UMNファーマ<4585>の2018年12月期第2四半期末の総資産は、前期末比390百万円減少の1,501百万円となった。主な変動要因を見ると流動資産では現金及び預金が421百万円減少し、固定資産では秋田工場用地の購入により有形固定資産が80百万円増加し、投資その他の資産が29百万円減少した。

一方、負債合計は前期末比4百万円減少の1,529百万円となった。2017年11月に塩野義製薬向けに発行した転換社債型新株予約権付社債1,460百万円が有利子負債として計上されている。また、純資産合計は前期末比385百万円減少し、28百万円のマイナスとなった。現時点では再度、債務超過状態となっているが、今後、提携第1フェーズの開発進展状況、及び想定される期末純資産状況に基づき転換社債型新株予約権付社債が行使されることになっており、期末ベースでは債務超過が解消される見込みとなっている。

なお、同社債については社債利息0.22%で転換価額298円、転換に伴い発行される株式数は490万株となっており、すべて転換された場合は自己資本が1,460百万円増加し、塩野義製薬の出資比率は直近の4.6%から31%に上昇することになる。また、株価が転換価額を下回って推移し、想定するタイミングで転換が実行できない場合は、その直近の株価条件にて新たに転換社債型新株予約権付社債を塩野義製薬に割り当てる等の対応を行い、債務超過を回避する意向となっている。このため、同社では再度債務超過に陥ることがないよう、開発の着実な進展による成果を出していくほか、株価水準についても転換価額を下回ることのないようIR活動についても積極的に取り組んでいく方針を示している(8月7日終値は312円)

なお、同社は営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが継続しており、今後も研究開発費が先行する状況下で当面は同様の状況が続く見込みであることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況にあることを決算短信で注記している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

提供:フィスコ

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