話題株ピックアップ【夕刊】(2):カーボン、マクニカ富士、朝日インテク

注目
2018年9月4日 15時16分

■大建工業 <7905>  2,165円  +59 円 (+2.8%)  本日終値

住宅用建材メーカーの大建工業 <7905> が3日ぶりに反発。3日大引け後、筆頭株主の伊藤忠商事 <8001> と資本業務提携すると発表しており、これを好感する買いが向かった。今回の提携を通じ、公共・商業施設向け商材の拡充と物件情報の共有、リフォーム事業や木質素材事業の拡大、中国・アセアンでの市場開拓などで協業する。資本面では伊藤忠を引受先とする190万5000株の第三者割当増資を実施する。海外における素材・建材事業などの強化、国内外での事業拡大への新規投資資金の調達を行う。

■日本カーボン <5302>  6,950円  +170 円 (+2.5%)  本日終値

日本カーボン<5302>が買われ7000円大台復帰目前、新高値圏への浮上をうかがうほか、東海カーボン<5301>も買い優勢で戻り第2波動突入の兆しをみせている。中国政府が違法操業の電炉による粗悪な鉄鋼生産を排除したことなどを背景に、電炉に必要な黒鉛電極の需給が逼迫しており、両銘柄にとって製品価格上昇が収益拡大を後押しする環境にある。電炉製品の値上げが相次ぐなかで、黒鉛電極は10月からさらに上昇することが確実視されており、株価の刺激材料となっている。

■マクニカ富士 <3132>  1,990円  +41 円 (+2.1%)  本日終値

マクニカ・富士エレホールディングス<3132>が反発。傘下のマクニカネットワークスはきょう、製造業に特化したデータ分析プラットフォームを提供する米サイトマシーン社と代理店契約を締結したと発表。マクニカネットワークスが提供する米サイトマシーン社の「製造分析プラットフォーム」は、製造現場におけるあらゆるデータの紐付けを行い、一元的に管理・可視化・分析を実現するプラットフォーム。製造現場のあらゆるデータをAIデータパイプラインという米サイトマシーン社独自のテクノロジーを用いることで、マシンサイクル・プロセス挙動・部品特性などといった製造現場ならではの観点でデジタルツインの情報に変換し、データ整理することができる。

■朝日インテック <7747>  4,255円  +65 円 (+1.6%)  本日終値

3日、東証が朝日インテック <7747> [東証2]を21日付で市場1部に指定すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。同日、既存株主による457万1200株の売り出しと、オーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限68万5600株の第三者割当増資を実施すると発表したがこちらへの反応は限定的となった。

■Jフロント <3086>  1,616円  +23 円 (+1.4%)  本日終値

J.フロント リテイリング<3086>は小幅続伸。同社は3日の取引終了後、8月度の売上速報を発表しており、百貨店事業の合計売上高は前年同月比2.7%増と2カ月ぶりに前年実績を上回った。下旬の台風20号や前年に比べて休日が1日少ない影響があったものの、訪日外国人客を含め化粧品、ラグジュアリーブランドが好調を持続するとともに、パラソル、サングラスなどの夏物雑貨が動いたことが寄与した。なお、大丸松坂屋百貨店の免税売上高は同20%増だった。

■三越伊勢丹 <3099>  1,269円  +12 円 (+1.0%)  本日終値

三越伊勢丹ホールディングス<3099>は高い。同社は3日の取引終了後、8月度の国内百貨店事業売上速報を発表しており、三越伊勢丹合計の既存店売上高は前年同月比4.8%増と2カ月ぶりに前年実績を上回った。東京、名古屋、札幌の大都市圏を中心にラグジュアリーブランド、化粧品が売り上げを牽引。特に、通年使用可能なハンドバッグ、革小物が好調を継続したほか、セーターやブルゾンなどの秋物が動いた。また、猛暑の影響でサングラスやサンダル、子供Tシャツなど盛夏アイテムも引き続き堅調に推移した。なお、免税売り上げは訪日客の増加に伴う来店客数の増加により引き続き好調だった。

■大塚ホールディングス <4578>  5,270円  +42 円 (+0.8%)  本日終値

大塚ホールディングス<4578>が10連騰。精神神経系の医薬品を主力に展開、18年12月期営業利益は前期比39%増の1450億円見通しと好調。抗精神病薬「エビリファイメンテナ」、「レキサルティ」、ADPKD治療薬「ジンアーク」など注力3製品が収益を牽引する。チャート面では滞留出来高が多く戻り相場のフシとなっていた5200円近辺を上に抜けてきたことで、上昇基調の強さを裏付けている。

■タカラバイオ <4974>  2,803円  +14 円 (+0.5%)  本日終値

タカラバイオ<4974>が3日続伸し、年初来高値を更新した。同社は3日、第一三共<4568>にレトロネクチン(細胞接着性タンパク質を改良した組換えタンパク質)の商業ライセンスを供与すると発表。この契約で、同社は第一三共に対し、第一三共が国内で開発を進める細胞・遺伝子治療製品axicabtagene ciloleucelの治験及び商用製造におけるレトロネクチン関連特許の利用を許諾するとともに、当該目的で使用されるレトロネクチンを安定的に供給・販売する。また、同社はレトロネクチン販売に伴う売り上げに加え、ライセンス・供給への対価を受領する。

■大王製紙 <3880>  1,574円  +6 円 (+0.4%)  本日終値

大王製紙<3880>が買い優勢。日足は中段でマドを開けて買われた後、並びの3連続陽線を示現、一段の上値追い態勢をみせている。同社は3日取引終了後、11月1日出荷分から色画用紙を10%以上値上げすることを発表、これによる収益メリットを好感する形で買いを集めた。19年3月期業績は高付加価値品の販売強化に伴い、営業利益段階で63%増の180億円を計画するなど好調が予想されている。

■高島屋 <8233>  1,816円  +4 円 (+0.2%)  本日終値

高島屋<8233>は小幅続伸。同社は3日の取引終了後、8月度の店頭売上速報を発表しており、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計の売上高は前年同月比0.9%増と小幅ながら2カ月ぶりに前年実績を上回った。関西地区を中心に台風の影響があったものの、高額品や免税売り上げが引き続き伸長した。商品別では、婦人服、紳士服、リビングなどは前年に届かなかったものの、国内およびインバウンド需要が旺盛な婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品などがプラスとなった。なお、免税売り上げ同24.2%増となった。

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