欧米為替見通し:ドル・円は小じっかりの展開か、来年の米利上げに思惑

通貨
2018年9月26日 17時25分

26日の欧米外為市場では、ドル・円は小じっかりの展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)での討議を経て、今年3回目の利上げに踏み切る公算。同時に示される来年以降の引き締め方針を背景に、ドル買い基調が続きそうだ。

FRBは政策金利を現行の1.75-2.00%から2.00-2.25%に引き上げる。市場はすでに3カ月ぶりの利上げを織り込み済みでそれ自体のインパクトは薄いものの、今後の政策金利見通しの推移を描いたドット・チャートが注目される。長短金利差縮小などが言及されるなど、過度の金融引き締めに慎重な意見も目立つが、FRB当局者内では中立的な水準まで利上げを続けるスタンスはほぼ一致。利上げ回数は、今年は今回を含めあと2回、来年は現時点で2回と見込まれている。FOMCを受け、当面の利上げ継続が好感され、また株高が続けばドルに買いが入りやすい展開となりそうだ。

一方、27日早朝の日米首脳会談も焦点。トランプ政権は700億ドルにのぼる対日貿易赤字の是正を目指し、農産品の市場開放などを要求している。日本側は、日本車への追加関税に関し適用除外を前提に2国間協議を受け入れる可能性が報じられる。その場合には、明日以降の日本株高・円売りが見込まれ、ドル・円は1月8日の年初来高値113円39銭が射程圏内に入るだろう。だが、安倍外交への期待は高まっておらず、長期的な日本株安・円高への観測も広がる。そうした思惑のほか、引き続き米中摩擦やブレグジットの行方が警戒され、FOMC後のドル・円に関し大幅な上昇は想定しにくい。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】

・17:30 英・8月銀行協会住宅ローン承認件数(予想:39559件、7月:39584件)

・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:1.6%)

・23:00 米・8月新築住宅販売件数(予想:63.0万戸、7月:62.7万戸)

・02:00 米財務省7年債入札(310億ドル)

・03:00 米・連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表(政策金利は0.25ポイント引き上げ予想)

・03:30 パウエル米FRB議長会見

・06:00 NZ準備銀行が政策金利発表(1.75%に据え置き予想)

・日米首脳会談

《FA》

提供:フィスコ

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