高成長【始動】候補リスト〔第1弾〕 13社選出 <成長株特集>

特集
2018年9月27日 19時45分

本特集では、製品・サービスの販売拡大もしくは買収や提携などにより、高成長に向けて動き始めた可能性が高い銘柄を探ってみた(9月27日現在)。

今回は第1弾として、時価総額300億円以上1000億円未満の銘柄を対象に、直近四半期に前年同期比で【10%増収・20%経常増益】を2四半期もしくは3四半期連続で達成した銘柄を“高成長「始動」候補”として13社を選び出し、直近四半期の増益率が大きい順に記した。連続で収益が拡大し始めた企業は、これから高成長が期待できる有力候補として注目していいだろう。

増益率トップとなったのは富裕層向けの不動産販売を主力とするレーサム <8890> [JQ]。4-6月期(第1四半期)は資産運用事業で収益不動産の売却益が膨らんだうえ、販売した物件の賃貸・管理を行うプロパティマネジメント事業も伸び、経常利益は前年同期比11倍の10.1億円に拡大して着地。19年3月期の経常利益は155億円と最高益を記録した08年8月期以来の高水準を目指す。2位のハウスドゥ <3457> はテレビCM効果で不動産売買仲介のフランチャイズ加盟店が増加し、ロイヤリティ収入が伸びた。“住みながら売却できる”という新たなニーズを捉えたハウス・リースバック部門で契約物件を不動産ファンドへ売却したことも収益を押し上げた。

3位に入った自動車照明大手の市光工業 <7244> は国内でLEDランプやカメラモニターシステムなどの高付加価値品が好調だったうえ、アセアン子会社の業績回復も寄与し、2四半期連続で2倍前後の増益を達成した。続く4位のオロ <3983> はクラウドを活用した基幹業務システム「ZAC Enterprise」の販売を主力とするほか、デジタルを基軸にしたマーケティング支援も手掛ける。4-6月期(第2四半期)は「ZAC Enterprise」の稼働ライセンス数の増加トレンドが継続したうえ、マーケティング支援では既存顧客との取引が拡大し、売上高は前年同期比39.5%増の12.8億円、経常利益は同2.1倍の3.2億円と業績高変化を遂げた。上期(1-6月)実績の通期計画に対する進捗率は71.8%に達しており、業績上振れが期待される。株価は好業績と上方修正期待を背景に、上値追いが続く。

選出リストでは、オロを筆頭に株価が強調展開で推移している銘柄が目立つ。5位に入ったのは管理部門と会計・法律分野に特化した人材紹介サービスを展開するMS-Japan <6539> 。4-6月期(第1四半期)は新規登録者数の拡大を背景に、一般企業の管理部門への人材紹介が大きく伸びた。また、前期に実施した新サイト「Manegy」のプロモーション費用がなくなったことも大幅増益の要因となった。6位にリストアップされたジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> の4-6月期(第1四半期)は新規上場による認知度・信用力向上でエレベーターの保守契約台数やリニューアル案件の受注が増加し、2ケタ増収増益を達成した。MSジャパンは1→4の株式分割実施、Jエレベータは東証1部への昇格も株価上昇を後押ししている。

7位の日本ヒューム <5262> は下水道や農業水利などに利用されるヒューム管のパイオニア。4-6月期(第1四半期)はコンクリートパイルの販売数量が伸びたうえ、杭打ち工事や下水道関連工事も増加し、経常利益は7.2億円と前年同期の1.5倍に膨らんだ。国内証券による目標株価引き上げも追い風材料となり、株価は1991年以来、約27年ぶりの高値圏に浮上している。9位に入ったアルゴグラフィックス <7595> は3次元設計システム(CAD)の販売や保守サービスを主力とする。4-6月期(第1四半期)は自動車業界の投資意欲が引き続き旺盛だったことに加え、半導体業界向け生産管理工程システムの販売が伸び、2四半期連続で経常利益の過去最高益を塗り替えた。株価は連日で上場来高値を更新中だ。

┌─ 経常利益 ─┐ ┌─ 売上高 ─┐ 増収増益 予想

コード 銘柄名    増益率 直近四半期 増収率 直近四半期 連続期数  PER

<8890> レーサム     986    1010   164    7281    2  7.0

<3457> ハウスドゥ    144    716  90.8    7607    2  23.1

<7244> 市光工      114    1675  16.9   33366    2  12.5

<3983> オロ       107    327  39.5    1288    2  82.6

<6539> MSジャパン  93.2    367  33.0    866    3  55.8

<6544> Jエレベータ  59.6    340  17.0    4029    2  73.4

<5262> 日ヒュム    49.7    729  26.3   10667    2  15.3

<9441> ベルパーク   40.9    675  15.0   22375    2  15.5

<7595> アルゴグラフ  37.7    1316  17.9   11389    2  19.4

<6620> 宮越HD    33.5    299  12.0    363    2  64.9

<4975> JCU     31.0    1738  38.5    6599    2  14.7

<3762> テクマト    30.6    320  14.7    5658    2  28.1

<8935> FJネクスト  21.1    1926  22.7   17727    2  5.9

※売上高、経常利益の単位は百万円。増益率、増収率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.