【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 過度の弱気は禁物、押し目狙いを徹底!
「過度の弱気は禁物、押し目狙いを徹底!」
●パウエル議長の真意を市場は理解
東京市場の月初めは、大抵波乱になることが多い。これが私の基本的な認識だが、今月もその通りの展開になっている。
10月1日、2日と勢いがあったものの、その後は急速に失速してしまっている。9月相場が絶好ともいえるほどの好展開になったため、どうしてもそれと比べてしまうことから、ここにきての下落が失望感を招きやすいことは確かだ。
しかし、現在の下落が米国金利の上昇懸念にあることを考えれば、それが永続するものではないことが分かってもらえるだろう。
9月中、日米市場は米中貿易戦争が激化する中で上昇を続けていた。それに異変が生じたのは、3%前後で推移していた米10年債利回りが次第に上昇し、3.1%台から、直近では3.23%へと2011年5月以来、約7年4ヵ月ぶりの水準まで上がったためだ。
その背景にあるのは、FRBの引き締め気味の金融政策だ。それは、景気の過熱を抑えるためにスローぺースで利上げを実施し、2020年には引き上げ策を終了したい、というものだが、市場としては2020年のことより現在が大事だ。このため、議長が「政策金利を最終的に景気を抑制する水準まで上げる可能性がある」と発言したことを警戒しているのだ。
しかし、この種の懸念材料で下げた場合、それは長続きしないことが多い。議長発言の真意は、「景気の過熱を抑える」ことにあると分かっているからだ。
市場にとって怖いのは、景気の過熱とともに発生するバブルだ。それは、決まって肥大すればするほど大崩壊する。パウエル議長がそのようなことになるのを防ぐために一生懸命になっていることを市場はよく理解している。
●朝ドラ関連にも目配りを
いまはこのような状況を踏まえて投資する必要があり、少し下げたからといってすぐに腰が引けてしまっては投資にならない。
ここは、引き続き上昇トレンド銘柄の押し目狙いの徹底で臨みたい。
具体的には、まずは手術用縫合糸、針やメス、そして歯科治療器具に強いマニー <7730> だ。
また、目薬メーカー首位ながら、スキンケア用品にも強く、後者の方が売上高の60%以上を占めるほどになっているロート製薬 <4527> や、医薬品卸首位のアルフレッサ ホールディングス <2784> も、浅い押し目を入れているので狙いどころにあると見てよい。
そして、NHK朝ドラ「まんぷく」がインスタントラーメンを開発した創業者の安藤夫妻をモデルとしていることから、日清食品ホールディングス <2897> も拾っておけば勝利の確率が高い状況にあると見る。
過去、朝ドラ関連株では、「まっさん」でサントリー食品インターナショナル <2587> やアサヒグループホールディングス <2502> 、コシノ3姉妹がモデルとなった「カーネーション」ではミシン関連でブラザー工業 <6448> が上がったことがある。
最後に、新興銘柄であるテリロジー <3356> [JQ]に注目しておきたい。これは押し目を入れているわけではないが、映像通訳に強いところが魅力的だ。
2018年10月5日 記
株探ニュース