話題株ピックアップ【夕刊】(3):ソフトバンク、ファストリ、ネオス
■島忠 <8184> 3,175円 -290 円 (-8.4%) 本日終値 東証1部 下落率6位
12日に決算を発表。「前期経常が一転減益で下振れ着地・今期は12%減益へ」が嫌気された。島忠 <8184> が10月12日大引け後(15:20)に決算を発表。18年8月期の経常利益(非連結)は前の期比2.1%減の105億円になり、従来予想の108億円を下回り、増益予想から一転して減益で着地。19年8月期も前期比12.0%減の92.7億円に減る見通しとなった。5期連続減益になる。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,251円 -725 円 (-7.3%) 本日終値 東証1部 下落率9位
ソフトバンクグループ<9984>が大幅安、700円を超える下げで26週移動平均線近辺まで一気に水準を切り下げてきた。東京市場は日経平均が400円超の下げに見舞われるリスクオフ相場に再突入。先物主導の裁定解消売りで日経平均寄与度の高い同社株への売り圧力が顕在化した。
■クリレスHD <3387> 1,183円 -65 円 (-5.2%) 本日終値
12日に決算を発表。「上期経常が17%減益で着地・6-8月期も27%減益」が嫌気された。クリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387> が10月12日大引け後(16:40)に決算を発表。19年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結経常利益は前年同期比17.3%減の32.6億円に減り、通期計画の74億円に対する進捗率は44.1%となった。
■ファーストリテイリング <9983> 53,540円 -2,530 円 (-4.5%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が続急落。全体ハイボラティリティな地合いのなか、日経平均寄与度の大きい値がさ株として注目されやすいが、前週後半から株価水準を連日で大きく切り下げている。業績は「ユニクロ」の海外事業が好調で、19年8月期営業利益は前期比14.3%増の2700億円予想と2ケタ伸長を見込んでいる。しかし、PER面では割高感があるほか、足もとは株式需給面から裁定解消売りの影響を受けている。
■トヨタ自動車 <7203> 6,450円 -158 円 (-2.4%) 本日終値
自動車株が軒並み安。トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>が年初来安値に売られたほか、日産自動車<7201>やマツダ<7261>も安い。ムニューシン米財務長官は13日、日本を含むあらゆる国との今後の通商協議で、通貨安誘導を防ぐための為替条項を求めていく意向を示した、と複数のメディアが報じた。為替条項は自国企業の輸出に有利になるように政府が通貨安に誘導することを防ぐルール。日本と米国による物品貿易協定(TAG)交渉では、為替条項が導入されることがかねてから懸念されていた。この日は、為替の円高進行に加え、米国への輸出金額が大きく、TAG交渉の影響を強く受けるとみられている自動車株に売りが膨らんでいる。
■三菱UFJ <8306> 672円 -13.6 円 (-2.0%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が3日続落。ここ前週11日にマドを開けて売られ終値で25日移動平均線を下回ったが、時価は長期線の75日線近辺まで水準を切り下げてきた。米長期金利の上昇局面では米国事業の運用環境改善を好感する買いを引き寄せたが、目先はリスクオフ相場のなかでその時の勢いは失われている。前週末に米10年債利回りは終値で3.155%まで上昇、シティグループなど大手金融機関も買い優勢だったが、きょうの朝方段階ではその地合いを引き継ぐことはできなかった。
■コマツ <6301> 3,224円 -59 円 (-1.8%) 本日終値
コマツ<6301>、日立建機<6305>がいずれも反落。前週末は日経平均が切り返すなか、両銘柄とも下げ止まる動きをみせたが、きょうは再び売りが先行した。いずれも13週移動平均線近辺で売り買いを交錯させる状況。米国を中心とする通商摩擦問題に対する警戒感は根強く、ムニューシン米財務長官が日本との貿易協議で為替条項を求める考えを示したことで、目先ドル安・円高に対する思惑が輸出株に重荷となっている。また、きょうは中国・上海株市場や香港株などが軟調に推移しており、両銘柄は中国関連株としても風向きが悪い。
■東京エレクトロン <8035> 14,520円 -210 円 (-1.4%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>など半導体関連が安い。前週末の米国株市場ではNYダウなど主要株価済指数が上昇したほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が7日ぶりに反発に転じた。エヌビディアが大幅高に買われたほか、アプライドマテリアルズやザイリンクスなども上昇し全体相場上昇に貢献している。東京市場でも出遅れ感の強い半導体セクターはリバウンド期待が根強い。ただ、足もとは外国為替市場で一時1ドル=112円台を割り込むなど円高に振れており、貿易摩擦の問題が改めて懸念されるなかで上値を押さえている。
■ソニー <6758> 6,218円 -40 円 (-0.6%) 本日終値
ソニー<6758>が軟調も底堅さを発揮。自社ソフト中心にゲーム部門が業績に貢献、19年3月期は本業のもうけを示す営業利益が前期比9%減の6700億円を予想しているが、大幅な上方修正が見込まれ一転2ケタ増益に転じるとの見方が強い。あらゆるものをオンライン化するIoT時代の到来で、同社が強みとするイメージセンサーなどへの成長期待もある。株価は前日まで9日連続安と水準を切り下げており、目先売られ過ぎのリバウンド狙いの買いを誘導している。
■ネオス <3627> 1,300円 +300 円 (+30.0%) ストップ高 本日終値
ネオス <3627> がストップ高。12日大引け後、19年2月期の連結経常損益を従来予想の4000万円の黒字→4億円の黒字(前期は4億3100万円の赤字)に10倍上方修正したことが買い材料視された。通信や製薬、金融業界など向けにネットサービス支援の受注が想定より伸びる。3月に買収したジェネシスホールディングスが展開するデバイス事業の好調も寄与する。また、費用効率化が進み販管費が大幅に減少することも利益を押し上げる。同時に発表した上期(3-8月)の同損益は1億9500万円の黒字(前年同期は7100万円の赤字)に浮上して着地した。
■エスケイジャパン <7608> 715円 +100 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
エスケイジャパン <7608> がストップ高。12日大引け後、19年2月期の連結経常利益を従来予想の2.7億円→5.8億円に2.1倍上方修正。従来の18.4%減益予想から一転して75.2%増益見通しとなったことが買い材料視された。今期業績の上方修正は2回目となる。「星のカービィ」など定番キャラクター商品の好調継続に加え、利益率の高い自社企画品「忠犬もちしば」の販売が伸びることが収益を押し上げる。同時に発表した上期(3-8月)の同利益は前年同期比3.1倍の4.4億円に急拡大した。
●ストップ高銘柄
TBグループ <6775> 415円 +80 円 (+23.9%) ストップ高 本日終値
地域新聞社 <2164> 2,720円 +500 円 (+22.5%) ストップ高 本日終値
エディア <3935> 754円 +100 円 (+15.3%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース