来週の株式相場見通し=“調整一巡感”出ず戻りは限定的、米・中株式市場依存で波乱継続

市況
2018年10月26日 17時29分

来週(10月29日~11月2日)の東京株式市場は、10月になってから日経平均株価が約3000円も急落したことへの反動は予想されるものの、日々の値動きや売買代金の推移などから判断して“調整一巡感”が鮮明となっていないことから、戻りを試す動きは限定的となりそうだ。

いよいよ4~9月期決算や19年3月期通期業績見通しの発表が本格化する。ここまでの急落に伴う損失や含み益の大幅な減少などにより、投資家の買い余力が大きく後退するなか、好内容銘柄を買い進む動きは限定的で、むしろ下方修正銘柄への反応が敏感となりそうだ。来週の日経平均の想定レンジは、2万500~2万1700円とする。

市場関係者からは「日本株が上昇に転じる条件としては、米景気の好調持続とNYダウ平均株価の下げ止まり、さらに中国景気減速懸念の払拭がある。どちらも一筋縄ではいかないが、11月6日の米中間選挙投開票の終了が、新たな段階へと動き出す分岐点の一つとなることは確かなようだ。従って、それまでは米・中両国の株価変動の影響を受けながらの波乱展開が続きそうだ」との見方が出ていた。

日程面では、日印首脳会談、9月の商業販売統計(29日)、9月の失業率・有効求人倍率(30日)、日銀金融政策決定会合(30~31日)、黒田日銀総裁会見、9月の鉱工業生産指数、10月の消費動向調査(31日)、10月の新車販売台数(1日)、10月のマネタリーベース、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の7~9月期運用報告(2日)に注目。

海外では、米9月の個人所得・個人支出(29日)、米10月のCB消費者信頼感指数、ユーロ圏7~9月期のGDP(30日)、中国10月の製造業PMI、米10月のADP雇用統計(31日)、英国が金融政策発表、米10月のISM製造業景況指数(1日)、米10月の雇用統計、米9月の貿易統計(2日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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