明日の株式相場見通し=地合い悪化映し軟調推移、新興市場の急落波及も
あす(30日)の東京株式市場は、前週の日経平均株価が終値ベースで1300円余りの急落となったにもかかわらず、きょう一時、前週末比280円高まで買われながら結局終値でマイナス圏に沈み、反発力を示せなかった地合いの弱さが尾を引きそうだ。好決算内容を評価した個別銘柄への買いは限定的で、全般は軟調推移となりそうだ。
市場関係者からは「きょう朝方は買い優勢だった東京株式市場が、売り優勢に転じた背景として中国・上海総合指数の軟調推移が取りざたされている。ただ、それにも増してマイナス影響を及ぼしたのが東証マザーズなど新興市場の強烈な下げだった。マザーズ指数の終値は、前週末比35.42ポイント(4.06%)安の838.00で、16年11月以来約2年ぶりの安値水準となった。前週までの急落で信用取引の追い証(追加担保の差し入れ義務)が多く発生し、個人投資家から損失覚悟の売りが増加したことが背景にある。今後、東証1部市場にもこの動きが波及する可能性もある」との見方が出ていた。
週明け29日の東京株式市場は、朝方に買いが先行したものの、その後は戻り売り圧力に押され、日経平均は結局小幅ながらマイナス圏で引けた。日経平均株価終値は、前週末比34円80銭安の2万1149円80銭と小幅ながら3日続落した。
日程面では、特許・文書解析ツール「TechRadar」、「DocRadar」のASPライセンスサービスおよびこれを用いたコンサルティングサービスを提供するVALUENEX<4422>が東証マザーズ市場に新規上場する。
このほかに、日銀金融政策決定会合(31日まで)、9月の有効求人倍率・完全失業率に注目。海外では、7~9月期のユーロ圏GDP、米10月のCB消費者信頼感指数が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)