ユーロ週間見通し:株高継続への思惑で下げ渋りか

通貨
2018年11月10日 15時06分

■弱含み、米利上げ継続観測広がる

先週のユーロ・ドルは弱含み。欧州連合(EU)からの英国の離脱交渉で合意形成が期待されたことから、ポンド買いが強まり、この動きに連れてユーロ買い・米ドル売りがやや活発となった。しかし、イタリア財政問題への懸念は消えていないことや、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で12月追加利上げの可能性が再確認され、週後半はユーロ売り・ドル買いも強まった。取引レンジ:1.1316ドル-1.1500ドル。

■もみ合いか、ポンドの相場動向を注視する展開

今週のユーロ・ドルはもみ合いか。イタリア財政やドイツ政局が懸念されるほか、欧州中央銀行(ECB)は金利引き上げを急がない方針を維持する見通しであることから、リスク選好的なユーロ買いが大きく広がる可能性は低いと予想される。ただ、英国が欧州連合(EU)からの合意なしの離脱を選択する可能性は低下しており、ポンド買い・米ドル売りが強まる展開となった場合、ユーロ・ドルの取引でもユーロ買いがやや優勢となる可能性がある。

予想レンジ:1.1250ドル-1.1450ドル

■堅調推移、米ドル高・円安の相場展開の影響受ける

先週のユーロ・円はもみ合い。欧州連合(EU)からの英国の離脱交渉で合意形成が期待されたことから、ポンド買いが強まり、この動きに連れてユーロ買い・米ドル売りがやや活発となった。ドイツの政治不安やユーロ圏の金利先高観後退などを意識したユーロ売りが観測されたが、米ドル・円相場は円安方向に振れたことから、ユーロの対円レートは一時130円台前半まで買われている。取引レンジ:128円61銭-130円15銭。

■株高継続への思惑で下げ渋りか

今週のユーロ・円は下げ渋りか。イタリア財政やドイツ政局の懸念を抱え、ユーロが売られやすい地合いに変わりはない。ただ、米中間選挙などの重要イベント通過に伴い、株高継続なら円売りに振れやすい見通し。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・14日:9月鉱工業生産(前月比予想:-0.4%)

・14日:7-9月期域内総生産改定値(前年比予想:+1.7%)

・15日:9月貿易収支(8月:+117億ユーロ)

予想レンジ:128円00銭-130円00銭

《FA》

提供:フィスコ

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