話題株ピックアップ【夕刊】(2):郵船、ダイフク、日清オイリオ
■三浦工業 <6005> 2,952円 +56 円 (+1.9%) 本日終値
三浦工業<6005>が4日続伸。産業小型ボイラーで国内断トツのシェアを誇るが、ボイラー需要はコンビニベンダー向けや化学業界向けなどに高水準で、メンテナンス案件と合わせ同社の収益に貢献している。また、船舶向けではバラスト水処理設備なども好調が続き業績に反映させている。昨年M&Aで傘下に収めたクリーニング機械メーカーも今19年3月期はフル寄与する見通し。今期営業利益は9.6%増の152億円を見込んでいるが上方修正余地がある。
■日本郵船 <9101> 1,934円 +34 円 (+1.8%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株に投資資金が流入した。鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が足もと急騰している。26日時点で4日続伸、しかも26日は124ポイントの大幅上昇で一気に1200台を回復している。また、株価指標面では、郵船、商船三井ともPBRが0.6倍前後、川崎汽船も0.7倍台と割安感が際立つ。市況底入れ期待が強まるなか、低PBR株の宝庫でもある海運株はリバウンド狙いの買いを呼び込んでいる。
■ダイフク <6383> 5,730円 +80 円 (+1.4%) 本日終値
ダイフク<6383>が3日続伸。岩井コスモ証券は27日、同社株の投資判断「A」と目標株価7500円を継続した。同社は工場や倉庫などでモノを効率的に保管・搬送・仕分けする物流システム「マテハン」の最大手メーカー。半導体工場や物流倉庫などで作業の省力化や自動化に役立つ同社の物流システムへの設備投資が拡大。19年3月期の連結営業利益は前期比30%増の520億円、20年3月期の同利益は今期推定比19%増の620億円が見込まれている。米中貿易摩擦の影響は限定的とみられ、堅調な業績拡大が期待できる、と予想している。
■日清オイリオグループ <2602> 3,585円 +40 円 (+1.1%) 本日終値
日清オイリオグループ<2602>が新高値に買われた。SMBC日興証券は27日、同社株の投資評価「2」を継続するとともに、目標株価は3600円から3800円に見直した。搾油採算が改善しており短期業績は力強いとみており、19年3月期の連結営業利益は107億円から114億円に見直した。ただ、来20年3月期は搾油採算の悪化を見込み、同利益は113億円から110億円に修正している。特に、子会社であるマレーシアのISF社が回復し持続的な成長を示せるかが焦点とみている。
■スズケン <9987> 5,990円 +10 円 (+0.2%) 本日終値
スズケン<9987>はしっかり。27日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、最終利益を201億円から266億円(前期比41.3%増)へ上方修正したことが好感された。保有する投資有価証券の一部を売却したことにより、投資有価証券売却益93億1300万円を特別利益として計上することが要因としている。なお、売上高2兆817億円(同2.0%減)、営業利益215億5000万円(同9.2%増)は従来予想を据え置いている。また、同時に上限を400万株(発行済み株数の4.22%)、または260億円とする自社株買いを実施すると発表したこと評価されている。取得期間は11月28日から12月28日までで、経営環境の変化に対応する機動的な資本政策遂行のためとしている。
■シップHD <3360> 4,220円 -255 円 (-5.7%) 本日終値 東証1部 下落率4位
27日、シップヘルスケアホールディングス <3360> が250億円のユーロ円建ての新株予約権付き社債(転換社債=CB)を発行すると発表したことが売り材料視された。転換価格は5280円。発行済み株式総数に対する潜在株式数の比率は9.5%になる見込みで、将来的な株式価値の希薄化や株式需給の悪化を警戒する売りが向かった。調達資金は借入金返済やミャンマーの医療機器会社の株式取得資金などに充てる。一方、発行済み株式数(自社株を除く)の6.62%にあたる330万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したが、こちらへの反応は限定的となった。
■DyDo <2590> 6,070円 -180 円 (-2.9%) 本日終値
ダイドーグループホールディングス<2590>が反落。27日の取引終了後に発表した第3四半期累計(1月21日~10月20日)連結決算は、売上高1332億2900万円(前年同期比0.5%減)、営業利益59億9800万円(同24.7%増)、純利益34億3200万円(同9.4%増)となったが、7月21日~10月20日の第3四半期では最終利益が同21.0%減となっており、これを嫌気した売りが出たようだ。自販機1台当たりの売上高の低下傾向が続き国内飲料事業が減収となったほか、トルコリラ急落による影響で海外飲料事業の売上高が目減りし減収となったが、自販機チャネルにかかる固定費低減効果などで販管費率が大幅に改善し、営業増益を確保した。ただ、為替差損の発生や7月豪雨などに伴う災害損失見積額を計上したことが最終利益を圧迫した。なお、19年1月期通期業績予想は、売上高1752億2000万円(前期比1.5%増)、営業利益57億4000万円(同17.4%増)、純利益36億4000万円(同45.4%増)の従来見通しを据え置いている。
■フェイスネットワーク <3489> 1,100円 +79 円 (+7.7%) 本日終値
フェイスネットワーク <3489> [東証M]が前日に10%上昇したのに続き、この日も大きく買われた。26日大引け後、東証本則市場への市場変更を目指し、27日に8万株の立会外分売を実施すると発表しており、これを好材料視する買いが続いた。同社は東証1部への市場変更申請を行う準備を進めている。今回の立会外分売は、その形式基準の充足を図るとともに、株式の分布状況改善や流動性向上を目指すために行うもの。翌日、分売は27日に予定通り終了したと発表している。
株探ニュース