10日の中国本土市場概況:上海総合0.8%安で反落、金融セクター下げ主導

市況
2018年12月10日 16時56分

週明け10日の中国本土マーケットは値下がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比21.31ポイント(0.82%)安の2584.58ポイントと反落した。上海A株指数も下落し、22.31ポイント(0.82%)安の2706.42ポイントで取引を終えている。

国内景気の減速懸念が強まる流れ。週末8日に公表された11月貿易統計では、予想以上の減速が判明している。伸びは輸出(人民元ベース)が前年同月比10.2%(予想は13.8%、10月は20.1%)、輸入が7.8%(同18.3%、26.3%)にとどまった。カナダ当局が米国の要請を受け、中国の通信設備メーカー大手、華為技術(ファーウェイ)の幹部を逮捕したことも引き続き懸念される状況。中国外交部の楽玉成・副部長は8日、米国の駐中国大使を呼び出し、華為問題を強烈に抗議した。米国の対応によっては、相応の措置を下すと非難している。

金融株が下げを主導。中国太平洋保険(601601/SH)が3.0%安、中国人民保険集団(601319/SH)が2.4%安、交通銀行(601328/SH)が1.2%安で引けた。不動産株もさえない。大手の金地集団(600383/SH)が1.7%下落した。消費関連株、自動車株、運輸株、医薬株なども値下がりしている。

半面、石油関連株はしっかり。中国石油化工(600028/SH)が1.0%高、海洋石油工程(600583/SH)が2.1%高と上昇した。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国が7日、来年1月からの減産で合意したことが好感されている。このほか、インフラ関連株の一角も物色された。当局の投資プロジェクト拡大に対する期待が広がった。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が2.39ポイント(0.85%)安の278.29ポイント、深センB株指数が14.71ポイント(1.71%)安の844.83ポイントで終了した。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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