前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年12月11日 5時30分

■大和自 <9082>  1,444円 (+300円、+26.2%) ストップ高

大和自動車交通 <9082> [東証2]がストップ高。9日付の日本経済新聞で「ライドシェア最大手のウーバーテクノロジーズが新規株式公開(IPO)の手続きに入ったことが7日、明らかになった」と報じられており、今年1月に配車アプリを用いてタクシー の相乗りサービスの実証実験を行った同社に思惑が働いた。ウーバーの上場に伴い、ライドシェアサービスの知名度が高まれば、国内ですでに実証実験を行っている同社などにメリットがあるとの見方が強まったもよう。同社は5日、台湾のタクシー大手との業務提携で、配車アプリの相互利用を開始したと発表。これを受けて株価急伸した経緯があるだけに、値動きの軽さに注目した買いが入ったようだ。

■IPS <4335>  907円 (+150円、+19.8%) ストップ高

アイ・ピー・エス <4335> [JQ]が後場急伸し、ストップ高まで買われた。RPAホールディングス <6572> [東証M]子会社のRPAテクノロジーズは10日、SAPジャパン(東京都千代田区)及びアイ・ピー・エスと共同で、中堅中小企業向けにERP(統合基幹業務システム)の入力業務を自動化するソリューションの提供を開始したと発表。これが材料視されたようだ。3社で提供するこのソリューションは、SAPジャパンのERPソフトウェア「SAP S/4HANA Cloud」への入力作業を、RPAテクノロジーズのRPAツール「BizRobo!」との連携により自動化するもの。主に年商300億円以下で、利用者数が50~100ユーザー規模の中堅中小企業を対象に、月額制の導入しやすい価格で提供するとしている。

■ニッパンR <4669>  985円 (+150円、+18.0%) ストップ高

ニッパンレンタル <4669> [JQ]が3連騰でストップ高。全体地合い悪をものともせず急速に株価水準を切り上げた。関東や信越を営業基盤に建機レンタルを展開、民間、官公需ともに高水準の受注を確保している。足もとは東京五輪に絡む特需も後押し、建設機械の稼働率が一段と上昇している状況だ。安倍政権では今後3年間で集中して「国土強靱化」を推進し、4兆円規模に及ぶ財政支出を想定していることから、同社の商機も拡大しそうだ。18年12月期は営業利益段階で前期比32%増の4億6000万円を計画するが、市場では19年12月期も20~30%程度の伸びを見込む声がある。PERに割安感があり、国策期待を背景に見直し買いが一気に流入した。

■MSOL <7033>  3,490円 (+503円、+16.8%) ストップ高

マネジメントソリューションズ <7033> [東証M]が続急騰でストップ高。7日大引け後、18年10月期の連結経常利益を従来予想の2.4億円→3.1億円に27.8%上方修正。増益率が29.6%増→65.6%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。プロジェクトマネジメント支援サービスの稼働率、単価が想定より高水準だったことが上振れの要因となった。

■アイモバイル <6535>  767円 (+100円、+15.0%) ストップ高

東証1部の上昇率2位。アイモバイル <6535> がストップ高。7日大引け後に発表した19年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比96.0%増の11.1億円に拡大して着地したことが買い材料視された。総務省のふるさと納税返礼品見直し通達の影響で寄付金額が大幅に増加し、ふるさと納税サイト「ふるなび」の収益が急拡大したことが寄与。第1四半期実績だけで、通期計画の18億円に対する進捗率は61.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ミライアル <4238>  1,060円 (+113円、+11.9%)

東証1部の上昇率3位。ミライアル <4238> が3日ぶり急反騰。7日大引け後に発表した19年1月期第3四半期累計(2-10月)の連結経常利益が前年同期比3.9%増の12億円に伸びて着地したことが買い材料視された。半導体需要の拡大を背景に、シリコンウエハー出荷容器、工程内容器ともに販売が好調だったことが寄与。通期計画の13.5億円に対する進捗率は89.3%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■アカツキ <3932>  5,560円 (+410円、+8.0%)

東証1部の上昇率5位。アカツキ <3932> が3日ぶりに急反発。同社は7日、スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> 傘下のスクウェア・エニックスと共同開発し、6日からサービスを開始している「ロマンシング サガ リ・ユニバース」が200万ダウンロードを突破したと発表。これが株価の刺激材料となったようだ。「ロマンシング サガ リ・ユニバース」は、23年ぶりとなる「ロマンシング サガ」完全新作のスマートフォン向けRPG。11日からは200万ダウンロード突破を記念して、記念ログインボーナスを開催するとしている。

■HEROZ <4382>  15,240円 (+740円、+5.1%)

HEROZ <4382> [東証M]が3日続急伸。前週末7日の取引終了後、12月31日を基準日として1対2株の株式分割を実施すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。投資単位当たりの金額を引き下げることで、投資しやすい環境を整え、投資家層の更なる拡大と株式の流動性の向上を図ることが目的という。同時に発表した第2四半期累計(5-10月)単独決算は、売上高6億4600万円、営業利益2億2900万円、純利益1億5800万円だった。18年4月期第2四半期決算を行っていないため前年同期との比較はないが、通期計画に対する営業利益の進捗率は57.4%だった。「HEROZ Kishin」の拡販により初期設定フィーと継続フィーともに収益を拡大したAI(BtoB)サービスが牽引役となったほか、「将棋ウォーズ」などAI(BtoC)サービスも堅調だった。なお、19年4月期通期業績予想は、売上高13億円(前期比12.6%増)、営業利益4億円(同12.9%増)、純利益2億8000万円(同13.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■東映アニメ <4816>  3,670円 (+140円、+4.0%)

東映アニメーション <4816> [JQ]が大幅に3日続伸。東海東京調査センターが7日付で、投資判断「アウトパフォーム」、目標株価5000円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同センターでは、クールジャパン政策や、スマートフォンの普及による世界的な日本のアニメへの関心の高まりが追い風となっている点を評価。19年3月期は、上期の好調持続や「ドラゴンボール」の新作映画などが寄与する見通しで、同センターでは30%営業増益と会社計画の同7%増に対して上振れを予想。20年3月期も約10%の増益を予想している。

■一工薬 <4461>  2,943円 (+58円、+2.0%)

第一工業製薬 <4461> が3連騰。東海東京調査センターが7日付で、投資判断「アウトパフォーム」、目標株価4250円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同センターでは、霞工場(四日市)の本格稼動とM&Aで飛躍への準備が進みつつある点を評価。19年3月期は先行投資費用増などで減益予想だが、20年3月期以降の2年間は、同社のユニークな技術がトイレタリー製品の需要増加などの事業変化にマッチして2ケタ増益が続くと見込んでいる。

■国際石開帝石 <1605>  1,193.5円 (+12円、+1.0%)

国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> が買われた。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近1月物が前日比1.12ドル高の1バレル=52.61ドルに上昇。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国は19年1月から日量120万バレル減産することで合意した。市場で予想されていた100万バレルの減産を上回ったことから、原油の需給好転への期待が強まった。これを受け、日本の石油資源株にも買いが流入した。

■日立 <6501>  3,254円 (+32円、+1.0%)

日立製作所 <6501> が続伸。同社は10日、グループのアンサルドSTS社がイタリアで、ブレシアからヴェローナ間の高速鉄道向け信号・運行管理システムなどを約130億円で受注したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。欧州では輸送システムの統一による貨物・旅客輸送の円滑化及び効率化を目指しており、ブレシアからヴェローナ間の高速鉄道は欧州連合が認定する「優先的に整備を進める」鉄道路線のひとつ。アンサルドSTS社は、信号システムや運行管理システム、電力監視制御システム、受変電設備、火災報知設備、空調設備、トンネル内安全監視システムなどを担当する。

※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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