14日の米国市場ダイジェスト:大幅下落、世界経済の先行き懸念が拡大

市況
2018年12月17日 7時47分

■NY株式:大幅下落、世界経済の先行き懸念が拡大

米国株式相場は下落。ダウ平均は496.87ドル安の24100.51、ナスダックは159.67ポイント安の6910.67で取引を終了した。中国の11月鉱工業生産や小売売上高の伸び鈍化や、ユーロ圏の12月総合購買担当者指数(速報値)の低下を受けて、世界経済の減速懸念からアジア・欧州株がほぼ全面安となり、米国株も売りが先行。原油安や米長期金利の低下が嫌気され、終日大幅下落となった。セクター別では電気通信サービスを除いて全面安となり、特に医薬品・バイオテクノロジーや食品・生活必需品小売の下落が目立った。

医薬品のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は、既に判決が出されたベビーパウダーの使用に伴う卵巣がん発症を巡る訴訟で、同社が数十年間にわたり、ベビーパウダーへのアスベスト含有を認識していたとの報道を受け、大幅下落。会員制卸売のコストコ・ホールセール(COST)とグラフィックソフトのアドビ・システムズ(ADBE)は、決算内容が嫌気され、軟調推移。コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は、中国事業の低い長期見通しが嫌気され、売られた。

SNSのフェイスブック(FB)は、写真閲覧を許可する機能のバグが発生したことを明らかにし、最大680万人の利用者に影響する模様。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル円113円39銭、欧中経済への懸念でリスク回避の円買い

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円67銭まで上昇後、113円22銭ま

で下落し、113円39銭で引けた。11月小売売上高が予想を上回り米国経済への自信がいったん回復したものの、中国や欧州の低調な経済指標を受けた世界経済への懸念は払しょくできず株安に連れたリスク回避の円買いが加速した。

ユーロ・ドルは、1.1270ドルまで下落後、1.1308ドルまで戻し、1.1302ドルで引けた。低調な欧州経済指標に失望したユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、128円26銭から127円99銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.2530ドルまで下落後、1.2589ドルまで反発。メイ首相が再交渉は可能としたことに対して、欧州連合(EU)指導者が英離脱案を再交渉しないと表明すると、離脱への警戒感を受けたポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは、0.9963フランから0.9990フランまで上昇した。

■NY原油:反落、米国の石油生産の拡大がOPECの減産を上回る

14日のNY原油先物1月限は反落(NYMEX原油1月限終値:51.20 ↓1.38)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比-1.38ドルの51.20ドルで通常取引を終えた。米国の石油生産の拡大が石油輸出国機構(OPEC)の減産を上回り、過剰な供給が継続するとの懸念が売り材料となった。また、中国の低調な経済指標を受けて需要鈍化懸念も強まった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 24.48ドル +0.08ドル(+0.33%)

モルガン・スタンレー(MS) 39.64ドル -0.96ドル(-2.36%)

ゴールドマン・サックス(GS)172.77ドル -3.15ドル(-1.79%)

インテル(INTC) 47.86ドル -0.43ドル(-0.89%)

アップル(AAPL) 165.48ドル -5.47ドル(-3.20%)

アルファベット(GOOG) 1042.10ドル -19.80ドル(-1.86%)

フェイスブック(FB) 144.06ドル -0.95ドル(-0.66%)

キャタピラー(CAT) 126.77ドル +0.87ドル(+0.69%)

アルコア(AA) 28.61ドル -0.49ドル(-1.68%)

ウォルマート(WMT) 91.85ドル -1.11ドル(-1.19%)

スプリント(S) 5.97ドル -0.10ドル(-1.65%)

《SF》

提供:フィスコ

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