【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 評価不足の“実力株”を見直しへ!

市況
2018年12月16日 9時30分

「評価不足の“実力株”を見直しへ!」

●シカゴの先物動向にも目配りを

東京市場は、取引時間中に特に大きな売り材料はないように見えるのに、急落してしまうことがある。どこに原因があるのか。

そうした場合は大抵、シカゴ先物市場でNYダウ やS&P500が急落している。NY市場での実際の取引は終了していても、シカゴ先物市場では取引があるので、そこで下げてしまうと東京市場も下げてしまう。こうなる場合がほとんどだ。

極端な場合、通常取引でNYダウが250ドル高すると、東京市場はそれを受けて動くので、「今日は日経平均 も高い」と考える。そして実際150円とか、200円などという具合にプラス発進、その後も堅調に上昇するだろうと期待される。

ところが、それらしい売り材料はないのに急落してしまうことがある。それを引き起こすのが、シカゴ先物市場でのNYダウの下落。こうなることがあるので、ぜひ時々シカゴ先物市場でのNYダウの値動きをネットでチェックするようにしたい。

そうすれば前後して日経平均の先物もチェックできるので売買の安全度が高まるのはもちろんだ。

東京市場は上海市場の動向にも神経質に反応するので、それも見る必要があり、忙しいことこの上ないが、資金運用の安全度を高めるためなのでやむを得ない。

●ファーウェイ問題で追い風吹くNEC

ところで、ファーウェイ問題。いまのところファーウェイの副会長はカナダに足止めされていて、中国はカナダ人3人を拘束し、それに対する報復を行っていると見るのが自然な状況だ。

奇妙なのは、これほど大きな問題になっているのに、トランプ大統領が同問題について一切発言していないこと。

ディールに長けた大統領のこと、われわれの考え及ばない対応策を用意していることが想定され、ちょっと期待してみたいところではある。

そこで、引き続き不安定な値動きを続ける東京市場ながら、そんな中でも実力が正当評価されているとはいえない銘柄が多くなっているので、それらを拾っておきたい。

まずはNEC <6701> だ。ファーウェイの製品には安全保障上の懸念があるとの観点から、日本政府が公的施設からの排除を決めたことで、にわかに有利になるのが携帯基地局向け製品に強い同社になる。海外製品との競合は避けられないものの、日本製品という強みが改めて見直され、需要増は必至と見てよい。

公認会計士や弁護士など士業や企業の管理職などに特化した人材紹介に強いMS-Japan <6539> も株価は正当評価からほど遠い水準に売られていて、今後見直しが期待できる。

私は常々ジャパネットたかたのショッピング番組を見ているが、最近同社が販売に力を入れ始めたのが同時翻訳機「ポケトーク」。一台あればほとんどの言語に対応できるという優れものであり、つい欲しくなってしまう製品だ(私の場合、外国人と話す必要はないので実際は無用なのだが)。

そこで、この製品のメーカーはソースネクスト <4344> 。株価はこのところ売られてしまっているものの、製品の素晴らしさから買い戻される日は近そうだ。

日本漢字能力検定協会は12日、2018年を表す漢字を「災」に決めた。清水寺の森清範貫主が揮毫(きごう)した。

毎年災害は生じるが、今年は特にその回数が多かった印象だ。そこで前田工繊 <7821> だ。河川、道路補強用の防災用建築・土木資材の大手だけに、もっか製品需要は順調に拡大中だ。株価もすでに高値圏ながら極端な上昇ぶりとはなっていないため、目先浅い押し目を待ちたい局面だ。

最後に東証マザーズ銘柄を。企業のローコスト経営コンサルタントに強いプロレド・パートナーズ <7034> [東証M]が魅力的だ。

2018年12月14日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.