欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、米FOMC控え金融政策を見極め

通貨
2018年12月17日 17時25分

17日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開を予想する。米国株は自律反発が見込まれ、ドル・円は買い戻しが入りそうだ。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え先行きの金融政策を見極めるムードが広がり、113円後半のドル売りに下押しされよう。

前週末の海外市場は、トランプ米大統領の元顧問弁護士の実刑判決や、メキシコとの国境の壁建設の費用をめぐる与野党対立が嫌気され、NYダウなど主要株価指数の大幅低下でドル・円は一時113円20銭台まで売り込まれた。ただ、その後は押し目買いで引けにかけて113円40銭付近まで持ち直している。週明けのアジア市場ではその流れが続き、ドルは113円半ばに値を上げた。日経平均株価の上げ幅拡大のほか米株式先物の堅調地合い、引き続き欧州通貨が買いづらいことや前週から続く米中貿易協議への期待感なども、ドル買い・円売りを誘発している。

今晩は米国の12月NY連銀製造業景気指数の発表が材料視されよう。今月3日の11月ISM製造業景況指数は高水準となったが、前週末の12月製造業PMIは予想以上に伸びが鈍化しており、NY連銀指数も前回を下回るとの予想になっている。また、その後発表となる12月NAHB住宅市場指数は11月をやや上回るとの見方だが、足元の住宅関連指標からピークアウトの可能性も指摘される。連邦準備制度理事会(FRB)は18-19日のFOMCで今年4回目の利上げに踏み切る公算だが、経済指標が低調となれば来年の引き締めシナリオの修正に思惑が広がろう。ドル・円は株高を受けた買いが一服すれば、上げ渋るだろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】

・19:00 ユーロ圏・11月消費者物価指数改定値(前年比予想:+2.0%、速報値:+2.0%)

・19:00 ユーロ圏・10月貿易収支(9月:+131億ユーロ)

・22:30 米・12月NY連銀製造業景気指数(予想:20.0、11月:23.3)

・24:00 米・12月NAHB住宅市場指数(予想:61、11月:60)

・06:00 米・10月対米証券投資(9月:ネット長期有価証券+308億ドル)

《FA》

提供:フィスコ

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