前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年12月19日 5時30分

■フリークHD <6094>  1,570円 (+225円、+16.7%) 一時ストップ高

フリークアウト・ホールディングス <6094> [東証M]が急反騰、一時ストップ高。同社はネット広告枠をリアルタイムで高速取引するシステムを主力に展開している。17日取引終了後、伊藤忠商事 <8001> と資本・業務提携することを発表、これが株価を押し上げる材料となった。第三者割当増資の実施などを通じ、伊藤忠は同社株を議決権ベースで18%保有する第2位株主に浮上する。業務面ではデジタルマーケティング領域の新サービス開発や海外事業の拡大などで連携する計画で、中期的な成長加速に期待した買いを呼び込んだ。

■ビーロット <3452>  1,412円 (+156円、+12.4%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率トップ。ビーロット <3452> が続急騰、一時ストップ高。17日大引け後、18年12月期の連結経常利益を従来予想の20.5億円→28億円に36.4%上方修正。増益率が3.0%増→40.4%増に拡大し、従来の7期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。第4四半期に不動産投資開発事業で販売用不動産の売却が相次ぎ、採算が上向くことが上振れの要因。業績好調に伴い、従来未定としていた期末一括配当は50円(前期は1→2の株式分割前で39円)実施する方針とした。18年1月に実施した1→2の株式分割を考慮すると、実質2.6倍増配となる。前日終値ベースの期末一括配当利回りは3.98%に上昇し、配当権利付き最終日を25日に控え、配当取り狙いの買いなども向かった。併せて、昨年に続き株主優待制度を実施することを明らかにした。18年12月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、クオカード1000円分を贈呈する。

■FDK <6955>  1,173円 (+102円、+9.5%)

FDK <6955> [東証2]が続急伸。同社は17日、世界最高水準の高電圧・超小型の酸化物系全固体電池を開発し、20日からサンプル出荷を開始すると発表。IoT機器やウェアラブル端末などへの搭載が期待されたようだ。この製品は、富士通研究所(川崎市)と共同で17年2月に開発した高電位正極材料「ピロリン酸コバルトリチウム」を用いて開発されたもの。SMD(表面実装部品)タイプであることから、全固体電池をSMD部品化することで、電子部品のひとつとして実装することができ、機器の小型化や実装コストの低減につながるという。

■テノックス <1905>  936円 (+61円、+7.0%) 一時ストップ高

テノックス <1905> [JQ]が続急伸。地盤工事を展開しているが、安倍政権が「3年集中」を看板に掲げ2次補正で注力推進する国土強靱化では、テノコラム工法など独自工法を武器に受注拡大への期待がある。19年3月期の営業2割増益に続き、20年3月期も2ケタ伸長が有望視される。同社株は3%台の高配当利回りを有するにも関わらず、PBRが0.5倍台と超割安圏にあり、目先水準訂正高を狙った投資資金の流入が加速している。

■市進HD <4645>  595円 (+36円、+6.4%)

市進ホールディングス <4645> [JQ]が5連騰と気を吐いている。千葉県を中心に「市進学院」や「市進予備校」を展開し、併営する個別指導塾も好評で生徒数は増勢が続いている。また、東京・赤坂で日本語学校を開校しており、450人以上の生徒数を誇る。政府は、外国人就労拡大に際し専用の日本語試験を設けて受け入れ体制を整備する方針で、同社にとっては強力な支援材料となる。さらに、提携先の学研ホールディングス <9470> とは共同で100社を超える塾連合「教育アライアンスネットワーク(NEA)」を発足するなど、業界の旗振り役的な存在感も見直されている。

■アイネス <9742>  1,136円 (+58円、+5.4%)

東証1部の上昇率3位。アイネス <9742> が急反発。17日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の6.5%にあたる165万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月18日から19年3月11日まで。

■VIX短先物 <1552>  15,090円 (+740円、+5.2%)

国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が急反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。17日の米VIX指数は前週末に比べ2.89(13.36%)ポイント高の24.52に上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた持ち高調整売りでNYダウが507ドル安と急落したことが警戒された。この動きと連動する格好で、国際VIX短期先物は値を上げた。

■クリエイト <3024>  899円 (+40円、+4.7%)

クリエイト <3024> [JQ]が地合い悪の間隙を縫って8連騰、11月29日につけた戻り高値870円を上抜き新局面入り。出来高も増勢で上値追いトレンドに弾みがついている。給水・排水管や継手、バルブ、水栓金具など管工機材の卸売最大手。大阪市西区に本社を置き、大阪万博やカジノ関連で建設が活発化するホテルや商業施設の排水関連機材で商機が高まるとの思惑があり、会社側も期待を寄せている。また、水道法改正案の成立で今後水道事業の民営化が同社にとって追い風となる。10月には子会社クリテックが特定建設業の許可及び工事種類を追加取得したことで収益機会が広がっている。PER11倍台、PBR0.8倍台は依然として割安感が強い。

■アイ・オー・データ機器 <6916>  1,096円 (+44円、+4.2%)

東証1部の上昇率4位。アイ・オー・データ機器 <6916> が大幅反発。17日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の2.93%にあたる40万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月18日から19年4月30日まで。

■デルタフライ <4598>  3,350円 (+125円、+3.9%)

Delta-Fly Pharma <4598> [東証M]が5日続伸。10月12日にマザーズ市場に新規上場し、15日につけた高値5380円をピークに11月26日安値3005円まで株価は下落していたが、直近では底値圏でもみ合いとなっていた。17日に発表した第2四半期決算説明資料では、現在の開発パイプラインの状況として3品目が臨床試験実施中、3品目が臨床試験準備中と説明。特に上場後にパイプラインに追加した固形がんを対象疾患とするDFP-17729について国内で臨床試験準備中としており、研究開発進展への期待が株価の見直しにつながっているようだ。

■リネットJ <3556>  862円 (+30円、+3.6%)

リネットジャパングループ <3556> [東証M]が6日続伸と上げ足を加速、全体地合いの影響を受けない個別材料株の強みを存分に発揮している。ネット専業のリユース品売買を手掛け、小型家電リサイクルなどにも展開する。来年9月に中古スマホにもSIMロック解除が義務付けられるかたちとなるが、リユース売買事業で、中古スマートフォンの売買を行う同社にも恩恵が期待される。また、海外展開では経済成長顕著なカンボジアへの投資を積極推進、同社の中期成長力の飛躍につながる可能性がある。株式需給面での思惑も漂う。モルガンスタンレーMUFG証券は、17日付大量保有報告で同社株を15.49%共同保有していることが判明。さらに同社と資本・業務提携するSBIグループも純投資目的で買い増しの動きをみせている。同じく17日付でSBIインベストメントが共同保有で9.76%から16.31%に同社株の保有比率を引き上げている。

■インスペック <6656>  1,080円 (+31円、+3.0%)

インスペック <6656> [東証2]が大幅続伸。17日の取引終了後、主力製品であるハイエンド基板向けAOI(パターン検査装置)及びフレキシブル基板向けロールtoロール型検査装置などの受注が増加していることを受けて、生産能力を増強すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。本社工場(秋田県仙北市)の敷地を活用して既存の生産工場の増築を行う予定で、これにより工場面積を倍増させ、生産能力を2倍強に増強するという。なお、着工は19年5月、竣工は同年12月を予定しており、19年4月期業績への影響は軽微としている。

■サンバイオ <4592>  8,610円 (+210円、+2.5%)

サンバイオ <4592> [東証M]が反発。寄り付きこそ前日比で安くスタートしたものの、その後切り返し同プラス圏に浮上した。東証が17日、同社株について18日売買分から信用取引に関する臨時措置を解除すると発表した。日証金も同日から、貸借取引自己取引分および非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表した。信用取引の規制解除に伴って、売買の自由度が回復するとの見方から、売り一巡後は買い優勢となったようだ。

■シンワワイズ <2437>  271円 (+6円、+2.3%)

Shinwa Wise Holdings <2437> [JQ]が反発。17日取引終了後、フィスコ <3807> [JQG]、ネクスグループ <6634> [JQ]、イー・旅ネット・ドット・コム(東京都港区)と業務提携することを発表、これがポジティブサプライズとなり株価を強く刺激する格好となった。今回の提携を通じ、フィスコアプリやヤフーファイナンス、スマートニュース、LINEニュースなどにオークション情報を載せることが可能になり、業容拡大への期待が高まっている。

■フュートレック <2468>  591円 (+8円、+1.4%)

フュートレック <2468> [東証2]が続伸。18日、ロボットベンチャーのGROOVE X(東京都中央区)が18日に発表したLOVEをはぐくむ家族型ロボット「LOVOTTM(らぼっと)」に、同社の音声認識技術vGateが採用されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「LOVOT」は“ちいさなLOVEが、世界を変える”をコンセプトに開発されたロボットで、全身のタッチセンサーや、約23億通りの種類がある目など、従来の家庭で使用されるロボットにはないスペックのコンピューターが備わっているのが特徴。フュートレックでは、「LOVOT」向けに子供の発話音声や話しかける言葉を学習させた音声認識モデルを開発し、子供の声の認識率向上を実現したという。なお、「LOVOT」は19年秋冬に初回出荷が予定されており、18日午後7時からWEB限定先行予約の受付が開始される。

■大東建託 <1878>  15,600円 (+205円、+1.3%)

大東建託 <1878> が続伸。18日の寄り前に、4月23日に決議した143万株を上限とする自社株買いを中止するとともに、上限を700万株(発行済み株数の9.43%)、または868億円とする新たな自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表の自社株買いの取得期間は12月18日から来年12月17日までで、経営環境の変化に応じ、株式上の動向を考慮した機動的な資本政策を遂行するのが目的としている。また、これにより取得する自社株に加えて、既に今年度取得済みである72億3000株、132億円を合わせて1000億円の自社株取得・消却を予定しているという。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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