話題株ピックアップ【夕刊】(1):コカBJH、ネクソン、ウシオ電

注目
2018年12月21日 15時16分

■コカBJH <2579>  3,295円  +295 円 (+9.8%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス <2579> が急反騰。21日付の日本経済新聞朝刊で「飲料メーカー国内最大手のコカ・コーラボトラーズジャパン(CCBJI、東京・港)は2019年4月にも、主力のコカ・コーラを含む清涼飲料を値上げする」と報じられたことが刺激材料となった。報道によると「まず大型ペットボトル商品を対象に、希望小売価格を6~10%引き上げる見通し。消費増税分の反映以外の値上げは27年ぶりになる」という。これを受けて、値上げ効果による来期の業績拡大を期待する買いが向かった。なお、値上げが他社に広がるとの思惑から、伊藤園 <2593> 、サントリー食品インターナショナル <2587> なども大幅高に買われた。

■SOU <9270>  7,060円  +550 円 (+8.5%)  本日終値

SOU<9270>は急反発。いちよし経済研究所は投資判断「A」、目標株価1万円でカバレッジを開始した。同社はブランドバッグや高級腕時計などを一般消費者から買い取り、主に自社オークションを通じてリユース業者に卸売りする事業を展開する。同社が買い取りからオークションでの販売を約2カ月で完結し、同業他社の回転期間の4~5カ月に比べると早期に規模拡大が図れ、在庫リスクも少ないと評価している。中期的には買い取り店などの積極出店やM&A及び利幅の大きい海外でのオークションや骨董品オークションの本格化により、事業拡大と生産性を高められるとの見方を示している。19年8月期連結営業利益は会社計画の22億円(前期比17%増)に対して24億円(同28%増)への増額修正を予想している。

■ネクソン <3659>  1,398円  +98 円 (+7.5%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

ネクソン<3659>が後場一段高。複数のメディアが中国当局によるゲーム審査が再開されたと報じており、中国売り上げ比率の大きい同社に恩恵があるとの見方から買われたようだ。中国政府は今年3月にゲーム配信許認可の審査を停止し、8月にはオンラインビデオゲームの販売数量を規制する方針を発表していた。なお、このニュースを受けて、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>やカプコン<9697>なども買われた。

■ウシオ電機 <6925>  1,165円  +38 円 (+3.4%)  本日終値

20日、ウシオ電機 <6925> が発行済み株式数(自社株を除く)の6.26%にあたる800万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月21日から19年12月20日まで。

■日本オラクル <4716>  6,840円  +160 円 (+2.4%)  本日終値

日本オラクル<4716>が反発。20日の取引終了後に発表した第2四半期累計(6~11月)単独決算が、売上高912億5400万円(前年同期比8.5%増)、営業利益277億8400万円(同11.1%増)、純利益192億7600万円(同11.6%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。幅広い業種や事業規模の顧客からの受注により、主力のクラウド&ライセンス事業が好調に推移し業績を牽引した。なかでも「Oracle Cloud Platform」に対する需要のほか、「Oracle Cloud Infrastructure」に対する需要が増加した。なお、19年5月期通期業績予想は1.0~5.0%増収、一株利益305~315円の従来見通しを据え置いている。

■日経Dインバ <1357>  1,398円  +28 円 (+2.0%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が4日続伸。同銘柄は日経平均株価の値動きと逆方向に連動するETFで、騰落率は日経平均のマイナス2倍になるように設定されている。下げ相場に対するヘッジ目的や空売り感覚で個人投資家の物色対象となりやすい。1400円台乗せは今年4月3日取引時間中以来約8カ月半ぶりで、現在の全体相場の地合いの悪さを象徴している。

■東京エレクトロン <8035>  12,570円  +210 円 (+1.7%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が全体軟調相場に抗して反発。株価は直近3営業日で1200円以上下落したが、目先は押し目買いが優勢となった。世界景気の減速懸念から半導体設備投資需要も低減するとの思惑が、日米株式市場で関連株への売り圧力につながっている。前日の米国株市場でも半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズが下値模索の動きを継続している。ただ、東エレクは年初来安値圏での推移を続け、PERは9倍を下回っており目先的には売られ過ぎとの見方もある。実際、三井住友トラストや日興アセットなど機関投資家に買い増しの動きもみられ、これも株価の見直し機運を映している。

■ノーリツ <5943>  1,494円  +23 円 (+1.6%)  本日終値

ノーリツ <5943> が反発。20日大引け後、18年12月期の連結最終利益を従来予想の32億円→60.1億円に87.9%上方修正。従来の40.8%減益予想から一転して11.3%増益見通しとなったことが買い材料視された。保有する投資有価証券の一部売却に伴い、売却益が発生することが最終利益を押し上げる。

■ソフトバンク <9434>  1,316円  +20 円 (+1.5%)  本日終値

ソフトバンク<9434>は続伸。朝方は安く始まったものの売り圧力は限定的で高配当利回りなどに着目した買いが優勢となった。主力の通信事業は値下げ圧力などもあり成長性に乏しく、配当性向85%の維持は難しいとの見方がある一方、マーケットでは親会社のソフトバンクグループ<9984>との連携も視野に非通信分野でのビジネスチャンスに期待するムードがある。そうしたなか、21日付の日本経済新聞では同社の宮内社長が非通信の新規分野を強化する方針を報じており、これも株価を刺激したもようだ。

■新興プランテック <6379>  1,065円  +16 円 (+1.5%)  本日終値

新興プランテック<6379>が5日ぶりに反発。20日の取引終了後、JXTGホールディングス<5020>傘下のJXエンジニアリングとの経営統合に関して、経営統合日を当初予定から3カ月遅らせて19年7月1日し、新興プランを存続会社、JXエンジニアリングを消滅会社とする吸収合併とすることで最終合意したと発表しており、これが好材料視された。統合によりJXエンジニアリング株式1株に対して新興プラン株式9.2株を割当交付する予定。また、統合新会社は新興プランの営業チャンネル、施工管理能力及び協力会社ネットワークと、JXエンジニアリングの技術力とを統合することで競争力の向上を図るほか、事業規模の拡大とスケールメリットによる利益率の改善を図る方針。また、25年3月までの累計で売上高200億円以上、経常利益20億円以上の統合効果の実現を目指すとしている。

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