話題株ピックアップ【夕刊】(1):ホギメデ、T-BASE、資生堂
■ホギメディカル <3593> 3,600円 +390 円 (+12.2%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
ホギメディカル <3593> が急反発。16日大引け後、19年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終利益が前年同期比22.5%増の56.2億円に拡大して着地したことが買い材料視された。朝日インテック <7747> 株式を売却したことに伴い、売却益約40億円が発生したことが最終利益を押し上げた。通期計画の37.1億円をすでに5.2%上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。なお、成長を見込んでいた「オペラマスター」と「プレミアムキット」といった手術キットの販売が伸び悩んだうえ、販売促進に必要な見本費や人件費、試験研究費が増加したことが響き、経常利益は6.4%の減益だった。
■チェンジ <3962> 4,330円 +395 円 (+10.0%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
チェンジ<3962>が続急伸。16日取引終了後、同社の出資先である識学(東京都品川区)が東証マザーズ市場への新規上場を承認されたことを発表。これがポジティブ材料として株高に寄与している。識学は人の意識構造に着目した独自の理論をベースに、組織マネジメント理論「識学」を使ったコンサルティングを企業経営者などに提供、これによりクライアント企業の組織改革や生産性向上の支援ビジネスを展開する。上場日は2月22日を予定している。
■TOKYO BASE <3415> 704円 +58 円 (+9.0%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
TOKYO BASE<3415>は前日に商いを大きく膨らませてストップ高に買われたが、きょうもその余勢を駆って値を飛ばした。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも果たし、底値圏から一気に上げ足を加速させている。15日に発表した18年3~11月期単独決算は6%増収も営業2ケタ減益と低調だった。しかし、直近四半期である9~11月期でみると収益は改善傾向が鮮明でこれが空売りの買い戻しに火をつけた。ここ2月決算企業の四半期発表で、減益決算でも悪材料出尽くしもしくは「直近の四半期が市場予想より改善している」という切り口で株価を急反発させる銘柄が多くなっている。共通項は株式需給面で売り長の状態にあるもの。同社株は日証金で逆日歩がついているほか、機関投資家の貸株取引を活用したショートポジションが株価の上昇エネルギーに変わっている。
■夢の街創造委員会 <2484> 1,481円 +111 円 (+8.1%) 本日終値
夢の街創造委員会 <2484> [JQ]が高い。16日大引け後、株主優待制度の拡充と自社株買いの実施を発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。株主優待制度では優待品を現行のVisaギフトカードからTポイントに変更し、実施回数を年1回→年2回に増やす。新制度では継続保有期間に応じて年間6000円分~8000円分のTポイントを贈呈する。現行のVisaギフトカードの金額は3000円~5000円相当。また、発行済み株式数(自社株を除く)の0.5%にあたる20万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は1月17日から1月31日まで。
■北越コーポレーション <3865> 582円 +42 円 (+7.8%) 本日終値
北越コーポレーション<3865>が急反発。SMBC日興証券は16日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は670円から710円に見直した。19年3月期の業績は中国の古紙需給の急変に伴う原燃料価格高騰などで低調だが、20年3月期は中国事業の収益改善や洋紙の値上げにより収益のV字回復を予想している。同証券では、19年3月期の連結営業利益は会社計画と同水準の95億円(前期比16.8%減)とみているが、20年3月期は145億円(今期予想比52.6%増)と大幅増益を見込んでいる。
■ベルーナ <9997> 1,047円 +56 円 (+5.7%) 本日終値
ベルーナ <9997> が続急伸。16日に発表した12月の月次売上高が前年同月比21.4%増に拡大しており、これを好材料視する買いが向かった。月次ベースの前年比プラスは3ヵ月連続となった。昨年6月に買収したさが美グループホールディングスの業績上積みが売上高を押し上げた。また、アパレル店舗と和装店舗がともに前年を上回ったほか、主力の総合通販も5.1%増と好調だった。そのほか、グランベルホテルの売り上げが増加したその他事業に加え、ソリューション事業とファイナンス事業も大幅増収を達成した。
■フィックスターズ <3687> 1,336円 +59 円 (+4.6%) 本日終値
フィックスターズ<3687>が4日続伸と上値追い態勢を強めている。半導体高集積化を競う基本コンセプトである「01」の世界から離れ、量子力学的な重ね合わせにより並列コンピューティングを実現させるという量子コンピューターの研究が世界的に進んでいる。国内でも大手電機メーカーや通信メガキャリアなどで開発に取り組んでいるが、フィックスターズは世界初の量子コンピューター商用化に成功したカナダのDウェーブ社と業務提携して導入支援ビジネスを展開しており、マーケットの注目が高まっている。業績も主力とするシステム高速化が好調で、来9月期以降に業績成長トレンドが再び加速する公算が大きい。
■三谷セキサン <5273> 2,680円 +105 円 (+4.1%) 本日終値
16日、三谷セキサン <5273> が発行済み株式数(自社株を除く)の0.48%にあたる12万株(金額で3億2000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は1月17日から5月13日まで。
■資生堂 <4911> 6,244円 +162 円 (+2.7%) 本日終値
資生堂<4911>、ポーラ・オルビスホールディングス<4927>、ファンケル<4921>、コーセー<4922>など化粧品関連株が揃って堅調な値動き。前日発表された昨年12月の訪日外国人観光客は前年同月比4.4%増と堅調だった。また、昨年1年間を通して訪日外客が日本国内で使った金額は4兆5064億円と過去最高を更新している。国別では中国の消費額が大きく、化粧品関連などはその影響がポジティブに売り上げに反映されており、足もとはこれを好感する買いが優勢となっている。
■シンフォニア <6507> 1,345円 +32 円 (+2.4%) 本日終値
シンフォニアテクノロジー<6507>は反発。岩井コスモ証券16日、同社の投資判断を新規「A」、目標株価1800円でカバレッジを開始した。同社は半導体搬送機器や航空及び制御機器など注目産業に機器を供給している機械装置メーカー。その成長ドライバーは、ロケットなどの航空・宇宙用アクチュエーターや電源システムなどで、景気変動の影響を受けにくい分野が少なくない。米中貿易摩擦や半導体投資抑制による影響が懸念される中でも、業績達成の確度は高いとみられている。同証券では19年3月期の営業利益は前期比10%増で会社計画並みの78億円を見込んでいるほか、20年3月期の同利益は今期推定比12%増の87億円と連続2ケタ増益を予想している。
株探ニュース