話題株ピックアップ【夕刊】(1):SUMCO、日電産、メルカリ
■ユーザベース <3966> 2,164円 +400 円 (+22.7%) ストップ高 本日終値
ユーザベース <3966> [東証M]がストップ高。24日大引け後、18年12月期の連結経常利益を従来予想の3.5億円→5億円に42.9%上方修正。減益率が32.4%減→3.5%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。昨年7月に買収した米クオーツ社の業績が計画を大きく上回ったことが収益を押し上げた。
■カブドットコム証券 <8703> 541円 +79 円 (+17.1%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
カブドットコム証券<8703>が一時連日のストップ高に買われた。24日に日本経済新聞がKDDI<9433>が同証券に対して「出資する方向で調整に入った」と報道したことが、引き続き材料視された。出資額は最大1000億円規模に達する可能性がある、という。カブドットコム証券には、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が大株主となっているが、同グループは引き続き、株式を保有する見通し。KDDIはTOBを通じて同社株を取得するとみられており、「買い付けが成立すれば同証券は上場廃止になる公算が大きい」と伝えられている。2月にも株式の取得価格や比率などの詳細が固まり、今後数カ月内に株式が取得される見込み。カブドットコム証券とKDDIでは24日に「決定した事実はない」とコメントを発表しているが、市場ではTOBに対する期待が広がっている。
■SUMCO <3436> 1,472円 +153 円 (+11.6%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
SUMCO<3436>が急騰したほか、信越化学工業<4063>も3日続伸とシリコンウエハー大手が戻り足を鮮明としてきた。ここにきて米国の半導体関連企業の決算を境に買い戻しの動きがにわかに加速している。前日の米国株市場ではエヌビディアが6%近く水準を切り上げ、アプライドマテリアルズが10%を超える上昇、ラムリサーチが16%高、ザイリンクスは18%高と半導体フィーバーと言ってもよい地合いだった。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も5.7%高と急伸、これが東京市場にも半導体株高ムードをもたらせている。前日、米株市場で取引終了後に発表された米インテルの決算は市場コンセンサスに届かず、時間外で売られる展開となったが、市場では「半導体関連も業績内容の良いところと悪いところが二極化している傾向があるが、現状はショートカバーが総花的に入っている。東京市場でもその流れに準じており、シリコンウエハーなど半導体素材を手掛ける企業にも昨年12月以来の大幅な調整で値ごろ感が出ている」(国内ネット証券)という。
■ラクスル <4384> 2,779円 +205 円 (+8.0%) 本日終値
ラクスル<4384>が大幅続伸。25日付の日本経済新聞が「人手不足が深刻な物流業界で、運送会社が運転手や車両をシェアする機運が高まっている」と報道。同社は24日に、一般貨物(2トンや4トンのトラック)を取り扱う運送会社向けに、物流業界全体を効率化するための新サービス「ハコベルコネクト」の提供を2月12日から提供すると発表しており、これが材料視されたようだ。「ハコベルコネクト」は、物流業界最大の課題であるドライバー不足を解消するための一般貨物事業者及び大手物流荷主向け求配車サービス。これまで運送会社と荷主のマッチングサービスとして提供してきた「ハコベル」は、軽トラックやカーゴなどを扱う軽貨物事業者と荷主のマッチングに特化し、名称を「ハコベルマッチング」に変更する。
■フェローテク <6890> 964円 +66 円 (+7.4%) 本日終値
フェローテックホールディングス <6890> [JQ]が続急伸。24日大引け後、中国子会社・上海漢虹が販売したシリコン結晶製造設備のリース契約に係る未払いリース料を巡り、中航国際に提訴された民事訴訟で和解が成立したと発表しており、これを材料視する買いが向かったようだ。原告である中航国際に対し、買い戻し金として和解金約7.2億円を支払うことで合意した。同社は訴訟損失引当金として18年3月期第4四半期と19年3月期第2四半期に合計12.3億円計上をしており、差額が発生する見込み。なお、今回の和解に伴う会計処理と金額については現在精査中とし、19年3月期業績予想の修正を要する場合には、判明次第公表するとしている。
■日本電産 <6594> 13,055円 +705 円 (+5.7%) 本日終値
日本電産<6594>は続伸。岩井コスモ証券は24日付で、同社への投資判断「A」を継続した。目標株価は20300円から14100円に見直した。米中貿易摩擦など政治要因が絡み11月以降の同社の経営環境が悪化し、19年3月期業績予想の大幅な下方修正に追い込まれた。しかし、株価はすでに最悪シナリオを織り込み済みであり、同社の中長期的な成長ポテンシャルは全く変わっていないこと、さらに、過去にも下方修正後に業績が急回復した実績があること、決算発表と同時に自社株買いを発表し、株主重視の姿勢を示したことで同社を高く評価できる、としている。また、市場の関心は来期業績に移ると指摘しており、同証券は業績の回復について、来期の上期は緩やか、下期が顕著、とみている。同証券では19年3月期営業利益は会社予想の1450億円に対し1470億円(前期比12%減)とみており、20年3月期の同利益は今期推定比12%増の1650億円に回復すると予想している。
■メルカリ <4385> 2,313円 +113 円 (+5.1%) 本日終値
メルカリ<4385>が続伸。大和証券は24日、同社株の投資判断を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は3700円としている。フリマアプリ最大手の同社に対して、「国内、海外ともに急成長を遂げており、長期的な収益拡大が続こう」と指摘。同社の18年6月期から23年6月期までの5年間の売上総利益の年平均成長率は38.1%に達する、と予想している。中古品市場でのシェアアップの余地は大きいとみており、北米メルカリも急速な成長を見込んでいる。同証券では19年6月期の連結営業損益を146億円の赤字(前期は44億円2200万円の赤字)、20年6月期は同107億円の赤字を見込むが、21年6月期に84億円の黒字に転換し、26年6月期に808億円の黒字を予想している。北米事業も22年6月期に黒字転換するとみている。
■旭化成 <3407> 1,209円 +57 円 (+5.0%) 本日終値
旭化成<3407>が大幅続伸。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2002年以来、約17年ぶりの自社株買いに踏み切る公算が大きい」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、18年4~12月期の連結営業利益が前年同期比約5%増の1600億円前後となり、同期間として2年連続で過去最高となったもようとしており、自社株買いは、好業績で積み上がった手元資金を活用して株主還元を厚くするのが目的という。なお、第3四半期の決算発表は2月7日を予定している。
■東京エレクトロン <8035> 15,420円 +690 円 (+4.7%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>が続伸歩調。前日の米国株市場では半導体関連が総じて強い動きを示し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5.7%高と急反発した。この流れが東京市場にも及んでいる。米国株市場の取引終了後に発表された米インテルの決算発表で、10~12月期の売上高が大方の予測を下回り、1~3月期の業績見通しも市場コンセンサスに届かなかったことで、同社株は時間外取引で大きく売られた。ただ、半導体関連セクターは目先風向きが変わっており、影響は限定的となっている。
■スシローGH <3563> 6,130円 +270 円 (+4.6%) 本日終値
スシローグローバルホールディングス<3563>が4連騰。同社は24日取引終了後に、シンガポールの現地子会社が増資を行い、その全額を引き受けると発表した。現地子会社は、同国での店舗進出に関する調査・検討を目的に18年10月に設立されたが、より具体的な店舗進出に向けた取り組みを行うため増資を実施することを決めたという。これを受けて、海外展開の更なる拡大による業績への寄与などが期待されているようだ。
株探ニュース