話題株ピックアップ【夕刊】(1):ラクオリア、パソナG、ファストリ
■ラクオリア創薬 <4579> 2,089円 +400 円 (+23.7%) ストップ高 本日終値
ラクオリア創薬<4579>がストップ高に買われたのをはじめ、セルシード<7776>、リボミック<4591>、カルナバイオサイエンス<4572>、メディシノバ<4875>、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>、DNAチップ研究所<2397>などバイオ関連が軒並み高に買われた。市場では、「特に今バイオ株を買う必然性はないが、やはりアンジェス<4563>が株価を大変身させたことが大きい。前日のアンジェスの売買代金は際立っていたが、参戦は個人投資家が中心。同銘柄で回転を利かせた資金がほかのバイオベンチャー株にシフトしている」(準大手証券ストラテジスト)という。全般は前日の米株安や円高を受け、主力輸出株が手掛けにくい環境にあるが、「国内機関投資家が決算月で動きづらく市場エネルギーが盛り上がらないなか、個人の短期資金は海外情勢や為替の影響を受けにくいバイオ関連で局地戦に臨む動きが目立つ」(同)としている。
■オプティム <3694> 4,195円 +205 円 (+5.1%) 本日終値
オプティム<3694>は3日続伸。同社は25日にAI・ドローンを使って栽培された残留農薬不検出のお米「スマート玄米」の発売開始を発表し、27日には17年末に開始した「スマート農業アライアンス」への参加団体数が1000団体を突破したと公表した。この一連の取り組みが注目され買いが流入している。なかでも「スマート農業アライアンス」は、AI・IoT・ドローンを活用して「楽しく、かっこよく、稼げる農業」を実現するべく、スマート農業を推進する取り組み。生産者のみならず、企業や金融機関、自治体、大学など、スマート農業を共に実現する未来志向の人々の参画を募っている。
■新日本科学 <2395> 821円 +40 円 (+5.1%) 本日終値
新日本科学<2395>が急反発。東京市場では再生医療関連などを中心にバイオ関連株が波状的に買われる地合いとなっている。そのなか、同社は1957年に日本最初の医薬品開発の受託研究機関として誕生した歴史があり、新薬の開発支援では基礎研究から臨床試験に至るまで幅広く対応するなど高い実力を持つ。特に鼻から脳への薬物送達(Nose-to-Brain)を活用した新薬開発で強みを持っており、マーケットでも注目度が高い。足もとの業績も好調、19年3月期の連結業績予想は従来予想を修正しており、営業損益は2億5000万円から3億8800万円(前期6億9700万円の赤字)に増額している。また、前日引け後に経済産業省と日本健康会議が共同で認定する「健康経営優良法人(ホワイト500)」に3年連続で選定されたことを開示しており、目先はこれも株価の刺激材料となっている。
■パソナグループ <2168> 1,596円 +70 円 (+4.6%) 本日終値
パソナグループ<2168>が大幅高で3連騰。4月からの「改正出入国管理法」施行を前に外国人人材サービスに注力姿勢をみせる人材関連会社の株価が軒並み上値指向をみせている。人材派遣や再就職支援などで実績の高い同社もその一角。外国人を採用する企業向けなどに、在留資格の取得手続きや生活支援などを引き受けるサービスを4月1日から開始する予定にあり、業容拡大に対する期待が株価の押し上げ材料となっている。業績も好調で19年5月期営業利益は前期比27%増の83億円を計画している。
■テクマトリックス <3762> 1,930円 +71 円 (+3.8%) 本日終値
テクマトリックス<3762>が5日続伸。26日の取引終了後、LINE<3938>が提供する各種法人向けサービスの販売・開発のパートナーを認定する「LINE Biz-Solutions Partner Program」の「LINE Account Connect」部門で、「Technology Partner」に認定されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回、テクマトが認定された「LINE Account Connect」部門の「Technology Partner」は、LINE公式アカウントを中心軸としたAPI関連サービスと連携し、サービスを提供するパートナー。今回の認定を受けテクマトでは、これからも幅広い顧客企業に対して、LINE関連サービスの導入と運用の両面で支援するとしている。
■マックス <6454> 1,536円 +49 円 (+3.3%) 本日終値
マックス<6454>が反発。PER15倍台、PBR1.0倍台と割高感はなく、配当は3月期末一括で、配当利回り2.8%と高水準にある。同社は1月30日、19年3月期第3四半期累計(18年4~12月)の連結決算を発表した。売上高は522億7400万円(前年同期比4.0%増)、経常利益は56億7400万円(同23.8%増)、最終利益は39億8100万円(同18.2%増)となった。下期の経済環境は、国内新設住宅着工戸数の減少、鋼材や石油製品など原材料価格の上昇が想定されるものの、第3四半期累計期間の業績は順調に進捗している。鉄筋結束機「ツインタイア」の販売が国内外で増加するなど、インダストリアル機器部門が全社売上高を牽引している。
■ファーストリテイリング <9983> 52,250円 +1,360 円 (+2.7%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が1000円を超える上昇で5万2000円台まで上値を伸ばしたほか、前日から株式分割修正後の株価で取引されているユニー・ファミリーマートホールディングス<8028>も大きく上値を追う展開。いずれも日経225採用銘柄で指数寄与度の高い銘柄であり、両銘柄合計で日経平均を約70円押し上げている。きょうの東京市場は前日の米国株安も朝方からリスクを取る動きが優勢、先物主導の裁定買いが現物市場にも浮揚力を与えており、両銘柄ともその効果が反映されている。
■G-7ホールディングス <7508> 2,306円 +55 円 (+2.4%) 本日終値
G-7ホールディングス<7508>は反発。岩井コスモ証券は26日付で、同社投資判断を新規「B+」、目標株価2600円でカバレッジを開始した。同社は食品スーパーの「業務スーパー」や車用品店「オートバックス」のフランチャイズチェーン(FC)運営を核に成長を続けるメガフランチャイジーとして知られる。最近では「いきなりステーキ」のFC店を出店し話題を呼んでいる。今後M&Aを活用しながら更に店舗数を拡大し、創業45周年となる21年3月期に売上高1700億円、経常利益70億円を目指している。同証券では19年3月期売上高は会社計画の1300億円に対して1240億円(前年比3%増)と未達だが、営業利益は同50億円に対して51億円(同18%増)と最高益を更新すると予想している。農産物直売所「めぐみの郷」では買い取り販売から委託販売(手数料のみを売上計上)に変更したことで売上高が減少するが、採算は改善するとみている。
■日本ユニシス <8056> 2,911円 +63 円 (+2.2%) 本日終値
日本ユニシス<8056>が目先動意含みとなっている。同社はシステムインテグレーターの大手で、決済関連やクラウド関連ビジネスに優位性を持っている。システム運用・管理のアウトソーシング事業が好調に推移し収益に貢献、19年3月期は営業利益段階で前期比10%増の180億円と2ケタ成長を見込むが、一段の上振れも視野に入っている。株式市場でも話題となっているQRコード決済では、子会社を通じてサービス展開しており、政策を追い風とした今後の普及局面で収益機会の拡大が見込まれている。
■武田薬品工業 <4502> 4,517円 +92 円 (+2.1%) 本日終値
武田薬品工業<4502>が急動意。25日移動平均線を足場に4400円台前半のもみ合いから上に放れる動きをみせている。売買代金は前場段階で東証1部上場企業のなかでトップと商いも極めて活況だ。アイルランド製薬大手シャイアーの買収で話題となったが、このシャイアー買収に伴い発行した新株の一部があすからTOPIXに組み入れられる。これが指数連動型ファンドの買い需要につながることから、これを見込んだ短期筋の買いが優勢となっている。シャイアー買収については歴代最高額の巨額案件だったことで買収負担も取り沙汰されたが、今は同社を傘下に収めることによる業容拡大効果を評価する動きが優勢となっている。
株探ニュース