話題株ピックアップ【夕刊】(2):ポーラHD、Uアローズ、コマツ

注目
2019年3月5日 15時16分

■ポーラHD <4927>  3,180円  -80 円 (-2.5%)  本日終値

ポーラ・オルビスホールディングス<4927>が反落。SMBC日興証券は4日付で、同社株に対する投資評価「1」、目標株価の4480円をそれぞれ継続した。19年12月期会社計画の前提などを織り込み、営業利益は従来予想の487億円に対して前期比5.3%増の416億円(会社計画は405億円)に減額したが、19年12月期~22年12月期の一株利益(EPS)成長率予想は14%と高水準にみている。株価に関しては第1四半期(1~3月)後に期待が高まる新製品効果(POLA美白新製品)と海外成長に期待できるとの見方を示している。

■ユナイテッドアローズ <7606>  3,725円  -60 円 (-1.6%)  本日終値

ユナイテッドアローズ<7606>は小動き。4日の取引終了後に発表した2月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比6.1%増と13カ月連続前年実績を上回ったが、市場の反応は限定的のようだ。月前半は前年同月に比較し気温が低く推移したことに伴い、冬物アウターや防寒小物などの最終セールが好調に推移。一方、中旬以降は気温の上昇に伴い春物商品が順調に売り上げを伸ばした。アイテム別では、メンズは月を通じてアウター、ジャケット、パンツ、シューズなどが、ウィメンズはアウター、ジャケット、スカート、ワンピースなどがそれぞれ好調に推移した。

■コマツ <6301>  2,770円  -42 円 (-1.5%)  本日終値

コマツ<6301>や日立建機<6305>、ファナック<6954>など中国関連株は反落。前日は、米中通商協議の進展に向けた期待感から株価は上昇したが、この日は利益確定売りが膨らんだ。中国の全人代(国会に相当)がきょうから開催されており、19年の経済成長率の目標は「6~6.5%」とすることが表明された。18年の「6.5%前後」の目標から引き下げられたことも警戒材料となった。

■ダイキン工業 <6367>  12,575円  -115 円 (-0.9%)  本日終値

ダイキン工業<6367>は3日ぶりに反落。岩井コスモ証券は4日付で、同社の目標株価を1万5500円から1万4500円に引き下げた。投資判断「A」を継続した。同社が手掛ける空調機器の販売が世界的に好調で増収増益が続いている。高付加価値製品の拡販や売価施策の徹底や、トータルコストダウンの推進といった基本戦略はしっかり進められているからとみている。また、事業環境の悪化が懸念された中国の影響は限定的で、18年4~12月期では2%の増収を確保している。同証券では同社を総合空調メーカーとして世界的に高い競争力を持つ点を評価している。19年3月期営業利益が会社計画の2700億円に対して2750億円(前期比8%増)、20年3月期の同利益は対今期予想比11%増の3060億円になるとみている。

■日本ガイシ <5333>  1,712円  -8 円 (-0.5%)  本日終値

日本ガイシ<5333>は小反落。同社のほか、ノリタケカンパニーリミテド<5331>、TOTO<5332>、日本特殊陶業<5334>の4社は4日取引終了後に、共同で固体酸化物形燃料電池(SOFC)の研究開発を進めるための合弁会社を設立することで合意したと発表。これが株価の下支えとなる一方、全体相場の軟調地合いが重荷となっている。4社はこれまで培ってきたSOFCに関する技術やノウハウなどを持ち寄り、互いが持つ経営資源を融合することで早急な商品化を実現したい考え。なお、合弁会社の事業開始は19年12月1日を予定しているが、資本金や出資比率などの詳細は現在協議中だとしている。

■アマテイ <5952>  150円  +34 円 (+29.3%)  本日終値

アマテイ<5952>が急反発。一部報道で、石井啓一国土交通相がレオパレス21<8848>に対し、建築基準法違反が確認された全棟の改修を今夏までに終えるよう指示したことを明らかにしたと報じられており、建築用くぎを手掛ける同社に特需を期待する買いが入ったようだ。

■山王 <3441>  878円  +150 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値

山王<3441>がストップ高。同社は電子部品の金属表面処理加工を手掛け、金メッキ加工を主力としている。4日取引終了後、開発中の水素透過膜の進捗に関して福島再生可能エネルギー研究所が発表を行ったことを開示。電解法を用いることで薄膜化が可能であり、貴金属パラジウムが必要量で作製できることからコスト面の負担も軽減され、膜の性質はしなやかで伸びにも強く、評価の結果水素透過量は文献値を超える状況となった。これを材料視する形で投資資金の買いを呼び込んだ。

■ゼネラルパッカー <6267>  2,350円  +400 円 (+20.5%) ストップ高   本日終値

ゼネラルパッカー <6267> [JQ]がストップ高。4日大引け後、19年7月期の連結経常利益を従来予想の4億円→6億円に50.0%上方修正。増益率が6.4%増→59.6%増に拡大し、15期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。自動化・省力化ニーズの高まりを背景に設備投資需要が増加するなか、包装機械の受注が想定より伸び、売上高が計画を15.3%も上回ることが利益を押し上げる。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の45円→50円(前期は44円)に増額修正したことも支援材料となった。また、前日終値ベースの予想PERが12.8倍→8.2倍に急低下し、割安感が強まったことも買い気を誘った。

■双信電機 <6938>  604円  +100 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

双信電機<6938>が連日のストップ高。前日はストップ高に買われ、東証1部値上がり率トップに買われたがきょうも投資資金の攻勢に陰りはみられず、目先筋の利益確定売りを飲み込んでいる。フィルターやコンデンサーなどを中心に電子部品を製造販売する。半導体製造装置や工作機械など産業機器向けのほか情報通信機器向けにも展開。次世代通信規格の5G向け積層誘電体フィルターでは、足もとは受注案件が本格的に立ち上がっていないものの、2020年の東京五輪を前に今後は需要取り込みが期待されている。

■コスモ・バイオ <3386>  1,164円  +142 円 (+13.9%)  本日終値

コスモ・バイオ <3386> [JQ]が急騰。4日大引け後、血糖値抑制ホルモン「インスリン」の分泌を生物発光の技術により高感度に測定することが可能な細胞株「iGL細胞」を4月1日に発売すると発表したことが買い材料視された。「iGL 細胞」は、世界中で使われているラット膵β細胞株「INS-1E 細胞」に生物発光の技術を導入し、分泌する「インスリン」が発光するように改良した細胞株。インスリン分泌量の測定やイメージングがこれまでよりも簡便かつ高感度に行うことができるようになった。糖尿病などインスリン分泌に関連する疾病の基礎研究や、創薬・再生医療分野の研究開発に非常に有用な細胞製品として期待されている。

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