明日の株式相場見通し=外部要因に反応し神経質な展開、投資家の見送り姿勢続く
あす(12日)の東京株式市場は、現地11日に発表される米1月の小売売上高の内容など、海外の景気動向に反応する神経質な展開となりそうだ。前週末に発表された米2月の雇用統計が、市場予想に比べて低調だったことから、米景気減速への懸念が強まっている。
市場関係者からは「日経平均が先週末までの4日続落で合計800円近くという大幅な下落となっていたにも関わらず、きょうの5日ぶりの反発が99円の上昇と小幅にとどまったことは、多くの市場参加者の先行き不安を表している。また、きょうの東証1部の売買代金は1兆8418億円と極めて薄商いとなっていることにも、投資家の見送り姿勢の結果だ」との見方が出ている。
11日の東京株式市場は、リスク回避の売りが一巡し、日経平均はプラス圏で引けた。中国や香港株などアジア株が堅調だったことが投資家の不安心理をやや緩和した。日経平均株価終値は、前週末比99円53銭高の2万1125円09銭と5日ぶり反発した。
日程面では、CATVおよび情報通信ネットワーク向け各種商品の仕入・販売を手掛けるダイコー通産<7673>が東証2部市場に新規上場する。このほかに、1~3月期の法人企業景気予測調査に注目。海外では、英議会下院がメイ首相と欧州連合(EU)で合意した離脱協定案を採決、EU財務相理事会、米2月の消費者物価が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)