話題株ピックアップ【夕刊】(2):伊藤忠テクノ、トヨタ、ヤーマン

注目
2019年3月15日 15時23分

■伊藤忠テクノ <4739>  2,594円  +33 円 (+1.3%)  本日終値

伊藤忠テクノソリューションズ<4739>は3日ぶりに反発。岩井コスモ証券は14日付で、同社の投資判断を新規「A」、目標株価3100円でカバレッジを開始した。同社は伊藤忠商事<8001>の子会社で大手システムインテグレーター(情報システム構築会社)。同証券では次世代通信規格「5G」関連企業として注目している。同社が18年10~12月期に大手携帯キャリア(移動通信事業会社)から5G関連の大型受注を獲得していることから、今後数年間は5Gの通信ネットワーク構築にかかわる収益拡大が期待できるとしている。同社は現行4Gのサービス開始前後から数年間、大手携帯キャリア向けにサーバーなどのネットワーク機器を組み合わせた通信ネットワークの構築を行なった実績を持っている。19年3月期営業利益は会社計画と同水準の350億円(前期比7%増)、20年3月期は385億円(今期推定比10%増)と予想している。

■トヨタ自動車 <7203>  6,615円  +72 円 (+1.1%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が3日ぶり買い優勢。同社が2017年からの5年間の対米投資について従来計画を上乗せし130億ドルに引き上げることを発表、これに対しトランプ米大統領もツイッターに同社を称えるコメントを投稿するなどしており、株価にはポジティブに働いている。また、足もと外国為替市場で1ドル=111円80銭近辺までドル高・円安が進んでおり、これによる輸出採算の改善期待も追い風材料となっている。

■ビルファンド <8951>  736,000円  +4,000 円 (+0.6%)  本日終値

東証REIT指数が5日続伸。この日の日銀金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が決定されたが、米欧の中央銀行が金融緩和寄りのハト派姿勢を強めるなか世界的に金利は低下傾向にある。東証に上場するREITの平均利回りは4%前後と高く見直し買いが流入している。こうしたなか、REITの代表銘柄である日本ビルファンド投資法人<8951>は昨年来高値を更新するなど上昇基調にある。

■オプトラン <6235>  1,965円  +10 円 (+0.5%)  本日終値

オプトラン<6235>が3日ぶりに反発。岩井コスモ証券は14日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は3000円としている。同社は光学薄膜装置の大手企業で米アップル向けをメインとしたスマートフォン向けのほか、車載センサー向け装置などを供給。今後は、第5世代移動通信(5G)の始動で車載センサーや生体認証、仮想現実(VR)および拡張現実(AR)などへの成膜ニーズはさらに高まるとみている。研究開発の重点のひとつとしているのが、5G向けでバンドパスフィルター(BPF)用成膜装置やスマホの筐体加飾用装置の開発。なかでも、特定の周波数のみを通し、他の周波数は減衰させるBPFの需要は、5Gが普及することで需要が爆発的に伸びると予想している。

■住友不動産 <8830>  4,512円  +11 円 (+0.2%)  本日終値

住友不動産<8830>や三菱地所<8802>、三井不動産<8801>といった不動産株が連日高。市場関係者からは「不動産株はしばらく相場がなかっただけに、買われ過ぎた株を売り売られ過ぎた株を買う『リターン・リバーサルの買い』が入っているようだ」との見方が出ている。買い主体は「外国人投資家ではないか」(アナリスト)との観測も強い。

■ヤーマン <6630>  1,203円  -176 円 (-12.8%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

ヤーマン <6630> が続急落し、昨年来安値を更新した。14日大引け後に発表した19年4月期第3四半期累計(18年5月-19年1月)の連結経常利益は前年同期比9.4%増の49.5億円で着地。ただ、直近3ヵ月の11-1月期(3Q)の同利益は前年同期比43.2%減の6.9億円に落ち込み、足もとの大幅減益を嫌気する売りが向かった。自社開発の美顔器をはじめとする美容健康機器の販売は中国向けなどで好調だったが、初めての試みである企業ブランディングCMのほか、交通広告やインターネット広告などを中心とした広告宣伝投資を実施したことが利益を圧迫した。また、売上高は第1四半期、第2四半期ともに20%を超える増収だったが、第3四半期の伸び率は9.8%と減速感がみられたことも懸念材料となったようだ。

■正栄食品工業 <8079>  2,851円  -304 円 (-9.6%)  本日終値  東証1部 下落率4位

正栄食品工業<8079>が急落。14日の取引終了後に発表した第1四半期(18年11月~19年1月)連結決算が、売上高289億9200万円(前年同期比2.2%減)、営業利益12億8100万円(同18.7%減)、純利益8億9900万円(同28.4%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気された。日本国内は海外乳製品が引き続き増加した一方、米国事業でナッツ類が価格変動の影響もあり前年実績を下回った。また、主にドライフルーツやナッツ類で輸入原価の上昇に伴い利益率が低下したことも響いた。なお、19年10月期通期業績予想は、売上高1080億円(前期比1.3%増)、営業利益46億円(同2.4%減)、純利益33億円(同2.1%減)の従来見通しを据え置いている。

■アンジェス <4563>  1,090円  -108 円 (-9.0%)  本日終値

14日、東証と日証金がアンジェス <4563> [東証M]について15日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施すると発表したことが売り材料視された。東証は委託保証金率を現行の30%以上→50%以上(うち現金を20%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%→50%(うち現金を20%)とする。信用規制による人気離散を警戒した売りが向かった。

■アカツキ <3932>  6,090円  -270 円 (-4.3%)  本日終値

アカツキ<3932>は大幅続落。14日の取引終了後、未定としていた19年3月期の連結業績予想について、売上高275億円(前期比25.4%増)、営業利益130億円(同23.4%増)、純利益70億円(同15.1%増)になりそうだと発表。大幅営業増益を見込んでいるものの、株価は2月中旬から今月初旬にかけて上昇しており、材料出尽くし感から利益確定売りに押されたようだ。モバイルゲーム事業で、既存タイトルの堅実な運用と期中リリースした新規タイトルが好調に推移したことが売上高を押し上げた。新規ゲーム開発の更なる強化やライブエクスペリエンス事業の成長に向けた積極的な投資などの影響はあったものの、これらを吸収して大幅増益となった。

■オムロン <6645>  5,140円  -150 円 (-2.8%)  本日終値

オムロン<6645>は小幅に3日続落と軟調。同社株は18日から日経平均株価に採用される予定のため、この日の引けにかけリバランスの売買が発生する見込み。8日の取引終了後、パイオニア<6773>に代わり同社が日経平均株価に採用されることが発表されると、同社株は買い殺到で11日はストップ高となり、12日も続伸した。ただ、急騰後の反動もあり直近では上値の重い展開となっている。

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