ログイン
2019年3月14日 11時40分
特集

海外投資家の売り圧力が強い時に手放す「出来高減少」株

大川智宏の「日本株・数字で徹底診断!」 第12回

大川智宏大川智宏(Tomohiro Okawa)

智剣・Oskarグループ CEO兼主席ストラテジスト

2005年に野村総合研究所へ入社後、JPモルガン・アセットマネジメントにてトレーダー、クレディ・スイス証券にてクオンツ・アナリスト、UBS証券にて日本株ストラテジストを経て、16年に独立系リサーチ会社の智剣・Oskarグループを設立し現在に至る。専門は計量分析に基づいた株式市場の予測、投資戦略の立案、ファンドの設計など。日経CNBCのコメンテーターなどを務めている。

幸運にも保有している銘柄が上昇したとき、その銘柄に対して投資家はどういった行動を取りうるでしょうか。その選択肢は、

1. 現値からさらなる上昇を見込んで保有を続ける、

2. 一旦は利益を確定して売却する

――の2つです。重要となるのはその保有・売却の見極めの判断基準でしょう。

ただ、この正確な判断はプロであっても不可能です。基本的に、株式投資の世界では天井は狙わないのが鉄則です。株価は理論通りに動くわけではなく、需給とセンチメントによって激しく変動し、転換のタイミングを推し量ることは誰にもできないからです。

多くの場合、株価は上昇時よりも下落時に株価変動のスピードが速くなります。そのため、含み益を抱えている状態であっても、利益確定のタイミングを逸すると儲けが減るどころか一気に含み損になってしまうことも珍しくありません。つまり、無理して天井を狙うのではなく、「そこそこ」で利益を確定するのが上策ということになります。

利確する「そこそこ」の水準の見極めは?

では、「そこそこ」を見極めるにはどうしたらいいでしょうか。まず、本題に入る前に踏まえておきたいのが、現在の日本株の需給についてです。

最近、東証1部の売買代金が2兆円を割る場面を度々目にするように、現在の日本株市場は悲しいことに閑散としています。市場の水準は過去比較で上昇しているので名目上の売買代金自体は増加基調です。

しかし、株価の変動率を除した実質値は足元で減少の一途をたどり、現在は2013年初のアベノミクス開始前(日銀の量的緩和前)の水準にまで落ち込んでいます。

東証1部の名目と実質の売買代金の推移

特に問題なのは海外投資家の動向で、18年前半から半ばあたりから何やら大きく潮目が変わってきたように見受けられます。特に、昨年末以降は上昇相場にあっても延々と日本の現物株を売り続けていることが話題となっています。

なお下のグラフの海外投資家の売買動向は16年3月第1週からの売越額と買越額の累積値を示している。

海外投資家売買動向とTOPIXの動き

市場全体は上昇している状況を考えると、おそらくパッシブよりはテーマ型ETF(上場投資信託)、そして個別銘柄アクティブに絡んだ集中的な現物売りの動きかと思います。彼らは一度抜けた後はよほどポジティブな変化がないと戻ってきませんので、売り抜けた分だけ出来高が減少していくことになります。

そうなると、特定の銘柄に対する売却のインパクトは相対的に増大していくことが想定されます。さて、この状況を踏まえた上で、一見すると不思議なデータを紹介したいと思います。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ 一見すると不思議なデータの中身

< >

こちらはプレミアム会員専用記事です
この先をご覧になるには株探プレミアムへのお申し込みが必要です。
※プレミアム会員の方はログインしてください

関連記事・情報

  1. 大川智宏の「デイトレーダー必見! 最強のテクニカルトレード」 (02/27)
  2. プレミアムレポート「サンバイオ株暴落から学ぶ、投資で痛手を被らない技」 (03/13)
  3. 大川智宏の「日本株・数字で徹底診断!」 <全シリーズ一覧>
  4. すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 <全シリーズ一覧>
  5. 大川智宏の「自社株買い銘柄は、「後出しジャンケン」でもOK?」 (02/13)
  6. 大川智宏の「星占いがプロに打ち勝つ、ここからはボリンジャーバンド最強説」 (01/23)
  7. 大川智宏の「米アップル変調でも負けない投資戦略」 (01/09)
  8. 大川智宏の「IPOでつまずいたソフトバンク株、急落相場に強い可能性も」 (12/26)
  9. 大川智宏の「アナリスト推奨の裏をかいてリターンを生む方法」 (12/12)
  10. 大川智宏の「長期不安をかわす「超防御」銘柄の見つけ方」 (11/28)

人気ニュース (直近8時間)

  1. 1
    今朝の注目ニュース! ★清水建、フォーサイド、日本通信などに注目! 注目
  2. 2
    伊藤智洋が読む「日経平均株価・短期シナリオ」 (6月25日記) 市況
  3. 3
    【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (6月24日発表分) 注目
  4. 4
    “電撃上昇相場”再始動へ、国策背景に動き出す「電線地中化」関連株 <株探トップ特集> 特集
  5. 5
    本日注目すべき【好決算】銘柄 壱番屋 (24日大引け後 発表分) 注目
人気ニュースベスト30を見る
ゲストさん プレミアム会員登録
ログイン PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘することを目的としておりません。
投資の最終決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、 China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.