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2019年3月14日 19時30分
特集

「Windows7」サポート終了で始まる株高ステージ、意外なる主役株 <株探トップ特集>

―さらばセブン、「Windows10」移行がもたらす特需と関連株上昇のシナリオを追う―

2020年1月14日に、パソコンの基本ソフトウェア(OS)である「Windows7」のサポートが終了する。サポート終了後は、マイクロソフトからのセキュリティーの脆弱性や不具合などの更新プログラムが提供されなくなることから、セキュリティーの新たな脅威に対してOSが脆弱となり、企業ユーザーがWindows7を使い続けるのは事実上、困難となる。

これを受けて、足もとでWindows10への移行需要が顕在化しつつある。これが本格化するのはこれからといわれており、Windows7のサポート終了で商機が拡大する銘柄群には今から注目が必要だ。

●中堅中小企業では半数近くがサポート終了を知らず

今回、サポートが終了するのはWindows7のほか、サーバー向けOSの「Windows Server 2008」及び「Windows Server 2008 R2」。日本マイクロソフト(東京都港区)の1月15日の発表によると、昨年12月時点の推計で、日本国内にWindows7搭載パソコンは、法人で1600万台、一般家庭で1100万台、Windows Server 2008搭載サーバーは48万台が稼働していると予測されている。

また、移行状況については、従業員1000人以上の企業においては、95%の顧客が移行に向けた取り組みを開始しているとされる一方で、中堅・中小企業では、サポートが20年1月に終了することの認知が63%にとどまっているという。4割近くの中堅・中小企業のユーザーがサポート終了を知らず、移行に向けた取り組みを開始していない状況であり、移行に関連するビジネスの成長余地はまだ大きいといえる。

●XPサポート終了時は徐々に出荷金額が増加

WindowsOSのサポート終了に伴う特需は、14年4月の「WindowsXP」のサポート終了時もあった。当時はサポート終了に伴うリスクの認識が薄かったこともあり、終了1年前になっても知らない人が多かった。そのため、政府がマスコミなどを通じて周知を図り、後継OSへの移行を促した経緯がある。

こうしたことから、13年当時は終了が近づくにつれてパソコンの買い替え需要が活発化した経緯があり、電子情報技術産業協会(JEITA)によると、パソコンの国内出荷金額は、13年4-6月が1755億円、7-9月が1977億円、10-12月が2425億円と四半期を追うごとに増加し、WindowsXPのサポート終了間際の14年1-3月累計は3107億円に急拡大したとしている。

●更新需要顕在化で内田洋行などに寄与

今後、Windows7のサポート終了に伴う買い替え需要がどの程度になるのかはまだ未知数だが、既にその影響は出始めている。

内田洋行 <8057> では19年7月期第2四半期累計(18年7月21日-19年1月20日)決算で、「大手企業向けソフトウェアライセンス販売において、Windows10の更新需要があり、大きく伸長した」とコメント。連結営業利益は6億8500万円(前年同期比79.3%増)と2ケタ増益だったが、業績好調の一因となったようだ。同社グループのウチダエスコ <4699> [JQ]も「Windows7のサポート終了に伴うWindows10への移行導入案件が顕在化し始めている」とコメントしており、連結営業利益3億4100万円(前年同期比15.8%増)と2ケタ増益を牽引した。

また、ダイワボウホールディングス <3107> の19年3月期第3四半期累計(18年4-12月)決算は連結営業利益が130億2700万円(前期比67.1%増)と大幅増益となったが、「ITインフラ流通事業が、Windows7サポート終了に伴う更新需要により大幅な増収増益となった」としており、収益の押し上げに貢献したようだ。

両社はともに法人向けに強みを持っており、大手企業の顧客も多い。今後、中堅・中小企業に更新の動きが広がるにつれ、恩恵を受ける企業も増えるとみられる。

なかでも大塚商会 <4768> では更新需要を利用して収益性の高い複合提案を推進することができるため、業績へのインパクトも期待できる。更に、法人向けパソコン販売が主力のハイパー <3054> [JQ]や、移行に伴い業務用ソフトの買い替え需要が期待できるオービックビジネスコンサルタント <4733> とその代理店である協立情報通信 <3670> [JQ]、ピー・シー・エー <9629> などにはビジネスチャンスが増えそうだ。

●移行支援企業に注目

日本マイクロソフトでは、法人向けのWindows10移行支援パートナーとして東芝 <6502> [東証2]、富士通 <6702> 、リコー <7752> 、富士ソフト <9749> などを紹介。また、「Windows Server 2008/R2」のサポート終了に伴うサーバー移行支援パートナーとしてNEC <6701> や日立製作所 <6501> 、富士通などを紹介している。ただ、こうした銘柄は大手であることから、同じく企業向けに移行支援サービスを手掛けるパシフィックネット <3021> [東証2]、ソフトクリエイトホールディングス <3371> 、コムチュア <3844> などがよりインパクトは大きそうだ。

一方で「サポート終了が迫っているからという目立った動きはまだ見られない」(大手家電量販店)との声も聞かれる。企業とは違い、一般消費者がWindow10へ移行するのは、まだ時間を要するとみられるが、WindowsXPサポート終了直前にはパソコン関連商品の売り上げが急増したビックカメラ <3048> やピーシーデポコーポレーション <7618> などにはXP時同様に、買い替え需要が期待できそうだ。

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